山小舎おじさんの東京闇市紀行第二弾です。
下北沢駅前の闇市は今
下北沢という駅があります。
小田急線と京王井の頭線が乗り入れている駅です。
少し前まで、この駅構内は迷路のように曲がりくねっており、線路際には典型的な闇市の風景が残っていました。
(かつて駅の入り口だった場所)
吉祥寺のハモニカ横丁をこじんまりとした、闇市には靴屋や八百屋が残っていたのを覚えています。
その後、闇市のオーナーたちは代替わりし、八百屋の代わりにカフェや飲み屋が増えていました。
今、すっかり闇市は撤去されています。
跡地は今のところ共有スペースとなり、のんびりとたばこを吸っている人の憩いの場所となっています。
小田急線は複々線化し、線路と駅は地下二階建てとなりました。
名物開かずの踏切はなくなりました。
線路跡は工事中ですがバス路線となるとのこと。
駅もすっかり近代化し、小田急線と京王線では入り口が別々になっていました。
闇市がまた一つ姿を消しました。
下北沢という町
若者に人気の街だそうでいつも人通りが絶えません。
道が狭い商店街に人があふれ、人波を縫うように仕事の車も通ってゆきます。
街は若者向けの古着屋、ファストフード店が並び、おじさんが覚えていた広島風のお好み焼き屋は今はありませんでした。
演劇の盛んな街だそうで、劇場や劇団があります。
地元に根付いた商店街ではなくて、一見さんが冷やかしで流す街という感じです。
浮ついた雰囲気は30年前から変わっていません。
「大学祭の模擬店」が常設で並んでいる感じの街です。
闇市跡もなくなり、ますます根無し草のように浮遊する町、下北沢。
目指すは「正体不明のアジア的混沌・東京味付け風」な街でしょうか。
それは「現代の闇市」ともいうべき、あさましさと軽薄さに彩られた東京の近未来図なのでしょうか。