ヤーコン、里芋を収穫 秋の空

10月下旬、ヤーコンと里芋を掘ってみました。

ヤーコンは株丈が思いっきり伸びています。
気持ちいいというか、猛々しいほどの勢いです。

掘り起こします。
粘土質の畑に食い込んだ芋は、掘り出すたびにぽきぽき折れます。
また、四方の土中に伸びた芋が、三又鍬の刃に当たって切れまくります。
サツマイモなどに比して柔らかなヤーコンの芋です。

鍬を入れてヤーコンの株を起こしてみたところ

とはいえこれほどの豊作は初めて。
全体の3分の1ほどの株を掘って、芋がコンテナの半分ほど採れました。
頑張った今年のヤーコンの株と、育んでくれた畑に感謝です。

思ったより豊作でした。割れた芋が目立ちます

茎も持って帰ります。
いちいち重く、固い茎と葉で、根の泥を払い、束ねるのが一仕事です。

持って帰った葉を乾燥させればヤーコン茶になります、が苦いのでほとんど自分では飲みませんので、今年はやめます。
その代わり、山小舎前の花壇や、ブルーベリーの根元に葉をつけたままの茎を置いてみます。
鹿よけになるのかどうか。

軽トラの荷台半分ほどを占めるヤーコンの茎と葉

収穫したヤーコンは家族が来た時にお土産でたっぷり持たせます。
スムージーの材料にぴったりなのです。

また、折れた芋は千切りにして生で食べます。
ほんのりと甘く、良質な糖質を持つスーパー食材です。

ショウガも一株掘ってみました

里芋は今年は不作。
日当たりの悪さと長雨が最後までたたりました。

掘り起こしてみると子芋は小型のままです。
人にあげられるような芋はできませんでした。

今年の里芋は親芋の周りにほとんど子芋がついていませんでした

親芋というのか、茎の根元のところは実がたっぷりあるので、自家用には味わえます。
うまく乾かして、かびないように、しなびないように保存して楽しみたいと思います。

それでも親芋、子芋を合わせてこの日はこれくらいの収量でした

10月下旬の畑の風景です。
季節が代わり日が傾いて、山の影が伸びています。
これからの季節、午前中しか日が当たらないような畑です。
越年作物はミョウガだけが生きています。
11月には玉ねぎを定植します。
一番日当たりがいい場所に植えることにします。

うちの畑は全部日陰になっています。まだ午後です。
傾いた日が、山の端から辛うじてのぞいています

「鉄茶」を仕込む

農家と畑愛好者のバイブル「現代農業」に、最近注目の記事が載った。

鉄と茶葉を水に入れて作った「鉄茶」を畑に散布すると、作物の生育がよくなり、果実の味がよくなるという。

この「鉄茶」は専門的には「タンニン鉄」と呼ばれるとのこと。
タンニン鉄とは鉄分とタンニンが結びついたもの。
そのままでは吸収されない鉄分が、タンニンと結びついてキレート化することによって植物に吸収されやすくなるという。

鉄分は、植物の葉緑素の合成に必要なミネラルとのこと。
また、鉄分が細胞内のミトコンドリアを活性化させ、エネルギー代謝が高まるため、植物が余った養分を果実の充実に回せる、とのこと。

早速、「鉄茶」を自作してみた。

20リットルのポリタンクを用意。
「現代農業」では鉄素材として、100均ショップで300円で売っている鋳物にフライパンを推薦していたので、買ってみたが、ポリタンクには入らない。
そこで山小舎を物色すると、あったあった、ドリルの先の錆びたやつなどなど。

茶葉は冷蔵庫にあった、水出し煎茶を数パック使った。

早速、ポリタンクに水を満たし、錆びドリルを入れ、煎茶パックを放り込んだ。

現代の畑の世界は、脈々と営まれてきた伝統的な畑づくりが、ひとつ前の世代で途切れるという稀有なタイミングを迎えています。

放棄された畑の土壌が、科学的・物理的に劣化していたり、排水・用水の構造が壊れていたりします。
野生動物との共存のバランスが崩れてしまっていることもあるでしょう。
農に関する職人的な知識・技能が途切れてしまっていることもあるでしょう。
放射性物質、化学物質などの汚染もあるでしょう。

その中で、素人でもできる、ささやかな一つの「対抗策」として「鉄茶」を使ってみようと思います。
最初は11月に定植する玉ねぎに使ってみます。

10月 畑の草刈り

令和2年も10月中盤になりました。

畑に残っている作物は、春からの里芋、ヤーコン、長ネギ、ホオズキ、えごま、唐辛子、ツルムラサキ。

ナス、トマト、ピーマン、シシトウが頑張って実をつけ続けてくれています。
だいぶんペースは落ちましたが。

それと夏に蒔いた、大根、レタス、白菜、キャベツが少しですが成長しています。
これが全部です。

ニンジンは発芽がわずかだったうえ、発芽しても鹿に食べられました。
サツマイモも全滅。
鹿よけテープの効果はありませんでした。
どさくさに紛れて、あしたば、ルバーブ、モロヘイヤも食べられました。

それはそうと、11月の畑じまいを前にして雑草が気になりました。
夏とは違う種類の雑草がしっかり畑を支配しています。
10月中に一度、もみ殻を入れて、えひめA1も投入して耕耘したいと思ったので、その前に草刈りすることにしました。

草刈りする前の畑

草刈り機で刈ってゆきます。
暑いときに生える、強力なイネ科の雑草はすでに刈ってあったので、生えているのは柔らかい雑草ばかりです。
草刈りははかどりました。

トンネルの間の部分から草苅開始!
草刈りをざっと敢行!

鹿よけのピンクテープで囲った、サツマイモが植わっていた畝も、囲いを撤去してきれいさっぱりと刈り払いました。

草刈り後の畑。写真のピンクテープもこの後撤去
草が替えた後、もみ殻を撒いて耕運機をかける予定

やはり畑は手を入れるときれいになります。
作物の管理にもやる気が出ます。

粘土質の土壌を少しでも野菜向けに改良しようと、10月中に一度耕耘したいと思います。
11月に入って最終収穫ののち、畑じまいにする予定です。

あっ、11月には玉ねぎの定植がありました。
玉ねぎ用の畝も用意しなければなりません。

9月の畑

8月以降の畑は、秋野菜の種まき、定植をしたほかは、夏野菜の収穫と管理が主な作業です。

草刈りをさぼるとたちまち生い茂る雑草
畑は一見、雑草の別天地に

秋作の様子

大根が発芽しています。不織布のトンネルが効いています
トンネル栽培の白菜

夏野菜の現状

モロヘイヤ。葉物はなかなか出荷のチャンスがありません・・・
食用ほおずき。今年も収穫期を迎えました

これから収穫期を迎える野菜たち

ヤーコン。久しぶりの雨のおかげで元気がよみがえりました
里芋。今年の生育は少しおとなしめ、です

動物の食害その後

サツマイモ。固い茎は鹿の好物。今年もやられました
落花生。順調に生育した後でやられました。鹿の足跡がついています
これはゲート越しに侵入した、ハクビシンか狸の仕業でしょうか。完食されたトウモロコシ

収穫・出荷状況

9月になってトウガラシを初収穫。今年はナスも収穫が続いています
トマトも頑張って実をつけ続けています。かぼちゃ初収穫です
食用ほおずき。東京のお客さんはどう反応するでしょう?

日照りの夏はおろおろ歩き・・・

日照りが続いています。
連日、標高800メートルほどにある最寄りのJA支所の寒暖計は、日中で33℃、34℃を示しています。
8月になってから雨らしい雨は(畑付近では)、なかったのではないでしょうか?

畑には、秋蒔きのニンジン、大根のほか、キャベツ、白菜、レタス。
収穫最終期に入った夏野菜、秋に収穫を迎えるかぼちゃ・芋類、落花生、ホオズキ、長ネギなどが植わっています。

土はカラカラで、畔を歩くと土ぼこりが舞います。
元田んぼだったこともあり、乾いた土が固まってしまっています。

おじさんは、日照りの畑をおろおろ歩くだけです。
風にも負け、雨にも負けているおじさんは、せめて日照りの夏におろおろ歩くことだけは、偉大な先人に近づけるのかな?と思っています。

ポリタンクに水を汲んで畑に向かいます

ニンジンの畝に水を撒きます。
まだ発芽はしていません。

不織布でマルチしたニンジンの畝に水やりします

同じく秋に定植したレタス、白菜に潅水します。
日照りでもトンネル栽培だと生育はいいようです。

不織布のトンネル栽培の白菜の苗

長ネギとヤーコンは鹿も好まないようで、無傷のまま収穫を待っています。
地元品種の松本一本ネギは瑞々しくて、抜いてからの日持ちが大変良いので生育に期待しています。

ネギは乾燥にも強く、頑張っています
ヤーコン。日差しに葉をヘタらせながら収穫期を待ちます
里芋。葉の生育はいまいちですが・・・

食用ほおずき、モロヘイヤ、えごまです。
それぞれシカの食害と日照りから、わが身を守って生きながらえており、おじさんとしては、頼もしい彼ら・彼女らに感謝至極です。

食用ほおずき。日照りのせいか生育がストップ気味です
エジプト原産のモロヘイヤは暑さが大好きです
エゴマ。露地栽培だと葉肉が厚くなりすぎてしまいます・・・

お盆と畑

令和2年のお盆もコロナのうちに終わりました。

梅雨の長雨の後には猛暑の季節が到来しました。
高度1300メートルの山小舎にも強烈な紫外線が降り注ぎ、高度700メートルの畑は近づくのもはばかられるほどのカンカン照り。
水が浮いていたような畑はいつの間にか、乾燥地帯の畑のようにカチンカチンになっています。

お盆で中5日ほどご無沙汰していた畑に向かいます。

鹿の餌場と化しつつある圃場では、順調に生育していた小豆がやられていました。
成長した葉先のみならず、実が入った鞘もきれいに食べられています。
さぞおいしかったでしょう。
鹿にとっては、夏場で新鮮な植物が不足気味になった季節に手軽につまむスナック代わりだったことでしょう。

小豆の惨状。葉と実がきれいに食べられています
小豆5畝が全滅です

落花生も半分ほどやられています。
この「半分」食べる、というのが曲者で、鹿はこれでやめるのではなく、安全を確認し、味をしめます。
こうして味を覚えた植物については、なくなるまで食べつくすのです。

落花生も半減していました。残りの株を鹿よけテープで囲います

山小舎おじさんの畑で鹿は、ジャガイモ、小豆、サツマイモ、枝豆、落花生、セロリなどの味を覚えました。
否、餌付けをしてしまいました。

手を出さないのは、里芋、ヤーコン、長ねぎ、です。
苦かったり、刺激のある植物は苦手のようです。

鹿の食害防止には、柵による物理的防御と駆除しかないというのが、世の中の結論です。
来年に向けては、最低限度の柵を設けつつ、鹿が嫌がる策を施し、餌場という認識を改めさせる、という風にする予定です。
どうなることやら・・・。

この地域はまだ鹿とハクビシンなど程度の食害で済んでいますが、これにイノシシ、サルが加わるともうお手上げです。
現にそれらの食害に見舞われている地方では、入植者の離農などが問題化しているそうです。

本来は人間と棲み分けていたはずの野生動物による食害に、「世の中のせちがらさ、余裕のなさ」を感じるのは山小舎おじさんだけでしょうか。
これが動物相手だけならまだ「牧歌的」ですが、人間による盗難を心配しなければいけない時代になったとしたら・・・それは「殺伐」そのものです。
そうならないことを祈りつつ・・・。

鹿の通路ではない方の圃場の様子です。

夏空の元、トウモロコシが収穫間近です
地元品種の丸ナス。自根の苗ですがよく育ちました
おかげさまでピーマンも鈴なりです。雨が少ないので実の肥大が進みませんが
トマトがよく獲れました。出荷できない実は煮てトマトソースにします
地元野菜の丸ナスと長ナスもこの日は大収穫です
この日、トウモロコシを初収穫


畑はまた、虫などの宝庫でもあります。

まだ子供のカマキリが収穫したトマトにくっついてきました
キリギリスのメス。草刈り機に追われて逃げたところを捕まえました

人参を直播、ハックルベリーを収穫

8月は秋野菜の作付けの時期です。
今日は人参に種を蒔きました。

まず人参用の畝を切ります。
一度荒起ししてあった場所に管理機を入れて再度耕してあります。

その場所を改めて鍬で3畝に切ります。
6月まで玉ねぎが植わっていた場所です。

ホクホクとはいわないまでも、もう少し土壌がほぐれていてもいいかな、と思う程の堅い土。
田んぼだった粘土質の土壌とはいえ、野菜畑への道はまだまだ険し、といったところでしょうか。
物理的にも化学的にも、毎年毎年、少しずつ改善してゆくしかありません。

人参の種はなぜか例年、黒田五寸という品種を選んでしまいます

レーキで畝を均して種を蒔きます。
この後、もみ殻をかぶせるつもりだったのですが、もみ殻は残っていないことが判明。
いつもの思い込みの失敗の後、もみ殻代わりの燻炭をかぶせ、たっぷりと潅水。

東京の一坪農園で8月に人参を蒔いたときには、種まき前にバケツで水をまき、どろどろにしたものでした。
種を蒔いた後は、濡れた新聞紙を上からかぶせ、発芽まで保湿しましたっけ。

今回は不織布でマルチングします(もみ殻は忘れましたが・・・)。
不織布の保湿効果はキャベツの春作で実証済み。

この後、お盆などで畑に来れないことが予測されます。
1週間ぶりに畑に来てみたら、カラカラに乾いた新聞紙の下で、わずかな発芽がひょろひょろしていた年もありましたっけ。
さて今年はどうなるのでしょうか。

畝に燻炭を蒔き、えひめAIの希釈液をたっぷり潅水します
上から不織布をかぶせて出来上がり。発芽後、不織布を外します

ハックルベリーが実りました。
アントシアニン由来の紫色も濃くなり、実も重々しく、熟した感じになりました。
お盆と重なり、東京への出荷のタイミングは逃してしまったので、山小屋でジャムに煮ておくことにします。

ナス科のハックルベリーは生食は無理ですが、アクを抜いてジャムにします
希望小売価格換算で200円ほどの収量となりました

ハーブたちに花が咲きました。
葉物の出荷は難しく、ツルムラサキやパセリなどは出荷の間にしおれてしまいがちなのですが、畑では元気です。

ペパーミントの花が咲きました。
初めて見ました。
パクチーも咲いています。
このまま種を実らせて採取でもしましょうか。

ペパーミントに花が咲きました
パクチーの花もきれいです
今日の収穫。別荘地の知り合いに配る予定です
トウモロコシ。初収穫は1週間後?
ネギを初収穫。薬味に使います。

畑は秋作の準備

梅雨の長雨にばかり気を取られていた今シーズンですが、気が付くと8月になっていました。

畑は秋作の準備の時期です。

大根、ニンジンの種まき、キャベツ、白菜の定植の時期です。

そこで大家さんから管理機を借りて秋作の予定地を耕しました。

予定地を耕す。向こう側に長ネギとヤーコン。

野良鹿による食害で全滅したジャガイモの圃場を耕します。
その後放っておいた場所ですが、2度ほど草刈りをしていました。
草刈りをしていたせいで、耕耘がスムースにできました。
この間の晴天で土も乾いており、いい具合にほぐれました。

この後は、畝を切り、雑草の切れはしを取り除いて、キャベツと白菜の苗を植え、トンネルをかけようと思います。

耕しているときに、ジャガイモの元肥に入れた牛糞の匂いがしました。
春作の元肥が残っているのでしょう。
それだったら秋作用の元肥は燻炭と石灰くらいでいいのかなと思います。

ここまで書いていてふと思ったのですが、ジャガイモに鹿を呼び寄せたのは牛糞のせいかもしれません。
牛糞を積んである場所が鹿は大好きで、かけてあるビニールを破ってまで牛糞に群がっているのです。
牛糞自体を食べるのか、匂いにだけ惹かれるのかはわかりませんが。
牛糞につられてジャガイモに気が付いたのかもしれません。

来年の課題がまた一つ増えました。

秋作予定地と夏の田園風景

人参用の畝立て予定地にも管理機をかけました。
真夏に蒔く人参はうまく発芽できるかどうかが肝になります。
今年は、乾燥防止のために種の上にもみ殻を撒いてみようかと思います。

大根の予定地にはスコップを入れて深く耕さなければなりません。
大変ですがお盆前の作付けを目指して頑張りましょう。

ついでに畝間に管理機を入れて除草を兼ねた中耕をしました。

小豆が順調に育っている。畝間を中耕する
長ネギとヤーコンの畝間も耕す

真夏の畑。近くのJAの気温計は34度を示しています。
熱中症に気を付けての作業です。

野菜の出荷が順調

7月下旬の畑です。

トウモロコシが順調に穂を出し始めています

キューリがガンガンなり始めました。

キューリの実は少しでも取り遅れると巨大化します

地元品種の丸ナスが実をつけました。
自根の苗を植えたことでもあり、内心は期待していなかった品種です。
うれしいことです。

長野県名産の丸ナスです

トマトが色づき始めています。

この日の収穫。
調布の柴崎彩ステーションに3回目の出荷をしました。
キャベツ9個、ナス3袋(うち丸ナス1袋)、インゲン3袋、トマト1袋、夕顔1個、などです。
最後の収穫となったキャベツが中玉以下だったため単価50円となり、合計1750円の出荷でしたが完売とのことでした。

この日の収穫。右の巨大な実は夕顔です、かんぴょうの原料にもなります

キャベツの収穫が終了となったのはべと病発生のためです。
長雨のため病気発生は仕方ありません。
収量は半減しましたが、不織布に寄るトンネル栽培の効果を確認できたなどの「収穫」は大でした。

ミニトマトが色づいてきましたが、実が全部割れています。
これが雨の害でしょうか?
また、トマトの木の下部から葉先が枯れたようになってきています。
長雨と日照不足に寄る病気のようです。
とりあえずその部分を取っていますが、実と株そのものに影響が出ないように祈るばかりです。

トマトの実です。このまま色づいてほしいところです

夕顔がものすごい勢いで弦を伸ばして実をつけ始めています。
隣のゴーヤと一体化して繁茂しています。
実に栄養を回すため、親弦は止め、子弦も見つけ次第止めています。
どのくらい収穫があるのか楽しみです。

今年の特殊な気候の中、どの作物、どの品種が逆境に強いのか?それとも弱いのか?はっきりしてきたような気がします。

官製「with コロナ」の社会状況の中、存在意義が浮き彫りのなってゆくであろう「ニンゲン」という品種も、その意味では畑の作物たちと同様なのでしょうか?

「選別の季節」?の到来です。

畑の夏野菜が元気!

7月中旬の畑。
毎日通うのは無理でも1日おきくらいには通いたいところです。

5月中旬に定植した夏野菜の苗が実をつけ始めるころです。
キューリ、ナス、トマトなどの夏野菜はアマチュア農園の主役です。
苗が元気に育ち、実が鈴なりになる彼女たちの姿は、畑のスターそのものです。

よく考えると、小さな苗から数十個もの実がなるとすれば、それは奇跡的なことなのではないでしょうか。
品種が改良されてきたとはいえ、いや品種改良されたからこそ、作物には人の世話が必要になります。

おじさんの子供の頃、トマトやキューリなどは夏限定の野菜でした。
近所の畑では、マルチも使わない完全露地栽培で夏野菜は作られていました。
竹の竿を組んだ支柱に支えられ旺盛に育つトマトの木と、大きく平べったい実と、濃い青臭さが強烈なその味を思い出します。

その当時のトマトは雨に当たっても実が割れるようなことはなかったといいます。
今、トマトは、雨除けの資材の元、トマトトーンという実を肥大させるホルモン剤をかけられ育てられています。
専用の土も売っているようです。
出来上がった実はまん丸くなります。
味は青臭さや酸味を抑えた甘み重視です。

それもいいと思います。
またトマトという作物は、技術的に追及しがいのある作物だとも思います。

閑話休題。

何が言いたいのかというと、実のなる作物はもともと人為的な植物なので、資材、施肥、剪定、等々の世話が必要不可欠であること。
とはいっても品種改良が進みすぎ、付随して世話のかけすぎなのではないか、ということ。

トマト、ナス、キューリは夏の楽しみなので、畑に不可欠ではありますが、たとえば同じトマトでも、原種に近いミニトマトは圧倒的に作りやすい(必要以上に世話しなくても育つ)ように、原種に近い品種を選んで育てたいと思ってしまうのです。

また、夕顔など、商品性に乏しいためか品種改良が必要以上に進んでいない作物は作りやすいことがわかりました。
在来種などにまだまだ隠れた「作りやすい」作物があるはずです。
今後の課題にしたいと思います。

在来品種よ、山小舎おじさんの畑にウエルカム!

さて、この日の畑。

長雨で土壌が水浸しになり、土寄せどころではなかった長ネギの畝。
雑草を手抜きし、乾き始めた土をネギの根元に寄せました。
長ネギは茎が分かれるところの高さを目安に土寄せしておくと、白い部分が長くできるのです。
品種は松本1本ネギという在来品種。
おじさんでも作りやすいような気がします。

土寄せをした後の松本一本ネギ

インゲンに花が咲き、実が付き始めました。
マメ科なのでほとんど肥料ナシで作ってみましたが、土壌そのものの養分が足りないせいか、木の育ちと実のなり方が物足りません。
収穫を開始しつつ、化成肥料を追肥しました。

これはインゲンではなく、ヤーコンの畝です。スイマセン

小豆に花が咲きました。
今のところ追肥なしで育っています。

青々とした小豆。黄色い花が咲いています

ショーガの芽が出ました。
里芋の隣の半分日陰の場所で育っています。

発芽率は良くないもののショーガの芽が出ました

里芋は芽が出て徐々に芽を伸ばしています。
マルチを敷いた里芋は追肥なしで11月まで頑張ってもらいます。

里芋がぼちぼち・・。

食用ほうずきです。
栽培地域も限られ、需要も少なく、おそらく品種改良はそんなに進んでいないんでしょう。
毎年元気すぎるほど育ってくれます。
どんどん脇芽が増えるので、茎の下の方の脇芽を摘み取るくらいの世話をしています。

この食用ほうずきや、ハックルベリーなど、在来種とはいえないまでも地域限定の作物は丈夫で作りやすいのです。
頑張ってください!

食用ほうずきの実が付き始めました
この日の収穫。キューリの勢いが復活です。