さあ夏野菜の定植だ!その2 今日は雨だ

この時期、畑と苗のことが頭の中心を占める山小舎おじさんです。

夏野菜の苗の定植を始めた次の日、小雨をついて畑に出かけました。

雨の日は畑に出ないこと、が鉄則です。
雨の畑(雨の翌日も)を歩き回ると土が締まるからです。
おじさんが動き回るのは畝間だけのこととはいえ、畝間も大事な畑の一部。
必要以上に土を締めないように気をつけなければいけません。
デリケートなんですね、土って、畑って、作物って。

この日は、苗の定植の続きと、支柱、ネット架けの作業を行いました。

手前からズッキーニ、ピーマンの列。ついでナス、キューリとゴーヤの列が続きます。

空いたスペースに苗を追加で植えます。
ピーマンにはあんどんをかけ、キューリやゴーヤは紐で誘引します。

苗を買っておいてしばらくたち、葉が疲れてきたように見えたハックルベリーも植えてしまいます。
ハックルベリーは段々畑の方に植える予定でしたが、モロヘイヤ、オカヒジキと一緒に夏野菜のマルチ架けの畑に植えました。

トマトの列に支柱を立てました。横にも支柱を渡して完成です

キューリの畝にアーチ形の支柱を立てネットを架けます。
このネット架け、毎年時間がかかってしまいます。

畑の最上流から全景を見渡しました。開いている2列目にはかぼちゃを植える予定です

畝間をかなりの時間歩き回り、相当土も締まったことと思います。
が、作業が進んだことも確かです。

夏野菜の作付けはトマトの第二弾と芽出し中のトウモロコシ、かぼちゃを植えたらおおむね終了です。

(オマケ)

【その1】 アスパラガスを収穫。芽が出ていた数本を残らず切って食べました。すごくうまかったのですが、
      近隣のアスパラ畑を見ると、この時期は芽を育てて大きくしています。
      もう切らない方がいいのかな。

収穫したアスパラ。出ていた芽を全部採ってしまいましたが・・・

【その2】 段々畑の素掘りの側溝にイモリ?がいました。数匹いたのでパチリ。常時水が溜まっている場所とはいえ、イモリがいるんですね。周辺に棲むキジのエサにもなるのかな。

石垣下の水たまりにイモリがいました

さあ夏野菜の定植だ!

畑の準備も整いました。
翌日の日曜からは天気が下り坂の週末、夏野菜の苗を定植しました。

定植した苗は、ナス、トマト、キューリ、ズッキーニ、ピーマン、オクラ、ゴーヤなど。

定植当日の苗を、えひめAIの希釈液に漬けておきます。

ナスは地元種の丸ナスと長ナスを計6本。
一般的な千両ナスを5本植えました。
全部自根です。

定植前後に、元肥、水やりは行わず、ただ苗をしっかり押さえて植えました。
風が強めの日、支柱にしっかり結びつけます。

ナスの苗
定植したナスの畝

キューリの苗は6本植えました。
「ガッテン農法」の教科書通り、マルチの端に千鳥形式で植えます。
根が呼吸しやすいように浅めに植えます。
元肥、水やりはなしです。

アーチ形の支柱に紐で誘引しました。
品種は一般的な夏涼み。
自根のいい苗が手に入ったと思います。

キューリの苗
キューリは支柱に紐で誘引

トマトも自根苗。
桃太郎という大型トマトを6本ほどと、ミニトマトを3本、加工用トマトを2本植えました。

「教科書」では、茎の太い苗は肥料過多の苗で将来「樹ぼけ」する、とのことで、肥料を含んだ根っこの土を落としてから植えました。
いつもの寝かせ植えです。
日差しで暑くなってるマルチに茎が降れないように雑草を敷きました。

茎が太いトマトの苗(一見よさそうですが肥料過多の苗といわれる)
トマトはいつもの寝かせ植えで

ピーマンはもともとが弱弱しいので、定植後は「あんどん」で囲みます。
肥料袋の底を切ったもので苗自体を囲み、風と寒さから守ります。
苗は活着するまでは風によって根元が動かされるのをできるだけ防ぎたいのです。
活着してからも強風で樹が傾いたり折れたりすることもあります。
折れやすく、デリケートなのがピーマンです。

ピーマンは定植後あんどんで囲む

今年の夏野菜定植第一日目はここまで。
まだ、スペースがかなり残っているので、キューリ、トマト、ズッキーニなどを追加で植えたいと思います。
また、段々畑に植える予定だった、ハックルベリーやオカヒジキ、モロヘイヤなどをこちらに植えたいと思います。
残った畝はとモロコシ用に空けておきます。

夏野菜定植第二日目の作業予定は、第二弾定植のほか、キューリのネット張り、支柱設置などを行う予定です。

翌日の天気予報は曇り時々雨。
雨はいいのですが、風が強いのは勘弁してほしい山小舎おじさんです。

春の畑作業も中盤

令和3年の春の畑作業も中盤にはいりました。
夏野菜の苗の定植、種の直播、ポットに蒔いた種の発芽、が終われば、春の作業は一段落。
そこまでもうひと頑張りです。

「芽出し」に挑戦したケールが無事発芽し、育っています。

防獣ネットをもう一組立てました。
4面ある段々畑のうち、これで2面がネット付きの圃場となります。

ネット内には芋類、豆類を中心に、イノシシ、鹿が好む作物を作ります。
残る「ノーガード」の2面には、イノシシ、鹿が好まない作物(ヤーコン、里芋、しょうが、コンニャク、長ネギ、えごま、ルバーブ、食用ほおずきなど)や、トンネルがけした作物を作ります。

当初手伝ってくれるはずだった奥さんが急遽これなくなって自力で立てました
ネット張りも2回目となり、作業の時間が短縮できました

今回ネットを立てた圃場には、サツマイモ、小豆を中心に、落花生、モロヘイヤ、オカヒジキ、セロリ、ハックルベリーなどを植える予定です。
サツマイモはイノシシの大好物なので、ネットのすその固定には注意したいと思います。
バラ線でも張っておこうかな・・・。

ジャガイモの芽が2年ぶりに出ました。
うれしい光景です。
イノシシは去年の餌場である、この畑に今年も餌をあさりに来ていたことでしょうから、防獣ネットがそれを防いだことになります。
この後も油断しないでおこうと思います。

ジャガイモの芽です!

「上」の畑にマルチングをし終わりました。
アーチ形の支柱やキューリネットなどを設置して、夏野菜の苗を順次植えてゆく予定です。
また、マルチの列の並びには、シソ、バジル、パクチーの種を直播し、不織布でべた架けしました。

「上」の畑の現状。夕顔の苗を植えています。
逆方向から見た「上」の畑。露路の部分を整備してハーブ類を直播しました

夏野菜の苗を集め始めました。
例年通りの種類のほか、加工用トマトを見つけたので買ってみました。
「消費者」からリクエストのあった食用ほおずきは、例年の2本から5割アップ!の3本の苗を用意しました。
ナスは地元品種の丸ナスを今年は倍増の4本を購入しました。

出番を待つ夏野菜の苗たち

畑の隅に自生するよもぎを採取しました。
とりあえず洗って干しました。
スギナ、ヤーコンに混ぜて野草茶にして飲みましょうか?

よもぎは今が採取のベストシーズン
洗って・・・
天日干しします

春の畑は一歩一歩

五月中旬となりました。
畑を再開して一か月。
かれこれ一週間ほど自宅に帰るなどして畑から離れていましたから、三週間ほどの実作業。
春の作付けはまだまだ終わっていません。

毎年のことながら4月から6月が1年で一番の「野良稼ぎ」時です。
さあ稼ぐぞ!

防獣ネットに出入り口を取り付けました。
山小舎に転がっていた古い網戸を支柱に針金で括り付け、反対側の端っこにはカラビナをつけました。
今後は、イノシシの侵入防止用にトタン板をネットのすそに置くなどして、運用に万全を期したいと思います。

ネットを支える支柱の根元に、木の杭を打ち込んで補強します。
杭は山小舎で乾燥させている細い薪の先を鉈で削って作ります。
これで畑を時々襲う突風にも耐えてもらいます。

ご無沙汰していた「上」の畑に行きました。
昨年秋に「ガッテン農法」の実践の場として、畝作りをした圃場です。

半年たった現在、畝の形が残っており、土がふかふかしている印象です。

この圃場にはトマト、ナス、キューリなどの夏野菜を植える予定ですが、改めて耕したり、畝立てする必要はなさそうです。
雑草が繁殖する前にマルチングしておきます。

生えかかったアカザなどの雑草をかきとり、えひめAI液を散布して、さっさとマルチをかけます。
実際に触ってみた土は、雨不足で乾燥したせいか表土が埃のように舞っていました。
5年前はまだぼこぼこだった土質が一般的な畑のイメージのようにさらさら、フカフカになったことに驚きました。

「ガッテン農法」の畝づくりから半年たった畑。思ったより雑草が少なく、畝の形が残っている
この日は6列ほどの畝にマルチング

夏野菜の苗も出盛りです。
各地域のJAや直売所に寄っては、徐々に買い集めています。

ほうずき、ハックルベリー、夕顔、丸ナス、長ナス、甘龍かぼちゃなど、比較的珍しめの苗は見つけ次第確保しておきます。

苗は植え付けまで山小屋で管理しますが、夜間は屋内に入れ寒さから守ります。
うっかり外に置いておくと、山の寒さでナスなど葉がしおれてしまいます。
水やりは上からではなく下から。
ポットを水につける形で行います。

苗が元気に出番を待っています

ミツバチの巣箱です。
残念乍らミツバチが寄ってくる気配はありません。
今年はだめかもしれませんが、引き続き蜂が寄ってくる環境づくりを目指してゆこうと思います。

山際に再配置した巣箱。周りに花を植えてみました。

別荘地管理事務所のバイト仕事も始まりました。
バイト仲間の方々ともそれぞれ1年お歳を重ねた元気な姿で再会しました。
野良稼ぎと折り合いをつけながら無理せず頑張ってゆこうと思う65歳になった山小舎おじさんです。

畑で地元の人と立ち話

畑の隣組さんと立ち話をしました。

畑で作業していると、通りがかった地域の人と挨拶し、立ち話をすることがあります。
が、とうに専業農家などいない地域ですし、そもそもめったに畑に人が出ていることがありませんので、そういったことも年に何回あるかどうか?です。

今回、午前中に畑に出向くと、畑隣組の人が軽トラで自分の畑を一回りして帰ってゆくところでした。
挨拶してすれ違おうとすると、その人が寄ってきて立ち話をしました。

話は、自分の畑に自生するわらびが盗られていたので立ち入り禁止の貼り紙を立てたことでした。
その畑は、山小舎おじさんが自分の大家さんの土地と勘違いして、ミツバチの巣箱を設置しようとして、その場で注意された場所でした。
その経緯から、こちらに対して含むところがなくて、純粋にわらび盗掘に対する警告として貼り紙を立てた旨を、わざわざ言ってくれたのでした。

隣組の畑に立てられた貼り紙

かえって恐縮して挨拶を返しました。
ついで、めったにないチャンスなので、こちらからいろいろと話題を振ってみました。
その結果、畑の周りのことがおりおりわかってきました。

ジャガイモの獣害については鹿ではなく、イノシシだとのことでした。
ご自分の畑もかつてイノシシの被害にあったことがあり、番犬を置くなどしたとのこと。

山小舎おじさんの防獣ネットを見て「ああいう風に、ネットのすそにトタン板を置いておくと、ここら辺のイノシシは自分で踏んだトタン板の音に驚いて逃げてゆくから」。
「イノシシは一度食害をおこすと、次回からも記憶して漁りに来る」。
「見えないようにトンネルで覆うと被害にあわない」との体験に基づいたお話も。

とりあえずは、防獣ネットの具合に安心しましたが・・・鹿でなかったのかい!
イノシシのほうが強敵じゃん!

ネットの外側のすそに置いたトタン板がイノシシの防止に役立つとのこと

また、自分の畑の一角を指さして「あれは鹿の通り道」とのこと。
やはり鹿もこの地区で活躍しているのは間違いないようです。

隣組の畑へ下りる鹿道

このあたりの畑の水はけの悪さについては、「畑の上流にあるスギ林の中に湧水が湧く。今は水流を国道側に流しているが、かつては湧水を水路に流して水田を作っていた」とのことです。
湧水が田畑を潤していた豊かな地区だったのです。

このスギ林の中に水が湧くとのこと。林に入ってみたが湧水ポイントはわからなかった

3年目とはいえ、隣組として畑を作っているよそ者の素人にも注意を向け、関心を持ってもらっているのだなあと思ったひと時でした。

種まき急ピッチ

種まきを急いでいます。

今年の作付けは、種類別で言うと、①種芋の植付、②苗の定植、③種の直播、④種をポット植えして芽出し、の4種類の方法で行う予定です。

①の方法で、ジャガイモ類、里芋、しょうが、菊芋、コンニャクを。

②の方法で、トマト、ナス、キューリ、ゴーヤ、ズッキーニ、ホウズキ、ハックルベリー、ルバーブ、ヤーコンなどを。

③の方法で、大豆、小豆などを。

④の方法で、インゲン、枝豆、トウモロコシ、かぼちゃ、落花生、ケールなどを作付けします。

①の作業は終わったので、苗の定植を前に、種まきの作業へ移ります。

まず、畑に大豆を直播しました。
豆類は芽が出たときに鹿の食害に遭いますので、防獣ネットに囲まれた圃場の隅に蒔きました。

元肥なし、えひめAIを撒いた畝に2粒づつ種を置き、一度足で種の上から踏んでから覆土します。
覆土の上から再度足で踏んで完了です。
足で踏むのは、土と種を密着させ、水分の補給なしで発芽を促すためです。

大豆を直播します
蒔いた後の畝は鳥害を防ぐために間に合わせの不織布などで発芽まで覆います

山小舎で種をポット蒔きしました。
今日はかぼちゃ、落花生を撒きます。

用意した培養土に種を置き、軽くえひめAI液を散布したのち覆土します。
覆土の上から体重をかけて圧迫し、散水します。

ポットから水が滴るほど散水したのち、新聞紙とビニールでポットごと包んでビニールボックスへ。
発芽まで待ちます。
温度と保水を第一条件に発芽を促すためです。
この後、給水は行いません。
日中はこのまま日に当てます。

発芽後は手製の温室に置いて定植の時期を待ちます。
この時期の給水は、ポットを水につける形で行います。
水分は上から(じょうろで)与えられるものではなく、自分の根で吸い取るものだということを苗に学んでもらうためです。

2,3週間「慣れ」させた用土に種を蒔きます
種を蒔いたポットは保温、保湿してケースに収納。夜間は室内に入れます
隙間だらけの「温室」です。古い襖を奥に貼り、木枠にビニールを張ったもので三面貼りに。正面の木枠は取り外しできます。
既に芽が出ているケールが温室で成長を待ちます

連休も終わり、夏野菜の苗の売り出しが真っ盛りです。
このあたりの畑でも続々と野菜の苗が植わっています。
山小舎では春の作付け真っ盛りへあと一歩です。


春先の畑作業

山小舎おじさんの畑にも春が到来しました。
畔にはよもぎが芽生え始め、ナズナやタンポポなども花を咲かせ始めています。

4月の畑作業は、まず4段の圃場のうち1面に防獣ネットを敷設しました。
高さ2メートルのネットを巡らし終わり、入り口を網戸を再利用して設置、ついで、山側にネットと1メートル離して金網を巡らせました。

金網の設置は鹿がジャンプするために助走するのを妨害するためです。
また、鹿が安全を確認するまではジャンプせず、むしろネットのすそから侵入したがるという特性に対抗して、ネットのすそを固定しています。
土の地面にネットのすそを固定するのは案外難しく、試行錯誤をしなが現在作業中です。
トタンをかぶせたり、垂木を支柱に縛り付けてネットをおさえたりして、柵の2辺まで完了したところです。
まずは物理的に鹿の侵入を阻止します。

柵が立った後は、なんとなく畑周辺から鹿の気配が消えたような気がしているところです。
去年までは、常時、畑の脇の水路周辺に鹿の足跡が入り乱れており、まるで彼らが自分のテリトリーを主張しているかのようでしたが、柵を見て鹿も「ここは人間のテリトリーなのかも?」と思ったのでしょうか。
まだ安心はできませんが、心理的にも鹿の捕食意欲をそいだのであれば結構なことです。
南側の山の持ち主が雑木を伐採したのも、隠れる場所がなくなったという意味で影響したのかもしれません。

連休前の仕事として、買っておいた種イモ類の植付を行いました。
防獣ネット柵内にジャガイモ類。
今年は男爵5キロのほか、アンデス、レッドムーン、インカの目覚め、アルバンを各1キロずつ植えました。
例年は株間に施していた牛糞、化成肥料はなし。

防獣ネット柵を施した畑の一段上は柵なしとし、トンネル栽培と鹿が食べない作物用の圃場としました。
トンネル4列にキャベツ、レタスの苗を定植したほか、露地で、長ネギ、菊芋、里芋、しょうが、コンニャクを植えました。
このほかにヤーコンを2列ほど植える予定です。
いずれも歴戦の対鹿用作物です。

ほぼ連日、畑に通っての作業は大変でもありましたが収穫もありました。
今年は管理機を入れず、鍬のみで畝立を行っていますが、人力でも起こしやすい土になっているのです。
理由としては、雑草の根が繁茂する前の季節であること、晴天が続き土壌が乾燥していること、3年目の畑で土が団粒化に向かっていること、穴掘り機で圃場何か所かに穴をあけて排水を促進したこと、が考えられます。
ガッテン農法で学んだ「ネジネジ」の埋設により土がほぐれたことも期待半分で付け加えたいと思います。

連休中は1週間ほど休み。
その後は、もう1面に防獣ネットを巡らせて、計2面の柵付き圃場を確保。
柵内部には、サツマイモ、トウモロコシのほか、枝豆、落花生、大豆、小豆、インゲンなどを作付け。

残った露地の1面には、今植わっている玉ねぎの隣に、あしたば、ルバーブ、えごま、ほうずきなど鹿が好まない作物を植えたいと思います。

もともと金網で囲まれている、別の圃場では夏野菜、かぼちゃ、ハーブ類などを植える予定です。

また、昨年芽出しで失敗した反省から、大豆、小豆、ハーブ類は十分暖かくなってから畑に直播とし、ポット蒔きして芽出しを行う作物は、トウモロコシ、かぼちゃ、枝豆、落花生などに限る予定です。

山小屋周辺は朝晩まだまだ寒く、発芽に向いていません。
育苗土の配合といい、温度管理といい、おじさんには自信がありません。
一応ビニール張りの温室のようなものを用意し、芽出しの養生場とする予定ですが。

道路に落としてからスマホの調子が悪くなり、今回は写真無しです。
ご容赦ください。
連休後は再び写真満載で書く予定ですので、今後ともよろしくお願いいたします。

キャベツを定植

畑にキャベツの苗を定植しました。

4列の畝を立て、トンネル架け用の、曲がり支柱と不織布を用意しました。

不織布を用意します

苗の本数はキャベツ100本、レタス30本ほど。
農協で1本20円。
あれつ?例年はもっと安くなかったっけ?

畑の準備は畝立てだけ。
元肥は入れません(昨年は石灰を入れて、尿素を追肥しました)。

その代わり、植付には十分注意します。
苗を根を半分ほどちぎり、植え付けた苗の根の周りには湿った土をよせるようにし、植付後は体重を乗せて押さえます。
植え付け前後に水やりはしません。
こういう風にこまめに手がかけられるのも、小規模個人営農の利点です。

苗を千鳥に植え付けてゆきます
植付後はトンネル用の曲がり支柱を立ててゆきます

植付後はトンネル架けです。
不織布を畝に渡して曲がり支柱の上に架けて固定してゆきます。
マルチ架けには慣れてきた山小舎おじさんですが、トンネル架けにはまた別の技術がいります。
おまけに風が吹く日でもありました。
小規模の畑とはいえ、最低限の土木作業は欠かせません。
こういった作業が苦手なおじさんも見様見真似で頑張ります。

畝の端に不織布を置き、余裕幅を持たせてピンで固定します。
このまま畝の反対側まで不織布を渡してゆき、反対側でもピンで仮止めします。

畝の両側に垂れたの不織布に鍬で土をかぶせて固定してゆきます。
トンネル内に風の侵入を防ぐためです。
風が入るとトンネルがめくれあがってしまいます。

このまま端から順に土止めしてゆくのですが、これだけではトンネルに張りが出ません。
ある程度土止めしたタイミングで、不織布の端(ピン止めしたところ)を引っ張り、トンネルに張りを持たせます。
張りがでたタイミングで不織布の端っこを縛り上げ、ピンで最終的に固定します。
反対側も同様にします。
全体に張りがあり、端っこから風が入らないようになって、トンネルの完成です。曲がり支柱の大きさと配列も完成度に大きく関係します。

右のトンネルは張りがやや甘くなりました
何とか4列が完成

植付とトンネル張り4列の作業でおじさんの背中は張りが出て、腰が痛くなりました。

付け加えると、トンネルなど不透明なものがあると、鹿はその中身に興味を示さないそうです。
去年のおじさんの畑もトンネル栽培のキャベツは獣害なしでした。

防獣ネットを張る

畑に防獣ネットを張りました。

諏訪の神様への供物の鹿。
山小舎おじさんの畑にやってくる鹿は、農作物に餌付けされた「野良鹿」。

人間としては、「ここは鹿の来るところではない。食べ物は野生のものらしく、自力で探せ」と示さなければなりません。
鹿としては「そんなこと言ってもここに我々が食べられる植物があるじゃないか」といって開き直り、安易な採食をやめようとはしないでしょう。

そこで、物理的に食べられないようにしようということです。
防獣については、人間世界では、「駆除か防御」しかない、と一応の結論が出ているところです。
防獣「第三の道」はおじさん、現在勉強中で、今年の畑には間に合いません!

準備

資材を整えます。
今までの「そこにある材料で簡単に」という考えはこの際捨てることにします。

必要な資材を、最低限必要な資金を投入してあつらえます。
とりあえず畑1枚にネットを張ることにして、長さ50メートル、高さ2メートルのネットを購入しました。
ネットを支える支柱を25本も用意します。

支柱は通常の園芸用のものですが、端っこにネットの紐を支える溝がついており、もう一方の端は尖っているものです。
また、四隅の支柱用に太いものを5本ほど用意しました。
全体の強度のためです。
これで〆て1万5千円ほどの出費です。

支柱を地中数十センチまで埋め込むには人力では困難です。
冬作の玉ねぎ用の囲いを作ったときにその事実を痛感したおじさんは、穴堀機の導入を考えました。

「現代農業」の特集記事を参考にし、茅野にある農機具販売店を訪ねて情報収集。
最終的にはネットの楽天市場で2万円ほどの穴掘機を購入しました。

国産品では十数万(エンジン式)から数万(充電式)する機械が2万円は安すぎるのですが、こちらにも予算があります。
ここまでで計4万円弱の予算執行。
これで来年以降もジャガイモなどが収穫できるのであれば結構なのです。

ネット通販で穴掘機(オーガ)を買いました

作業(支柱立て)

いよいよネットを張る作業です。

不慣れな作業を一人で行うには不安があります。
ネット動画で同様な作業の模様を閲覧しました。

キモは支柱をしっかり2メートル間隔で立てること、ネットをたわまないように張ること、ネットの下はある程度地面に垂らすこと、を学びました。

さていよいよ実践です。
穴掘り機で穴をあけてゆきます。
ほぼ順調に掘り進む場所、いったん耕盤層に当たるもののそれを突き抜けるとさらに掘り進む場所、硬い場所に当たってそれ以上掘り進めなくなる場所、といろいろありました。

ドリルごと体を持って行かれそうになったりもしました。
心配していた機械の調子ですが、エンストやエンジンからの白煙などがありましたが、無理せず休ませながら使うと何とか一日持ちました。

タコ糸のしるしに合わせて穴掘りします
オーガは穴掘りに活躍してくれました。人力でここまでの穴掘りはとても無理

あけた穴に支柱を放り込んでゆき、さらにハンマーで上からたたいて埋め込みました。
穴の深さ(土の堅さ)によって支柱の高さに違いが発生しました。
どうしても穴が掘り切れない場所は、少しずらして穴を掘りました。
ハンマーで叩き、穴を踏み固めると支柱はしっかり立ちました。
高さと角度を微調整しました。

四隅の柱や若干ぐらぐらする支柱には支えとして、短い支柱などを立てて結束バンドで本支柱と結び合わせました。風の強い日など、支柱が地面で折れてしまうのを防ぐためです。

脚立に乗り、ハンマーで支柱の頭をたたいてしっかり土中に固定します
支柱が立ち並びます。深さ、角度には若干の不ぞろいがあります

作業(ネット張り)

作業のハイライトはネット張りです。
まずネットを支柱の外側の地面に渡します。

50メートルのネットは重さこそないのですが、一馬力の人力で一気に片付く分量でもありません。
順を追って作業します。

まずは、丸まっているネットの中心に支柱を通して、端っこに立てておきます。
これをくるくる回しながら渡してゆこうというのです。
この際、ネットの先端にも、フリーの支柱一本を結束しておきます。
この支柱を引っ張りながら渡してゆきますが、何せ50メートルの距離です、一気に渡すことなど無理なので、少しずつほどきながらほどいててゆきます。
2人いればはかどるのになア、と思いながらの作業です。

50メートルのネットを立てて回しながらほどいてゆきます
ネットを渡し終わりました

渡し終わったネットを、最初の支柱から、張ってゆきます。
支柱の上部の溝に通し、ネットがたわまないようにします。

ネットの中程と下部は結束バンドで支柱に固定しますが、まずは上部と中程を、テンションをかけながら張ってゆきます。
風の強い日で、ネットが風邪を受けて膨らみます。
支柱がたわみます。
偉大な自然の力の一端が思い知らされます。

渡し終わったネットを張ってゆきます
一面を張り終わりました
入り口部分を除き張り終わりました

ひと渡り結束し終わり、地面には余ったネットが垂れています。
鹿はジャンプするのは最終手段で、できるだけネットや柵をくぐって侵入するそうです(ネット情報)。
最終的には外に垂らしたネットの端を津で埋めるなどして、鹿対策の万全を期したいと思います。

今日の作業は終了

風も冷たくなってきた4月の夕方近くの畑。
予定の作業を終えて山小舎への帰途に就くおじさんでした。

「現代農業」3月号に見る新しき農の世界

「現代農業」という月刊雑誌がある。
発行元は一般社団法人・農村漁村文化協会。
行政や農協をバックにしておらずに、農家に役立つ情報を発信している。

イデオロギー臭もなく、かといってエコロジー偏重でもない。
農薬、農業機械の正しい使い方の発信も、この雑誌の主題の一つになっている。

といっても、時代の流れに敏感で、また時代をリードする感性を持ち合わせているのがこの雑誌の鋭いところ。
これまでも、えひめAI液、もみ殻の利用、鉄茶の利用、など、山小舎おじさんも、この雑誌からは感化を受けている。
令和3年3月号の特集は「縦穴堀りが流行中」。

山小舎おじさんが借りている段々畑4枚は、水はけが悪い。
畑脇の水路の整備などは行っているが、雨が降ると表面に水がたまるし、全体にじくじくしてくる。

縦穴を掘ると田畑の水はけが格段に良くなるらしい。

「現代農業」3月号には、縦穴掘りについての農家の体験談、理論的解明、使用道具の解説の記事が載っている。
新潟大学の農業土木研究者によると、縦穴を掘ることにより、空気と水の流通と循環が起こるとのこと。
土中の空気は渦を巻いており、それが縦穴を通過することによって、大地全体の通気浸透性を高めるとのこと。

道具の調達など、関門は高いものの是非畑で試してみたいと思うや山小舎おじさんです。

縦穴を掘る機械を紹介するページ
新潟大学の研究者による、縦穴掘り効果の解説

「現代農業」3月号にはほかにも興味深い記事がありました。

まずは井戸掘りの記事。
国的には水道法の下で上水の供給を一本化したいところなのでしょうが、水道民営化など公共の福祉に逆行化しかねない立法が行われている現状があります。
また災害時などに自力で上水を確保できれば、それに越したことはありません。
まことにタイムリーな、自力井戸掘りの記事です。

更には、税法に物申した「どぶろく宣言」の記事といい、「現代農業」は庶民の立場に立った編集方針を貫いています。

自力で井戸を掘る記事
現代農業で長年続くどぶろくつくりの記事

農家が教える免疫力アップ術の記事。
農家が長年伝える様々な生活の知恵があります。
野草の活用もその一つ。
このような大マスコミが伝えない知恵の世界を伝えるのも「現代農業」の仕事の一つです。
山小舎おじさんも大いに興味があるものの、実行しきれないくらいの情報量がこの記事一つにあふれています。

山小舎おじさんにとって「現代農業」3月号の極めつけが、「まさねえの獣害対策よもやま話」という記事でした。
著者を講師とした獣害の勉強会があったそうです。

勉強会で著者曰く「イノシシが悪いと思っている間は被害は止まりません。(中略)被害っていうのは皆さんがここは安心してエサ(農作物)が食えると思わせたから。これを餌付けといいます。(中略)悪いのは餌付けをした自分‼って頭を切り替えること。」
のっけから頭にガーンときます。

女性らしい感性というか、物事の本質に直感的に到達する力というか。
今までの「常識」とは一線を画した「真実」が表に出始めたというか。
「常識」と「非常識」の境界がなくなってきたというか。

単に獣害に悩むだけだはなく、自然に対する心構えを諭されたような。
今後の展開が楽しみになってくる記事です。

他にも、足の付け根に紐を撒くことによって体の負担を軽減する方法など。
「ただで、誰でもできることが間違いのない方法」だと思う山小舎おじさん。
いろいろな知恵に助けられて山小屋生活を送りたいと思います。