軽トラ流れ旅 冬の菅平高原を越えて須坂、松代へ

今年最後の軽トラ旅です。

既に12月も中旬を迎えようとしている信州は、寒気を迎え、山小舎周辺は真っ白に凍てついています。
軽トラの出発前には、暖気運転とフロントガラスの凍結解除が必要です。
万が一のために運転席にゴム長靴を用意します。

アイスバーンの姫木別荘地構内を下り、国道152号線に出ます。
凍結防止剤(塩化アルシウム)の散布で雪が溶け、アスファルトが露出している国道では、麓から乾いたボデーの乗用車が颯爽と登ってきます。
対向して下る軽トラのフロントガラスは、ワイパー部分以外は雪が凍りつき、屋根と荷台は真っ白です。

上田市内を抜け、真田地区を通って、菅平を目指します。
三々五々、車は走っています。
カフェやペンションが営業シーズンを終えている菅平高原の中心部を抜け、須坂との境の峠を越えるとスキー場が見えます。
駐車場に車を止め、ゲレンデをパチリ。
菅平のスキー場はシーズンインの様子です。

12月の菅平高原中心部
菅平のスキー場

心配した須坂への峠道は路面が溶けていました。
雪が除雪されているうえに、凍結防止剤の散布でスタッドレスタイヤであれば通行は十分可能でした。
若干、シャーベット状の雪が路面に残っており、また日陰の路面で一部凍結が見られたかなあ、という状況でした。近年の国道の整備は、大雪の際の除雪と、歓喜を迎える際の凍結防止剤の散布が徹底されており、ドカ雪の直後などでなければ(スタッドレスタイヤを履いていれば)かなり通行しやすくなっている印象です。

峠付近の路面

無事峠を下りて須坂市内に入ります。
この日の目的は市内の鈴木養蜂店。
家族で高山村の七味温泉紅葉館を訪れた際、朝食に出たはちみつのおいしさに感動。
由来を聞いたところ、鈴木養蜂店のはちみつと知り、帰りに須坂に寄って求めたのがきっかけです。

須坂市内の商店街

須坂市内の歴史ある町並みの一角に鈴木養蜂店があります。
店の方に、七味温泉での由来などを話して、家族からのリクエストの百花はちみつをセレクトしていると、ストーブをつけながら椅子をすすめてくれ、はちみつドリンクを出してくれました。

鈴木養蜂店

三代目という店主の蜜の採取場所は、須坂周辺、小布施、飯山など。
空気と環境のいい場所で採取していることがわかります。
なお、最近では熊が心配だとのこと。

店内のレイアウト

話してくれたのは、店主の従弟だという女性ですが、百花はちみつをセレクトする際に、結晶が固まったものではなく、トロッとしたものを勧めてくれたり、端数の代金をおまけしてくれたり、サービスでかりんとうとドリンクを袋に入れてくれました。

自宅へのお土産。かりんとうとドリンクはオマケでもらったもの

対面販売の有難さ、当店のはちみつを求めて須坂まで来たストーリーを語っての効用を感じての、心温まるひと時でした。
折からみぞれが降ってきた曇天の須坂を離れ、まだぎりぎり午前中でしたが帰路を急ぎます。

南に下り、今は長野市内となった松代町へ向かいます。
昼食と選果場での野菜物色のためです。

松代の選果場は、初夏にはアンズの、この季節ではリンゴと長芋の売り出しで有名です。
幟を立てて長芋などを売りだし、平日ながら近隣の消費者が買い出しに集まっています。

松代の選果場

立派な長芋が1本で1000円前後。
巨大な白菜や、極太の長ネギの束が手に入るのも信州の直売所のすばらしさ。
チャンスとばかり買い求めます。
もうすぐの山小舎じまいの際に、自宅に持って帰るのです。

白菜、長ネギ、長芋、里芋を購入

思わぬにぎわいの選果場を後に、昼食に向かいます。
松代中心部のニュー街道一という食堂です。
数年前に一度寄ったことがありました。
美味しかったので松代に行った際には寄るようにしましたが、貸切だったり、休業中でその後は一度も入れませんでした。

松代の食堂・ニュー街道一

この日は待望の営業中。
期待して入店します。
カウンターが満席だったので、小上がりへ。
隣の親子はボリューム満点のカツカレーとチャーハンを食べています。
後から来た二人連れは、一番早いメニューは?と聞いてラーメンをオーダー。
先に来たこちらより早く食べ始めています。

店の前に軽トラを止めて入店

山小舎おじさんは思い出のあんかけ焼きそばを注文。
揚げたタイプの麺にたっぷりのあんをかけたもの。
記憶よりかなりボリュームたっぷりです。

辛子酢をかけてモリモリゆきます。
そろそろ食べ飽きようとする頃、大皿の焼きそばがなくなりました。
相席の夫婦は、カレーとラーメンのセットを注文しています。

運んできたおかみさんに、写真撮っていいか?と聞いたところ、一瞬間があり、アップしないでね、とのこと。
数年前に断わって写真を撮った際には、マスターが写真なんか撮ってどうするんだろうね、とつぶやいていましたっけ。

この間に、SNSでアップされて不本意なことがったのでしょうか。
そういうわけであんかけ焼きそばの写真は、撮りましたが掲載しません。

小上がりの壁いっぱいには地元放送局のアナウンサーやらのサインで一杯で、平日でも近隣のお客で一杯の店内でした。
チャーハンやカレーもおいしそうでした。
帰りしなは年配のマスターが、ありがとうございます、と一人一人に挨拶していました。

帰りのルートは一般的には千曲川沿いに国道18号線を南下しますが、交通量が多く、信号も多い道です。
行きの菅平高原で道路状況も分かっていたので、松代から真田へ抜ける最短の地蔵峠越の道で帰りました。
路面は全く心配ありませんでした。

今シーズンの軽トラ旅は終了です。
来年はどこへ行きましょうか。

投稿者: 定年おじさん

1956年北海道生まれ。2017年に会社を退職。縁あって、長野の山小屋で単身暮らしを開始。畑作り、薪割り、保存食づくり、山小屋のメンテナンスが日課。田舎暮らしの中で、60歳代の生きがい、生計、家族関係などの問題について考える。60歳代になって人生に新しい地平は広がるのか?ご同輩世代、若い世代の参加(ご意見、ご考察のコメント)を待つ。

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