軽トラ流れ旅2025 伊那の街を愛する

伊那市にあるレトロな映画館に「鹿の國」を見に行きながら、いつもの伊那の町を味わってきました。

伊那市駅前の風景

この日は夏至前の6月中旬とは思えないカンカン照り。
冷房の効かない軽トラのコックピットもボイラーのようです。
何十回とたどった杖突峠を越えて伊那に向かいます。

杖突街道を下り、高遠の町に至ります。
町はずれにある直売所によってみます。
季節ごとに、知っている直売所に顔を出し、地場の産品を眺めるのが好きなのです。
タマリー
高遠の直売所は小規模ですが、近所の農家の野菜が魅力です。
秋にはマツタケなども並びます。
この日目がいったのは、『撒くだけで根の張りが違う』と手書きのPOPで人を誘う?液肥でした。
試しに買ってみるか?と1本手に取ります。

タマリーという液肥のPOP、さっそくわが畑に散布

店内を一巡すると、今時では珍しくお米の5キロ袋が目に入りました。
店番のおばさんに聞くと『高遠は長谷村の方からの水と、藤沢の方からの水が合流するの。美味しいので有名なお米ができる。毎日30キロ精米して持ってくる。』とのこと。
業者がいて、地元の米を集め、都度精米して直売所におろしているのです。
ゼロ地場で有名な分杭峠から長谷村を経由する水系と、杖突峠から藤沢集落を経た水系が合流する高遠で育った米とのこと。
中央構造線地帯で育ったお米です。
5キロ3000円と値段も手ごろ、入手します。

高遠さくら米のPOP
さくら米5キロ袋

それから伊那へ急ぎ、旭座で鹿の國」を見ます。
終映は12:30分、カンカン照りの市内に出ます。

歩いていると餅屋さんがありました。
一度か二度買ったことがあります。
メニューは減っていましたが営業は続いていました。
線路をまたいだ昭和の古民家風の食堂のことを聞きましたが、経営者の高齢で廃業したとのことです。

街角の餅屋さん。おやきの中味もあんこだった
餅屋と線路を挟んだ並びの元食堂。風格さえ感じる建物だ

そのまま味のありすぎる裏道を歩いていると、今日のランチどころ「門」の裏口に出ました。
メニューを確かめて入店。
ほぼ満席の来客です。
高齢のママさんも元気な様子。
前回食べたソースカツ丼が忘れられず、再度注文。
前回は、飛込の客と見破られたのか、運んでくれた叔母さんが『丼の皿を使って食べるといいですよ』とレクチャーしてくれましたっけ。
分厚いソースカツ丼を伊那で食べるうれしさを堪能します。
「門」のソースは少ししょっぱい気がしました。
一巡した客も去り、食べ終わるころには空席が目立つのも信州の、田舎の食堂らしさです。

食堂門の裏口
ソースカツ丼ロース1450円は蓋を使って食べる
蓋を開ければこの通り
「門」裏口の向い側にも昭和レトロ?な建物が残る

表のアーケードに出ると古本屋さんが目に入りました。
入ってみると店の規模の割に品ぞろえがいいようです。
映画の本を買い、店主と雑談します。
『映画は好きですが、時間がなく旭座には行ったことがありません。古い映画館を回っている人が旭座にも来るようです』とのこと。
「鹿の國」を見た話をすると関心を示していました。

アーケード街の古本屋を発見

まだまだ早い時間帯ですが帰途に着きます。帰りのルートは、伊那市から北上して辰野を通り、塩尻の入ったところで峠越、20号線の塩尻峠の道に合流し、和田峠から姫木へ向かいます。

途中いつもの、南箕輪村の「ファーマーズあじーな」という直売所によってみます。
加工用のいちごの大箱を仕入れるのは毎年ここでです。
いちごのシーズンは終わっていました。

投稿者: 定年おじさん

1956年北海道生まれ。2017年に会社を退職。縁あって、長野の山小屋で単身暮らしを開始。畑作り、薪割り、保存食づくり、山小屋のメンテナンスが日課。田舎暮らしの中で、60歳代の生きがい、生計、家族関係などの問題について考える。60歳代になって人生に新しい地平は広がるのか?ご同輩世代、若い世代の参加(ご意見、ご考察のコメント)を待つ。

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