軽トラ流れ旅 甲州街道で自宅へ(前編)

令和5年の9月初旬。
軽トラで自宅と山小屋を往復しました。
目的は、夏の農産物を思いっきり持ち帰ることです。

信州の夏は桃、トウモロコシ、セロリ、ビーツなどの農産物が一挙にあふれる時期です。
9月を過ぎるとこれらの農産物が一斉に姿を消します。
夏の農産物が全盛のうちにたっぷり自宅へ届けたかったのです。
送ったり、担いで持ち帰るのには限度があるものですから。

また、自宅までの間には山梨県があります。
夏の山梨は桃の名産地として有名です。
ブドウも出始めています。
これらもピックアップしようと思いました。

出発前に軽トラに用具を積み込みます。
保冷ボックスと保冷剤、段ボール箱もたっぷりと。
生鮮品は保冷ボックスに、果実や葉物野菜などは段ボールに入て運ぶつもりです。

山小屋から白樺湖畔を通って茅野に下り、まずは買い出しのスタートです。
茅野のたてしな自由農園で、セロリ、レタス、トウモロコシ、ビーツなどを。
Aコープ茅野店では牛肉、鶏肉のほかシイタケ、パンなどを仕入れます。
自分の昼食用の弁当も買っておきます。
燃料を満タンにして旅のスタートです。

色づいた田んぼと八ヶ岳

長野県を過ぎ山梨県に入り、サントリー白州工場の入り口を過ぎ、道の駅白州が見えてきます。
寄ることにします。

入り口近くに湧き出している湧水をペットボトルに汲み、名物の山塩ポテトチップスなどを買い込みます。
暑いので山塩ソフトを食べてブレークタイムです。

道の駅白州の山塩ソフト

ここからは甲府盆地の桃の選果場を目指してノンストップの旅です。

甲府市を過ぎたあたりの選果場に着きました。
残念ながら、この日はセリが休みで選果場も休業でした。
また桃のシーズンは終わりで入荷はほぼないとのこと。
この日にやっているのは観光向けの里の駅という甲州街道沿いの直売所くらいではないか?とのことでそこへ向かいます。

甲州街道が笹子トンネルに向かって登り始める笛吹市一宮町にある里の駅に着きます。
たくさんの観光客で賑わっていました。
桃があったのでひと個購入。
ついでにアウトレット品の葡萄の三種詰め合わせも。

何とか山梨の夏の果物も手に入ったので一安心。
昼食の弁当を食べる場所を探します。

この先、甲州街道沿いに大きな鳥居が目立つ神社があります。
日陰を探して神社に潜り込み、ベンチで弁当を広げました。

茅野のAコープで買ってあった弁当を広げる

参拝客も少ない真夏の昼下がりの神社。
甲斐の国一之宮の浅間神社です。
他県ナンバーがひっきりなしの表通り(国道20号線=甲州街道)から1本入った神社界隈はひっそりとした地元の雰囲気に包まれていました。

甲斐の国一之宮浅間神社

座って休む場所も多く用意されている神社境内でゆっくりお弁当を食べ、お参りします。

この神社、本殿が鳥居から向かって左に90度の角度で鎮座しています。
諏訪大社上社本宮と同じ構造です。
浅間神社の祭神はコノハナサクヤヒメノミコト、日本書紀の神様です。
ということは、諏訪大社とタケミナカタノミコトのように、もともとの地元の神様を祀る神社に、日本書紀の時代の神様(のちの時代の支配神=コノハナサクヤヒメノミコト)を付け足しで祀ったのでしょうか?
そうなると、浅間神社とコノハナサクヤヒメノミコトの関係は、諏訪大社とタケミナカタノミコトの関係のように、いわば「後付け」の関係となりますが如何に?

初めて参拝した神社で途方に暮れる山小舎おじさんでした。

鳥居と90度の角度で鎮座する浅間神社本殿

浅間神社が鎮座するこのあたりは、甲斐の国の国分寺、国分尼寺があった場所。
また、縄文時代の遺跡が発掘された釈迦堂遺跡の近くでもある、由緒ある場所なのでした。

暑い暑い日差しは軽トラの運転席にも、積み荷を満載した荷台にも降り注ぎます。
先を急ぎましょう。

前編はここまで。

投稿者: 定年おじさん

1956年北海道生まれ。2017年に会社を退職。縁あって、長野の山小屋で単身暮らしを開始。畑作り、薪割り、保存食づくり、山小屋のメンテナンスが日課。田舎暮らしの中で、60歳代の生きがい、生計、家族関係などの問題について考える。60歳代になって人生に新しい地平は広がるのか?ご同輩世代、若い世代の参加(ご意見、ご考察のコメント)を待つ。

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