中山道シリーズ第七弾 笠取峠の松並木

中山道六十九次中、二十六次・芦田宿と二十七次・長久保宿の間に笠取峠があります。
笠取峠には江戸時代に植樹・整備されたという松並木が残っています。

広重・木曽街道六十九次より望月宿。描かれているのは笠取峠松並木

現在の国道142号線は、ほぼ旧中山道をトレースし、高崎から軽井沢へと碓氷峠を越え、佐久平を貫通して諏訪へと峠を越えてゆく幹線道路です。
関東から諏訪、松本方面へつなぐ物流ルートとしてトラックなどの交通がひっきりなしに行きかっています。
山小舎おじさんも、別荘地の周りの人たちも、佐久、軽井沢方面への行くときによく利用する道です。

国道142号線のルート上で、佐久平から諏訪方面へと越えるときの最初の峠が笠取峠です。
峠は、現・北佐久郡立科町と小県郡長和町の境に位置しています。

この日は、長和町から立科町に向かって国道142号線を走りました。
笠取峠を越えたあたりに右手に斜めに折れる旧道があります。
そこが、旧中山道の景勝地として、安藤広重の浮世絵にも絵が画れた松並木への入り口です。

国道142号線から松並木へ折れる分岐点

斜めに折れた道に入ってゆきます。
いわゆる松並木の景色を残したところもありますが、現在では松がところどころ残っている並木跡、といった風情です。

今に残る松並木

旧道は国道142号線を越えて続いています。
国道を逆落としに突っ込んでくるトラックたちに気を付けながら渡ると、常夜灯が建つ公園のような場所になっています。
峠の茶屋があった場所だそうです。
現在では、駐車場とトイレを備えた広場として整備されています。
地元の人々により中山道の歴史が大事に保存されている様子がわかります。

峠の茶屋跡

街道を芦田宿方面(軽井沢宿方面)へと下ってゆく眼前には佐久平が広がり、遠く浅間連峰が望まれます。
今よ変わらなかったであろう昔日の景色を想像できるかのような一瞬です。

松並木より佐久平方面を望む

投稿者: 定年おじさん

1956年北海道生まれ。2017年に会社を退職。縁あって、長野の山小屋で単身暮らしを開始。畑作り、薪割り、保存食づくり、山小屋のメンテナンスが日課。田舎暮らしの中で、60歳代の生きがい、生計、家族関係などの問題について考える。60歳代になって人生に新しい地平は広がるのか?ご同輩世代、若い世代の参加(ご意見、ご考察のコメント)を待つ。

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