信州ソウルフード放浪記VOL.39 戸倉駅立食い蕎麦かかし

戸倉上山田温泉の玄関口・しなの鉄道(旧国鉄信越線)戸倉駅の待合室に、立食い蕎麦店があります。
蕎麦を手渡すカウンターにはパック入りの焼き鳥や総菜、おにぎりなどが並びます。
お客さんが蕎麦をすするのは、待合室の椅子です。
テーブルもあります。

しなの鉄道戸倉駅

戸倉温泉は千曲川の右岸、上山田温泉は左岸にあります。
上山田温泉は、芸者さんがいて、飲み屋街が何本もの路地に続く歓楽街的な温泉場です。
温泉ホテルが何軒も建っています。

駅前には、温泉へ誘うアーチが掛かる

戸倉温泉には今はやりのスーパー銭湯的な、日帰り温泉施設があります。

軽井沢と長野市を結ぶ、しなの鉄道戸倉駅はこの両温泉への最寄り駅です。

立食い蕎麦かかしへ寄ってみます。
お店の中から「何にします?」と元気な声が掛かります。
目前のパックの列に目を取られつつ、メニュー表の中からかき揚げ蕎麦を注文します。
ついでに目に入った、柴漬け入りのおにぎりも。
かき揚げ蕎麦550円、おにぎり180円は今どきの適正価格でしょう。

立食い蕎麦かかしの全景
カウンターのパック入りお惣菜
またまた、お惣菜

料金は店主に手渡しの、今時珍しくなった完全アナログ・対面コミュニケート方式です。
一気に昭和の懐かしさが漂います。
カウンター前のテーブルの上の、割りばし入れ、七味、おしぼりも強烈に「昭和」を主張します。

店を取り囲むようにテーブル席が広がる

店主からそばを受け取り、テーブル付きの椅子でいただきます。
待合室には誰の姿もありません。
懐かしい蕎麦ダシの味と、手作りおにぎりを一気にかき込みます。

かき揚げ蕎麦とおにぎり

三々五々、部活を終えて帰ってきた高校生たちが、駅に降り立ち、散ってゆきます。
過ぎし日の、ローカルな駅の風景そのままです。

店主に了解を得て、店周辺の写真を撮りました。
状況が許せば、一杯飲んでゆきたくなる場所でした。
ここは、信州の角打ちのような場所なのかもしれません。

投稿者: 定年おじさん

1956年北海道生まれ。2017年に会社を退職。縁あって、長野の山小屋で単身暮らしを開始。畑作り、薪割り、保存食づくり、山小屋のメンテナンスが日課。田舎暮らしの中で、60歳代の生きがい、生計、家族関係などの問題について考える。60歳代になって人生に新しい地平は広がるのか?ご同輩世代、若い世代の参加(ご意見、ご考察のコメント)を待つ。

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