季節外れ、山小屋は4月の銀世界

2019年4月10日、長野県の天気予報は雪。
その通り朝起きると山小屋の周りは一面の銀世界でした。

関東周辺でも雪の予報。
東京は最高気温7度で冷たい雨の1日とのことです。

山小屋の朝、二階から国有林方面を見た景色。

屋根には真っ白に雪が積もりました。

ベランダから見た風景。
ベランダにも雪が吹き込んでいるので、薪を取りに行くのも滑らないようにしなければなりません。

玄関前の石段。
すっかり乾いていた石段が雪に埋まりました。
雪が固まる前に雪かきをしなければなりません。

冬に戻った山小屋です。

山小屋の前の道路も一面の銀世界です。

別荘地の主要道路路面は凍っていました。

野菜の種をまいたポットやトレーは、「簡易温室」に入れてありましたが、おじさん手製の粗末なビニールハウスでは、保温どころか苗が凍ってしまいかねません。

そこで昨夜中に室内に緊急避難させました。
幸い、トレーの下に敷くビニールはふんだんにあります。何とか温度を確保して苗を育てなくては、と手をかけます。果たしてこの後の生育やいかに。

苗ポット用に簡易温室を作りました

昨日、トウモロコシ、枝豆、カボチャ、藍などの種をポット蒔きしました。
苗を作るためです。
種をまいたポットを外に置いてあるラックに載せ、全体をビニールで覆って一晩過ごしました。

風邪が強い夜で、ビニールが捲れあがっているようでした。翌朝、ポットを確認すると、用土の表面が固くなり、軽く凍ったような状態でした。

いかん、これでは苗の発芽が遅れるし、第一良い苗ができない。
おじさんは保温効果がある苗置き場を作ることにしました。

簡易温室を作る。材料は山小舎調達。

苗は温室のような場所で育てるのが最適です。
山小舎では一番日当たりのよい部屋が該当する場所でしょうか。
でも室内を苗置き場にすると、保温効果はともかく、水やりのために毎朝、苗ポットを全部、室内から外へ出し、夕方取り入れなければなりません。
室内が汚れないような養生も必要になります。

そこで薪の乾燥台として置いてあるラックのうち、一番日当たりのよいものに、ビニールをかぶせて簡易温室を作ることにしました。

おじさんの山小舎は、先代オーナーのおかげで、材料と道具の宝庫です。
ラックだけで10基近くあったので、不要なものは雑品屋に持って行ったくらいです。
残ったラックは道具置き場や、薪乾燥台に使っています。

外に2台出してあるラックのうち、日当たりのよい場所のものを使います。
縦180センチ、幅120センチ、奥行き90センチのラックは、かぶせるビニールの量も大量になります。

が、あるのです、山小舎には大量のビニールが。

先代オーナーが冬期間の保温のための目張り用として、長さ180センチのプチプチ付きビニール一巻を置いてあったのです。

ラックのサイズの合わせて、ビニールを裁断して貼り付け作業の開始です。

春風の中、簡易温室が完成

外は時折春の強風が吹くものの、気温が高く雪がどんどん溶ける陽気です。
裁断したビニールをラックに粘着テープで張り付けてゆきます。
これが思ったより大変でした。

風にも邪魔されながら、何とか貼り付けました。柱に接した部分は、押さえの木材をくぎで打ちました。

若干隙間のある温室ですがないよりはましです。
あとは苗たちに頑張ってもらうようにおじさんも頑張りました。

苗の潅水は、今日は「えひめAI」という微生物液の希釈したものをかけました。
定植時や畑での潅水にも「えひめAI」の希釈液を使うので慣れさせておくためです。

昼は温室を開けておいて、夕方閉められるようにしました。

あまりに簡単な温室ですが吹き飛ばされないように頑張って、苗を保温してもらいたいです。

ポットに種まきしました

今年栽培予定の作物の一部を育苗ポットに種まきしました。山小舎は昨日までの寒波が嘘のようにポカポカ陽気です。
畑がある標高600メートルの地点はもっとポカポカでしょう。

育苗の道具をそろえます

育苗用のポットを用意します。
植木鉢型のポリ製ポット、トレー型ポットの大小各サイズ。

ポットに入れる土は、育苗用土と鹿沼土を用意しました。
苗の育成には養分は必要なく、水分の保持と通気性の観点から、鹿沼土がいいようです。
農協やホームセンターで売っている育苗用土も通気性がよい成分が主で、ふわふわです。

トウモロコシを蒔きました

大き目のトレー型ポットを3枚用意します。
鹿沼土を混ぜた育苗用土をポットに詰め、トントンします。十分に潅水した後、トウモロコシの種をまきます。

トウモロコシの種はF1と呼ばれる一代雑種のものです。
売っているトウモロコシの種のほとんど全部がF1です。
自家採取ができず(しても次世代には形質がバラバラに表れる)毎年種を買わなければならないのが、現在のトウモロコシの世界です。
穀物メジャーの世界戦略商品だからです。

おじさんは昔ながらの日本トウモロコシの種を捜して、機会を見ていろんな人に聞いています。
昔の農家の軒先に吊り下げられていたあのトウモロコシです。
F1とは無縁の作物です。
が今のところ見つかっていません。
実が固いから作らなくなったようです。

さて、現実に戻ります。
トウモロコシの種はとんがりを下にして蒔きました。

この蒔き方の出典は農文協のこちらのムックです。
プロ農家の裏ワザが載っていて素人農家にも興味津々の内容で、おじさんは参考にしています。

トウモロコシは210株ほど蒔きました。
余った種は、時期をずらして蒔こうと思います。

藍、インゲン、カボチャ、枝豆なども蒔きました

おじさんの今年の目玉の一つが藍です。
藍染め用の原料の藍を栽培するのです。
トレーに400株蒔きました。
東京の自宅にも150株ほど蒔いてあります。

枝豆を56株、弦なしインゲンを72株、カボチャを15株蒔きました。

枝豆は「虎の巻」を参考にした、へそ横撒きです。

ほかに茎ブロッコリーとマーテイチョークというものも蒔きました。

苗の置き場所は、薪置き場に使っていたラックにしました。暖かい日中は露天とし、夜や寒い日はビニールをかぶせます。
今まで育苗時には温度はあまり考慮しませんでしたので今年から改善です。

農協で買ったキャベツ類の苗も日光浴です。

手元に種がある、落花生、ゴマはもう少し暖かくなったら畑に直播します。

山小舎に帰ってきました

山小舎おじさんの東京・長野暮らし。
東京編は3月で終わり。
おじさんは長野の山小舎へ帰ってきました。
今日から11月いっぱいくらいまで、山小舎暮らしです。
3シーズン目です。
いつの間にか世の中は、令和という時代になってしまいました。

高速バスで茅野へ

東京調布の自宅から歩いて、中央道深大寺バス停まで行きました。

桜が開花しています。
このところの低温で開花は進んでいないようです。

岡谷行きの高速バスに乗ります。
この路線は、アルピコ交通、JRバス、京王バスの共同運行路線です。

おじさんの乗ったバスは京王バスでした。

車内は4月のはじめだからなのか、若い人が多い印象でした。
夏はともかく、普段は高齢者が目立つ車内なのですが。

双葉SAで休憩です。

風が冷たく感じますが快晴です。

富士山が壮麗な姿を見せています。
写真でよくわからないのが残念です。

中央道茅野につきました。

天気ますますよし。
寒さはそれほど感じません。
バスを降りて近くの駐車場へ向かいます。

バスの乗客用無料駐車場で、いつものように我が軽トラは待っていてくれました。
愛車には、今シーズンもお世話になります。

食料品の買い出しと給油

食材の買い出しは、蓼科へ向かうビーナスラインの途上にあるザビックというショッピングセンターへ。

低価格で庶民の味方、イオン系のセンターです。
生鮮食品などは「安かろう悪かろう」感がぬぐえない店ですが、地元の人で常に混んでいます。
貧乏人の山小舎おじさんならずとも、最近の景気の悪さを痛感する地方の、日本の姿です。

給油は同じ構内のスタンドで。
60歳以上は145円の会員価格。
東京から見たら高い価格ですが、長野では地域最安値に近いのではないでしょうか。

寒冷地の足元を見た石油業界にはいつもながら感心しませんが、需要の高い地域で値上げする石油業界の悪しき慣習は、昔から続けられてきたものです。

レシートは持ち帰って家計簿をつけます。

山小舎では冬の寒気に迎えられる

山小舎近くの白樺湖の風景です。
3月に来た時から季節が戻ったような寒々しさです。


蓼科山に夕日が映えています。

翌日の山小舎から見た風景です。
サラサラの新雪が積もりました。
ストーブ全開で暖房しています。

今年は畑の面積も増えるので、改めて畑づくりにまい進するつもりです。
作物の種類も増やそうと思っています。

庭の冬囲い

庭の冬囲いをした。
おじさんの山小屋の庭には、去年買ったブルーベリーの苗2本と、ブラックベリーが1本植えられている。

実はこの庭には春から夏にかかて百花繚乱の盛りを迎える。
ハマナスやスグリ、名前は知らない花などが6月ころから一斉に咲きだす。
先代の仙人さん夫婦が植えたものだ。
今は薪の乾燥台の裏側になってしまっているが、グズベリーなども実をつける。
スグリの実は毎年ジャムにしている。

おじさんの時代になってからは、ブルーベリー、ブラックベリーのほか、梅とサクランボも植えた。
ブルーベリーの苗は案外値段が高い。
1メートルほどの苗で2000円くらいもする。
おじさんは去年、直売所で400円の小型の苗を見つけて2本買った。
1500メートルの高地でも育つと聞き、ブルーベリーの好む、酸性土壌にして育てた。

1年たつがほとんど大きくなっていないのが残念だがしょうがない。
小さいままだと、雪に押しつぶされたり、枝が凍ったりするのが心配で、今年も雪囲いをした。

小枝を支柱にし、荒縄で囲んだ。
地面にはもみ殻を撒いた。

ブルーベリーよ来春また会おう。

大根、人参、ヤーコンを収獲終了しました

2週間ぶりに畑へ行きました。
畑に残っている作物は、大根、人参、ヤーコン、キャベツ。
霜も降りてきたので作物を撤去し、冬じまいしなければなりません。

現在の畑の様子です。
大家さん宅の裏手の畑です。
ここには大根、人参、ヤーコンが収穫待ちです。
来年収穫予定のニンニク、玉ねぎは植えたばかりです。ニンニク。

玉ねぎ。

大根、人参を抜いてゆきます。
大きく育ったものは先月に抜いてしまっています。
残ったものは残念ながら、細いもの、短いもの、割れたものばかりでした。

根菜類には不向きな硬い土の畑です。
来年以降、徐々に耕してゆきましょう。
大根も人参も、秋撒きの場合、長野では生育期間がせいぜい10月中旬まで。
8月に撒いたとして2か月ちょっとの間が勝負です。
その間に大きく育たないものは、それまでなのです。

ヤーコンは思ったより良い収量。3株分の収量です。
土が硬いせいか、掘り出すのに力がいりました。

ちなみに、サツマイモも収量はよかったのですが、形が不ぞろいで、表面がデコボコ、傷だらけでした。
土がこなれていないせいだと思います。

土の改良は来年以降の楽しみです。
とりあえず、もみ殻を数袋撒きました。
畑に来る途中に精米所でもらってきたもみ殻です。
もみ殻、燻炭、えひめAIで来年以降、徐々に土壌改良です。

もう一か所の畑へ行きました。
ここでも大根と人参を収穫。
キャベツが寒い中よく育っていました。

夏野菜は、例えばズッキーニは霜にあたって腐っていました。あんなに元気だったのに。
ピーマン、シシトウもさすがに終了。
抜いてみると茎が太く育ってました。

名残のヘチマがぶら下がっています。

キャベツを除き、全部撤去します。
冬ごもりの前に、畑にもみ殻と生石灰を撒き、耕運機で耕す予定です。
もみ殻には、2,3年かけて土をふかふかにしてもらう予定です。
生石灰を撒くのは隣の畑のおじさんのアドバイス。
土壌の消毒と、PH調整の意味だと思います。

そのあとは、玉ねぎとニンニクの面倒を見てもらいながら、畑とは来年までお別れです。

今年の使い納め チェーンソー

山小屋暮らしに欠かせない道具にチェーンソーがある。山小屋には先代の「仙人さん」が配備してくれていた。
キョーリツというメーカーのもの。

チェーンソーは、農機具販売店やホームセンターに売っている。
いいものは、7,8万円以上するようだ。
刈払機と同じで、安いものがホームセンターで手に入る。

耕運機は中古は買うもんじゃない、と地元の人は言う。
チェーンソーや刈払機もあまり安いものは買わない方がいいのかもしれない。

おじさんは去年生まれて初めて手にして、使った。チェーンソーは、エンジンで刃のついたチェーンをぶん回す原始的な設計。
刃が摩擦で傷まないよう、オイルを刃に垂らしながらぶん回す。

木というものは相当硬いし、重い。
鉄製の刃付きチェーンといえども、オイルがないと全く切れないし、刃が痛む。
オイルが切れると、丸太の断面から煙が出、刃は摩耗する。てきめんに切れなくなる。

また、刃は定期的に研がないとすぐ切味が悪くなる。
丸太のいわゆる玉切では、重心の加減によって、刃が挟まって取れなくなることも悩ましい。
それくらい生木は取り扱いが厄介だ。
重い硬い生木にはエネルギーがぎっしり詰まっている。のちに、そのエネルギーを開放して燃料として役に立ってくれるのだ。

チェーンソーの燃料は仕様書通りにガソリンに2サイクリエンジンオイル一定の比率で混ぜて作る。
おじさんの機械は25:1の比率だ。
シーズン中は専用の容器で、常時2リットルほど作っておく。

ガソリンは専用のタンクで買ってくる。
ガソリンは消防法で、専用タンクでしか買えないし、給油はスタンドの従業員が行わなければならない。
おじさんは知らなかったが、田舎では常識だ。

手元のガソリンが、長期保管で古くなると、軽トラの燃料として使う。
古くなったガソリンは車に使ってもチェーンソーには使うな、と言われているからだ。

チェーンソウを使うときは、潤滑剤としてのオイルを、燃料とは別のタンクに入れる。
燃料とともに満タンにして、20分ほどもつ。

おじさんは、2年間の使用で2回、チェーンを交換した。
立ち木を切っていて、チェーンが絡まって動かなくなった時と、やすりで研ぎすぎて刃が擦り切れてしまった時だ。
ほかに、潤滑オイルの出が悪くなって部品交換をした。JAの農機具センターでやってくれる。

チェーンの張り具合も調整しておく。
チェーンのテンションが悪いと、立ち木伐採など、刃を横にして使うときに絡まったりする。
合わせて、棒やすりで刃を研ぐ。
仕様書通りの、角度で、また指定された直径のやすりで研がなければならない。

よく調整されたチェーンソウを使うと、丸太は気持ちよく切れてゆく。ノコくずも大きいのが出る。
エンジンの調子が悪かったり、刃が摩耗していたり、オイルの出が悪かったりすると全然仕事が進まない。
デリケートな機械である。

ということで、今年のチェーンソウの使い収め。
近くの別荘のリフォームでもらってきた廃材の柱や、節が絡み合った丸太などをカットした。

燃料を残さないようにエンジンが止まるまで待つ。
来年までお休み、ご苦労様。来年も頼みます。

今日の仕事は焚きつけ作り

定年おじさんが住む長野の高原は晩秋の気配がしてきた。
あの暑かった夏はどこへやら。
朝夕はもちろん、日中でも風の冷たさは、油断すると風邪をひきそうになるくらいだ。
定年おじさんも地域でいい気になって飲んでばかりいないで、寒さに備えなければならない。

で、燃料の準備。
主燃料の薪はかなり積んだので、今回は焚きつけの準備。
ストーブでの薪の着火には、新聞紙と焚きつけを使っている。
新聞紙は別荘地のごみ集荷場で、古新聞の束をもらってくる。地元の信濃毎日新聞の古新聞が多い。

信濃毎日新聞は、別荘の管理事務所で時々読む。
真面目で権力のチェックはしっかり行う印象がある。
権力に忖度せず、おのれの信じた道を進むところが長野らしくて好感が持てる。
焚き付けとしてよく燃えるところも好ましい。

焚きつけ材は大工さんからもらった廃材の板をカットし、割って使う。
この焚きつけ材、乾いていないとどうにもならない。
その点、廃材は完全に乾いているのでうってつけだ。

子供のころは、故郷の北海道で、ストーブで石炭を焚いていた。
高学年になると自分で火おこしもした。
焚きつけ材を使わず、固く絞った新聞紙で着火できるようになったものだった。

定年おじさんになって、新聞紙だけで着火する自信は失せているので、焚きつけ材を用意する。

軒下に廃材のストックがあるので持ってくる。

山小屋の周りに倒木した際の小枝がまとめてあるので、軽トラで回って集めておく。
これらを手ごろな長さにカットする。

テーブルソーを用意する。山小屋の先代からの備品。
これといい、チェーンソーといい、大工用品といい、先代がそろえたの備品の充実ぶりには感謝しかない。

おじさんは去年初めて、テーブルソーを使った。
まあ、チェーンソウだって、草刈り機だって、山小屋に来て初めて使ったのだけれど。

ドラムを伸ばしてコンセントをつなぎ、テーブルソー始動。
薄い板とはいえ、節などにあたるとキックバックを起こして跳ね返ることもあるので気を付ける。
コツは全部カットせず、少し切り残してあとはたたき折るようにすることかな。

手ごろな長さに切って保管。
都度、手斧で細く割って使っている。
暇を見て少し割っておいてもいいだろう。

枝のほうは手ごろなサイズにカットした後、乾燥させる。
生木は小枝といえども、夏を超えないと、乾燥した焚き付けとはならないからだ。

もみ殻燻炭を自己流で焼く

もみ殻を入手したら、燻炭を焼こう。
燻炭の使い道は、苗床、マルチ替わり、土壌改良(成分的にも物理的にも)と幅広い。
リン酸やカリウムの含有率が高く、また炭の表面の孔に微生物が繁殖するとのこと。
草木灰が植物に良いのは経験的にわかっている。

もみ殻は木材などより圧倒的に炭にしやすい。
原料が入手しやすいし、扱いやすく、炭窯のような設備も必要ないからだ。

で、おじさん流にもみ殻燻炭を作ってみる。
まず、ごみの焼却炉を空っぽにしておく。
焼却炉の底を種火の焼却スペースにして、火を起こす。結構しっかり火を起こしておく。

スロットルを一段入れてから、もみを投入。

スロットルなど、種火ともみを遮るものがないと、空気が完全に遮断されて火が消える。
消えない程度に空気を遮断して蒸し焼きにするのがコツだ。

籾投入と同時に煙突を立てておく。

焼却炉にはもみ2袋分が入る。
焼却炉の空気取り入れ口は封鎖する。

煙突から煙が出ているのを確認しあとは放置。

火加減により、2、3時間後に籾の一部が黒く焦げてくる。
表面が焼け焦げ、くぼんでくるようだと燃えすぎ。
全然焦げてこないと燃えなさすぎ。

数時間から半日で完成。ごま塩状態になったら、上下をかき混ぜてまんべんなく焼く。
出来上がったら水をかけて消火する。消火しないといつまでも燃えている。
本来は表面に水をかけ、密閉して消火するようだ。
その方が出来上がりがさらさらして使いやすく、保存性もいい。
おじさんの焼却炉は密閉が難しいのでバケツで水をかけて消火した。
これだと、保存するためには乾かさなければならない。改良の余地ありだ。

今時のJAには野焼き専用の焼却炉付きの煙突が売っている。そういう時代になっているのだ。

今日のおやつはお向かいからいただいたスイートポテト。
原料はおじさんが差し入れた畑のサツマイモ。うまい。

もみ殻は畑の救世主。だ

世の中では、稲刈りが終わった。
おじさんが住む長野の片田舎では、一般家庭も米はもみで保存し、都度、白米に精米して食べるようだ。

精米所は町村ごとに1か所、どころか地域ごとに一か所もあり、住民は30キロ袋でもみを持ち込み精米する。
精米すると、白米とヌカ、もみ殻に選別され、通常は白米のみを持って帰る。
ヌカともみ殻は精米所に残され、自由に持って帰ることができる(とおじさんは思っている。今まで注意されたことはない)。

ヌカは漬物の時期には精米所によっては、なくなることもあるが、もみ殻は家庭菜園用に取りに来る人があるくらいで、普通は取り放題だ。

おじさんは、玉ねぎの苗の保温、人参の発芽までの保水、カボチャの雑草対策にもみ殻を使っている。
また、冬の間にとにかく畑に撒いておくと土壌が柔らかくなるようだ。
また、もみ殻を燻炭に焼いて使っている。
燻炭や炭、灰などはご存知の通り、土の大好物だ。

ということで、精米所に、もみ殻を取りに行く。
準備は30キロ入りの米の袋。
中古品なら1枚20円以下でJAなどに売っている。50枚ほど用意した。
紙袋なのでぬれると破れるし、口の留めひもも破れやすい。
消耗品だが、もみ殻のほかには落ち葉集めなどに使える。

米袋を20枚ほど軽トラに積んで出発する。
おじさんの畑の近くには3か所も精米所がある。
タンクにもみ殻が入っているので、出口に袋をあてがい、レバーを下げる。
無制限にもみ殻が出てくるので、下限がわからないと袋からあふれる。

今回は、稲刈り終了直後なので、精米する人も少なく数袋分しか取れなかったが、そのうちいくらでも集められるだろう。
ついでにヌカも取ってきた。
ヌカは、窒素、リン酸、カリがバランスよく含まれ、直接的な作物の栄養になる。
おじさんは、直接畑に撒いたが、固まってしまい、土の呼吸を阻害してしまった。
また、落ち葉を集め、鶏糞とともに山小屋わきに積んだが、1500メートルの高地では思うように発酵しなかった。
今後は、畑の冬じまいの時にもみ殻と一緒に撒こうと思っている。
たくあん漬けにも重宝している。