切通しの中ごろに博物館はあった。
縄文の世界が残っていた。
塩尻市郊外の平出博物館に行ってきた。
5000年の時を奏でる縄文遺跡の中にそれはあった。
博物館へのルートは塩尻市街地を抜け、住宅地から田畑の広がる低地を走ると、道は山すそへと至りやがて切通しを通る。
右手に岩をくりぬいたような奇景があったと思うと、緑滴る木立に博物館が建っている。
周りは縄文遺跡。
竪穴住居が復元され、古墳が発掘保存された公園になっている。
縄文時代から平安時代にかけての大集落跡があるという平出地区。
今では塩尻郊外の農村風景が広がっている。
土器や遺物が畑から出土したという。
係の人が一人しかいない博物館。
出土したという五重の塔に驚かされる。
館内を見てゆくと立派な銅鐸や鳥型の硯の出土品がさりげなく展示されている。
これって国宝に近い出土品なのではないか?状態もいい。
ゆっくり館内を見て外へ出る。
折からの雨模様。
係の人は雨だったら傘を貸しますよ、と言ってくれる。
竪穴住居の復元。
古墳の保存。
人気のない公園内を歩く。
保存状態の良さがうかがえる。
茅野の尖石遺跡もいいが、塩尻の平出遺跡も地元が力を入れて保存しているのがわかる。
手書きのマップをもらう。
今度はこのマップを片手に半日ゆっくり歩いてみたいと思った。