路線バスで山小舎に戻る

今年のお盆は家族とともに東京に戻り一週間過ごしました。
何度経験しても暑い東京の夏でした。

うっかりして軽トラを山小舎に残したままでした。
帰りは「自力」で茅野から山小舎のある姫木まで戻らなければなりませんでした。

茅野駅から大門峠まではアルピコ交通の路線バスがあります。
問題は大門峠から姫木までの間です。
3度ほど「自力」で行き来した際には、峠道を歩いたり、タクシーを呼んだりしました。
今回もタクシーの利用を考えていました。

その時、姫木の森有限会社発行の「姫木の森だよりの2023年号」の裏表紙を思い出しました。
長和町のコミュニテイバス「ながわごん」が白樺湖から姫木中央経由、鷹山スキー場まで運行しているというのです。

4月から10月のシーズン中のそれも特定日のみの運行ですが、大門峠をバスで越えられるというのは僥倖です。

幸い帰還予定日には運行しているとのこと。
しかも茅野駅からのアルピコ交通路線バスに連絡して、白樺湖を出発しているのです。

当日は、路線バスへの確実な連絡を考え、特急あずさで茅野駅まで行くことにしました。
11時ちょうど発のあずさに乘ろうと、新宿駅に着きました。
夏の移動シーズンの混雑でざわついたホームでは11時発のあずさは満席、とのアナウンスが流れていました。
立って茅野まで行くことを覚悟してデッキに立ちました。
その間にも続々と乗客が乗り込んできました。

あずさのデッキには立ち席の乗客の荷物であふれんばかり
満員の客席

デッキには、アジア系の青年、タトウーの入ったラテン系の若い女性二人組、気弱そうな白人青年などがいました。甲府、韮崎、小淵沢で降りる乗客も多くいました。
茅野駅ではトランクを携えたリゾート風の観光客が大勢降り立ちました。

あずさが停車する

20分ほど待って茅野駅発車山高原行きのアルピコ交通バスに乗りました。
西白樺湖までの運賃は1500円でした。

バスには10人ほどの乗客。
この便はいわゆる路線バスではなく、観光バスの扱いのようで、茅野市内の停留場には止まらず、また集落を通るルートは取らずにまっすぐ大門街道をめざしてゆきました。
大門峠麓の音なしの湯から停車を始めました。

茅野駅前のアルピコ交通バス乗車券売り場
白樺湖、車山高原行バス乗り場
シーズン中の増便バス車内

バスは白樺湖を一周し、ほとんどの客が池之平ホテルで降りました。
山小舎おじさんは西白樺湖バス停で降りました。

白樺湖に着きました

時間通りに「ながわごん」がやってきました。
100円の運賃です。
乗客はほかに女性が一人だけ。
この女性も姫木の別荘へ行くとのことでした。

バスはあっけなく大門峠を越えて姫木中央に着きました。
ここから徒歩で登りです。

歩きだすと後ろから来た軽乗用車が止まりました。
枯葉マークがついています。

ドライバーは高齢の女性。
「ながわごん」から人が降りるのを見て「なんだろう?」と思ったそうです。
白樺湖からの路線バスだというと感心していました。

「乗ってく行きます?」というので後ろに乗せてもらって、山小舎の近くまで送ってもらいました。
ラッキー!でした。

乗せてくれたのは山小舎から少々上に行ったところの別荘住人でした。
ありがとうございます。

あずさの満席は予定外でしたが、茅野駅からの連絡は想像以上の快適さでした。

チェーンソー始動!

今年もチェーンソーが始動しました。

運ばれてきた雑木の丸太。
手が空き次第、玉切りして、薪割りして、乾燥台に載せておかなければなりません。

草苅バイトがあり、畑が忙しいこの時期、なかなかその時間が採れませんでした。

連日の強烈な夏の日差しに心が折れ、予定の畑仕事に出かけるのを午後過ぎにしようと思っていたある日、少しでも玉切りをしておこうとチェーンソーを始動させました。

今年もチェーンソーの出番

チェーンソーの稼働音は案外やかましいので、土日と昼の1時間、早朝夕方はしないようにしており、それ以外の空き時間は貴重だったこともあります。

玉切りのために新しい、ソウチェーン(刃)を用意しており、その試運転のタイミングでもありました。
刃を付け替え、エンジンを始動させます。
今年も変わらぬエンジン音。
頼もしいチェーンソーです。

購入した替え刃に付け替える

刃が切れると仕事がはかどります。
はかどると仕事が楽しくなります。
昼休みを挟んで、2クールの玉切りをしました。
オイルと混合燃料満タンを2回分の稼働です。

この日の玉切りを終える

小規模とはいえ丸太の山での仕事、チェーンソーでの仕事には十分な注意が必要です。
疲れてまでする仕事ではありません。
足元が不如意になりつつある山小舎おじさんではなおさらです。

この日の玉切を終え、滴る汗をぬぐい、長靴にたまったおがくずを払いながら今シーズンの薪仕事の無事を祈りました。

薪の乾燥台再生

令和5年も8月になりました。
お盆過ぎには秋風が吹き始めるであろう山小舎です。
既にトンボが飛び始めています。

7月に乾燥済みの薪をベランダに移動しておきました。
空いた場所に新たに乾燥台を設置しました。

乾燥台を設置する前の状況

基本的には乾燥台は例年同じ場所に設置します。
風通しがよく、日当たりの良い場所です(比較的)。

土台は高さ15センチ以上高くします。
台とするパレットを水平に設置するのはもちろん、パレットを支える土台がしっかりしており、強度があることも必要となります。

土台には大きめの石、ブロック、大きめの柱材などを使います。
スコップで掘るなどして土台を安定させます。
土台とパレットの間には鉄材、角材などを用います。

目見当での作業なので、土台にパレットを乗せてみて、ぐらぐらしたり、水平が取れていなかったりします。
その場合は平べったい石などを挟んで調整します。

崖側の土台の強度には十分注意します。
崖側が心持高くなっているくらいでOKです。

土台を組みなおし、3枚ほど設置

今回は去年の土台より一段高くしました。
廃品の鉄材やベッドの部品なども利用して土台を作りました。

パレット4枚を設置完了

5枚ほどのパレットを敷きました。
うち2枚はJA茅野の廃品をもらってきたもので、重さのある良品です。

端っこにベッドの部品を土台に5枚目を設置

出来上がった乾燥台。
水平取りは厳密ではありませんが、薪の積み方で調整することにしましょう。
全体的に強度は十分だと思います。

一番端っこのパレットの土台のバランスには不安がありますが、乗せる薪の重さで調整しましょう。

新規の乾燥台設置完了

次回の作業は、空き地の丸太の玉切りと、薪割りです。

アンズの種を漬ける

今年はたくさんのアンズを買って、コンポートやジャムに加工しました。
味わう度に素朴な甘酸っぱさに信州の初夏を感じる果実です。

アンズには種があります。
杏仁と呼ばれるその核は杏仁豆腐などに使われます。

琵琶の種といい、桃の種といい、種には特別な薬効だったりがあるようです。

今年はあんずの種を捨てずにとっておきました。
ざっと洗ってザルに置き、日に当てて保存していました。

ザル一杯になったアンズの種を焼酎に漬け、アンズ種酒を作ることにしました。

大きめのガラス瓶を洗って煮沸消毒します。
アンズ種酒は煮沸保存するわけではないのですが、保存環境に汚れやばい菌は禁物です。

種と半量の氷砂糖を瓶に入れて、32度の焼酎を注ぎます。
蓋をして保存です。

琥珀色に色づいたころ、杏仁の恵みをいただきたいと思います。

薪運び

新しい丸太が来ました。
今年初めての丸太です。

別荘地内の立木伐採などがあると、業者が雑木の丸太を持ってきてくれるのです。

今年もやってきた雑木の丸太

今年もカラマツ、シラカバなどの売れない雑木がトラック2台分ほどやってきました。
細い丸太も多いのですが燃料としては十分使えます。
細い枝は外でごみを燃やすときの焚付にもなります。

一方で、昨年積んでおいた薪をベランダなどに移動しました。
乾いた薪を家の近くに移すとともに、空いた積み台に今年割った薪を積むためです。

去年の薪を移動する。軒下に一か所
ベランダの奥へも積む

薪の移動は力仕事です、時間もかかります。
また、大きく四つ割りにだけしておいたものが多いため、燃やしやすくするために四つ割りを八割くらいにする必要があり、割りながらの薪移動になるのです。

大きめ四つ割りの薪ですが、約1年乾かしているので生木よりはいいのですが、それでも八割にするのは一仕事です。
カラマツの大口径のものなどは斧だけでは割れず、くさびを使わねければなりません。

撤去中の去年の薪
太い薪は割りながら運ぶ

薪を撤去した後の積み台は、パレットをどかして、その下の落ち葉やごみを掃きます。
しばらく地面を乾燥させてから、新たに土台を組みなおし、さらに新しいパレットを敷いてから今年の薪を積み込む予定です。

撤去後の積み台。パレットをどかしたあと
落ち葉やごみを掃いた後、乾燥させる

令和5年 山小舎開き

3月下旬に山小舎開きをしました。
今日から山小舎暮らし6シーズン目のスタートです。

山小舎おばさんに送られて山小舎入り

2月までは、雪が玄関へのアプローチを覆っていた山小舎周辺でしたが、雪の影はほぼどこにもない状況。
暖冬だったのでしょうか。

玄関にはすでに雪がありません

心配だった上下水道管の凍結もこの気温では全く心配ないようです。
水道管の温熱サーモスタットも切って大丈夫でしょう。

山小舎前の道路もこの通り

それでも夕方近くなると急激に気温が下がります。
薪ストーブは焚きっぱなしです。

後日晴天に恵まれた山小舎。シーツ類の洗濯外干しは何ヶ月ぶりでしょうか

去年あたりから山小舎暮らしにマンネリの影が出てきたというか、加齢で疲れやすくなったというか、感激が少なくなってきたシーズンを自覚しています。

それだけいろいろなことに対して深堀りができそうな予感もします。

体力と気力、体幹、バランスが弱くなっていることも事実。

健康と事故に気を漬け乍ら、ポイントごとに充実した山小舎暮らしをしていこうと思います。

今年はさらにゲストが増えそうな気もします。

かりんのはちみつ漬け

かりんを入手しました。
正確にはマルメロ(西洋かりん)ですが。

この季節になると直売所にはかりんが出荷されます。
おそらくは栽培されたものではなく(栽培には違いないのだが)、農家が自家用に植えてあるかりんの実を収穫したものではないかと思われます。

凸凹して表面があれているのが日本かりん。
別名本かりんともいいます。

小粒で表面が滑らかなのがマルメロです。

出荷量では6対4から、7対3でマルメロを多く見かけます。

買っておいたマルメロをはちみつ漬けにしました。

まずはマルメロを洗います。
表面に糖がしみだしてべたべたしています。
特有のいい香りもします。

丸のまま輪切りにします。
硬いのですが構わず切ります。
種も構わず切ります。

切ったマルメロを煮沸消毒した瓶に詰めます。

上からはちみつを注ぎます。
1リットル500円ほどの輸入はちみつです。

やがてマルメロの果汁がしみだしてきます。

上澄みの液を熱湯で割って飲むと咳止めになります。
常温保存で大丈夫です。

大根干し

大根をたくあん用に干しました。
正確には、干し大根を買ってきて「追い干し」しました。

たくあん漬けは山小舎で過去2度ほどトライして失敗したことがあります。
この時は、生の大根から干しましたが、乾燥が甘かったのか、あるいは漬けたときの重しが足りなかったのか。
水が上がってこず、たくあんになりませんでした。

再びたくあんにトライしてみようと思った今年、時期になると売り出される干した大根を使おうと思いました。

11月下旬頃から干し大根を探し始めましたが、一時よく見かけていた干し大根は、すでにスーパーや直売所から姿を消していました。

上田の市場の場外にある、やおふくという八百屋へ行って見たところ5本800円ほどで干し大根が売っていました。
干しが甘いのと、泥付きのまま干されているのが気になりましたが、10本購入しました。

上田の市場場外にあるやおふく

山小舎仕舞の時までに漬け込みますから、「追い干し」の時間は2週間もありません。
買って帰ったその日のうちに準備します。

まずは洗って泥を落とします。

干し大根を10本購入

次いで5本ずつひもで結びます。

洗ってひもで結ぶ

翌日、軒下につるしました。

軒下に吊り下げる

半乾燥状態とはいえ、大根5本の重さはそこそこあります。
吊り下げるまでが大変でした。

零下に届かんばかりの気温の中では、短時間とはいえ、戸外での作業は手先のみならず、足先までが冷たくなります。
吊り下げる際に、重さをかけずに結ぶ方法を事前に調べておくべきでした。

トウモロコシに代わって大根が吊り下げられた山小舎のベランダ

まずは来年以降の課題として、大根の結び方と、スムースな吊り下げ方を考えたいと思いました。

薪台と薪仕事

今年の薪仕事はほぼ終わりました。

今年割った薪の乾燥台です。
斜面に数基の乾燥台があります。
カラマツとミズナラを分けて積みました。
カラマツはこのまま露天で干し、ミズナラは後でシートをかぶせようと思います。
カラマツは来年から燃料にできます。

今年割ったミズナラの乾燥台(左)
斜面にはカラマツの乾燥台

枝は別に積んであります。
伐採したような場合は枝も大量に出るのです。

去年の乾燥した枝は軒下に移しました。

枝は別にして乾燥
軒下には去年の枝などが

玄関横にも積んであります。

春先には温室として、夏には農業用具の置き場として使っているビニールで囲ったスペースにも積み込みました。どちらも短いサイズの薪を選んでおいています。

玄関横の短めの薪
ビニール囲いも利用

台所下の薪台は日当たりがよくて乾いています。
そろそろ利用可能です。

台所下は日当たりがいい

台所側のお隣さんとの境界に近い場所には、ミズナラ、シラカバを思いっきり積みました。
ミズナラは乾燥が遅いので、再来年の燃料用にできればいいです。

台所側、お隣さんとの境目にも

軽トラの置き場で、薪割りなどの作業スペースの周りにもびっしり積んであります。
乾いたものは今冬から利用可能です。
ここは主にミズナラとシラカバの置き場にします。

駐車スペース脇

今年の薪仕事が終わりました。

薪の積み込み

薪割り機を借りて割った薪を乾燥台に積込みました。

現状、乾燥台として使っているプラットはほぼ満杯です。
新たにプラットを設置しなければなりません。
また、乾いた薪はプラットから、ベランダなど身近な場所に移して冬に備えなければなりません。

一輪車を使って乾燥が終わった薪をベランダに移します。
ベランダに段ボールを敷いてその上に薪を放り投げます。
ある程度薪が溜まったら、ベランダに上がって数本ずつ薪を抱え、ベランダの奥から積んでゆきます。

今回割った薪の乾燥用に、新たなプラットフォームを設置します。

農協からもらっておいた木製のパレットを使います。
パレット自体は強度があり、薪の重さに耐え得るのですが、パレットの水平を取ることが大事になります。
また、風通しを良くするために土台を15センチほど上げておきたいので、ブロックや石などを組んで土台にしてからパレットを置きます。

今年はなるべく木の種類別に積むようにしました。
カラマツを積んだプラットにはカバーはかけず、雨ざらしにして油分を抜くようにします。

ミズナラは水分が多いので再来年までおいておけるプラットに積みます。

シラカバはおそらく来年からの燃料になるでしょう、乾きやすいように細かめに割っておきます。

冬ごもり急ピッチです。