阿智村で満蒙開拓記念館を訪問した後、もう一つの目的の大鹿村の山塩を求めて移動しました。
その前に昼食です。
ローカルテレビで紹介されたことをメモしておいた村内の『おにひら』という蕎麦屋さんを目指します。
阿智村は名古屋へ向かう国道沿いの村。
国道沿いにはポツンポツンと飲食店があり、道を分けると昼神温泉という県内有数の名湯があります。
国道を名古屋方面に行くと目指す『おにひら』がありました。

ちょうどよく並ぶ人もなく、混雑もしていません。
客慣れしたテキパキとした接客で、頼んだ蕎麦も比較的早く供されました。
二人前のザルは多めですが、ペロリといただけました。

朝早く出て、高速道路を使ったこともあり、時刻はまだ2時前です。
昼神温泉にも立ち寄ってみます。
静かな温泉街を行くと観光案内所がありました。
親切な案内の女性に立ち寄り湯の情報をもらい、一番風情がある温泉場があるという『ユルイの宿・恵山』へ。


相客が一人もいない温泉場で昼神温泉を味わいます。
よくある公営の食堂付きスーパー銭湯のような温泉施設とは違うお湯に満足。
その後の効きが全く違いました。
いいお湯は直ちに心身に作用し、気分爽快、疲労感を吹き飛ばしてくれます。
大鹿村へは飯田から松川まで高速を利用します。
飯田山本インターへ向かう途中に和菓子屋があったので寄ってみました。
阿智村の春木庵という店です。
「柏餅ありますか?」と入店すると元気なおかみさんが出てきました。
和菓子一般と洋菓子も置いてある店です。
どら焼きは置いていない、というおかみさんは話題が豊富でした。
旧東山道がこの場所を通っていた鎌倉時代から、この場所には岐阜地方への峠を望む”中世の駅”のあった話。
戦国時代には領主の武田信玄の死に際しての家臣の活躍を伝える史跡の話。
県南ののんびりした気風と名古屋文化圏の影響が強い話、などなど。
当地の歴史を中心に、おかみさんの話題は縦横無尽に広がりました。
柏餅のほかに、当店オリジナルの銘菓も所望しました。
帰ってから味わったその菓子は、こまやかというか手が込んでいて忘れがたい味覚でした。
再び訪れたい店です。

和菓子屋を出て、高速道路を松川インターで降り、大鹿村へ向かう曲がりくねった山道へ入りました。
ダンプが頻繁に通り、場所によっては対面通行ができず、どちらかが道を譲りあわなければならない道でした。
その道を大鹿から松川へ通う路線バスも乗用車も走っています。
秘境・大鹿へ至るルートはこの道がメインなのです。
沿線の河川は、積まれた砂利がうずたかく、いたるところにプレハブの建設事務所が建って、ダンプが往来しています。
いつ果てるとも知れないリニア工事の現場がこの山道だったのです。
大鹿村に到着。
2度目の大鹿村は前回同様、ひっそりとたたずむ秘境の気配が漂っていました。
ここには地層の間に海水が流れ込み温泉として噴き出しています。
その塩分を濃縮した塩が作られています。
山塩館という直売所へ行くと、山塩が製造中止とのことでした。
旅館も経営する製造者が、山登りなどで忙しいため、とのことでした。
道の駅には別の種類の塩があるかもしれないとのことで行ってみました。


道の駅では、山塩とは異なる製法で作られたものが売っているとのことでしたが、この日は売り切れでした。
山小舎で家族に人気の山塩は入手できませんでした。
今後の入手も困難です。


目的の一つが未達成だったこの日の軽トラ旅でしたが、皆神温泉や和菓子屋のおかみさんなど得難い出会いと、南伊那の気風に触れた旅でした。
