日本列島を東西に横切る中央構造線。
九州から諏訪湖までの地層の構造線です。
中央構造線が通っているのが伊那谷の東方に位置する分杭峠。
高遠から大鹿村を通って南下する松葉街道という街道が通る道沿いでもあります。
その分杭峠付近には、気があふれていて人を癒すという場所があり、ゼロ磁場と呼ばれています。
中央構造線の線上には、その地層が露呈する場所が何か所かあり、「露頭」と呼ばれています。
ゼロ磁場もそれと関係してるのかもしれません。
この日はその分杭峠へ行ってみることにしました。
秋葉街道は片側1車線の道で、分杭峠付近は道幅も狭く、駐車スペースはありません。
ゼロ磁場が人気を呼んで、訪れる人が増えた結果、麓から峠まではシャトルバスに乗って訪れることとなっています。
この日は朝7時に山小舎を出発。
9時発のシャトルバス始発を目指しました。
茅野へ下りて、杖突街道で高遠を目指します。
高遠から秋葉街道を南下し、途中の戸台というシャトルバスの発着場所に行きます。
そこからは分杭峠方面と、南アルプスの仙丈ケ岳方面とにバスが出ているのでした。

バスを待つ間、案内のおじさんが『ゼロ磁場では、ピリピリするという人もいますが、私は感じたことがありません。磁石がぐるぐる回るのは見たことがありますが』と雑談してくれました。

9時のバスの乗客は、私のほかに夫婦が二組。
運転手さんは道すがら、『前方の集落は云々』、とか、『ここが従前のシャトルバスの発着場所だった』、とか『そろそろピリピリしてくるころ』、だとかアナウンスしてくれます。
場所によってはすれ違い困難な狭い山道を慣れた運転で30分弱で分杭峠へ。

そこには別のおじさんが3人ほどいて、気場と呼ばれるスポットでおしりに敷く道具を貸し出してくれます。
少し坂を下るとそこが気場です。
空気が肌寒いだけではなく、澄んで軽い感じがします。
周りの景色も含めて、山の中にいる清々しさに満ちています。



気が向けば一時間ほどもいようかな、と思っていましたが、午前中の山は肌寒く、持って行ったヤッケを着込んでも寒さは消えません。
30分後の折り返しのシャトルバス乗り場には、同行の4人全員が揃っていました。
麓の駐車場で軽トラの駐車料金1000円を支払いました。
駐車係のおじさんは『分杭峠は朝の内はまだ寒いだろうね。でもいい場所だったでしょ?』とニコニコしていました。
確かにためったにない清々しい場所でした。
『ピリピリ』はしませんでしたが。

分杭峠を訪れた後の楽しみは、麓の道の駅と、高遠さくらホテルの温泉と、高津の街の蕎麦屋です。

道の駅アルプス村長谷は、高遠に下りる途中の長谷村にあります。
付属のパン屋さんには、予約のクロワッサンを受け取るお客さんが並びます。
食堂は、サイドデイッシュの野菜が食べ放題です。
直売所みは、美味しいことで有名な地元の長谷米が玄米も含めて常時出品されています。


高遠さくらホテルの温泉は最近の気に入りです。
立寄り湯800円です。
ヌルヌルした感触の肌触りの良いお湯は、上がるとすぐ蒸発して、いつまでも体が濡れていません。
いい温泉の証です。


このあとは高遠の商店街の無料駐車場に車を止めて散策です。
目ざす蕎麦屋は休暇中とのことで、2回ほど行ったことのある華留運(ケルン)に入ります。
プロの蕎麦屋さんのいいところは細切のそばが食べられることです。


サイドデイッシュにたっぷりのなめこおろしを注文します。
大根おろしに味噌を解いたツユが出てくるものこの店の特徴です。


癒しに満ち満ちた分杭峠の旅でした。