軽トラ流れ旅 羽黒下の仲好食堂

佐久穂町に行ってきました。
東信地方の小海と佐久の間の町です。

小海町は高原野菜の野辺山がある南牧村から北上したところの町。
佐久市は新幹線駅のある佐久平から岩村田、中込、臼田、野沢といった地域を含んだ東信地方の大都市。
その間にあるのが佐久穂町です。

群馬県境から八ヶ岳山麓の八千穂高原までが佐久穂町の区域です。
小海線が走っており、八千穂、羽黒下などの駅があります。

山小舎おばさんからのリクエストで、冷凍ブルーベリーが欲しいとのこと。
また、調布の彩ステーションのレギュラーメンバーに羽黒下出身のおばあさんがいて、小生と顔を合わすたびに『野菜が美味しい。楽しみにしている。私も長野出身です、羽黒下です。』と聞いていたのです。

羽黒下と聞いてもわからず、小海線の中込の近くだと聞いてなんとなくわかりました。
そして佐久穂町の直売所で地元産のブルーベリーやハスカップの冷凍品を何度か買ったことを思い出しました。
羽黒下とブルーベリーを求めて佐久穂町に出かけました。

山小舎から上田方面に下り、国道18号線を群馬方面へ。
途中で国道141号線(佐久甲州街道)へ折れ南下して佐久穂町につきました。
直売所へ直行しますが冷凍庫にブルーベリーの姿はありません。
代わりに巨峰とシャインマスカットの粒が冷凍されています。
レジで聞くとブルーベリーは売切れて入荷がないとのことです。

佐久穂町の直売所で冷凍の葡萄をゲット

さっさとブルーベリーは諦めて羽黒下駅を目指します。
141号線から千曲川を渡るとひなびた商店街がありました。
小海線沿いの駅駅の商店街は、中込といい野沢といい岩村田といい、人気と活気がないのがお約束ですが(小海線沿いに限りませんが)、さらにいっそう寂れて、忘れ去られたような商店街でした。

羽黒下駅前の商店街

先ずは駅をチェック。
折から小淵沢方面から列車が到着し、高校生が10人ほど下車してきました。
有人駅ですが駅員さんの姿が見られません(たまたまだと思います)。
高校生たちは迎えの車に乗り込んだり、徒歩で散ってゆきます。

JR小海線の羽黒下駅
広い駅前広場

改めて駅から商店街に沿って歩いてみます。
郵便局、貯木場、酒屋があります。
閉まった旅館があります。
地元名産のヒスイ蕎麦を食べさせる新しめの店がありましたが定休日でした。

駅前の酒屋
駅前の貯木場
廃業した旅館
駅近くにある常夜灯?

閉店してから10年以上たっていそうな商店の列の一角に、暖簾を下げた食堂がありました。
仲好食堂です。
恐る恐る玄関を引いてみると、3組の客がテーブル3脚を占めています。
それなりに活気があります、安心してテーブルに座ります。

仲好食堂外観

その店は70代後半から80代とおぼしき女性がワンオペでやっている食堂でした。
動きはとても遅いのですが、のぞけば見渡せるキッチンでは元気よく中華鍋が振られています。
仕事途中と思しき客層を見ても食堂としての機能は維持されているようです。

食堂内部。メニューが見える

向かいのテーブルにカツ丼が運ばれてきました。
東京風の卵でとじた出来立てのカツ丼は勢いがあって美味そうです。
別のテーブルのおじさんたちは五目のラーメンをすすり込んでいます。
小生がキッチンをのぞいた時に、おばさんが中華鍋を振っていたメニューでしょうか。

ようやく手が空いて水が運ばれてきたタイミングでカツ丼を注文。
新聞を取りにゆくと、コップ酒を飲んでいたおじさんが「それ昨日のだ」といって自分が読んでいた今日の信濃毎日をよこしました。

食堂内部。コップ酒のおじさん

瞬く間にカツ丼を完食です。
味噌汁と併せて一般的な食堂に望む最高レベルの味です。
作りなれた感と、活気ある食堂の勢いがありました。
いつの間にか2組が食べ終わって退場しています。
勘定に立ち上がると、コップ酒のおじさんが「早いね」と言ったので「お腹が空いてたもんですから」と答えました。

カツ丼を爆食

今日の新聞をおじさんの指示によりテーブルに置いたまま退場します。
動きは遅いのですが「いらっしゃい」と「ありがとうございました」の声がまだまだ張りのあるワンオペおばさんでした。
当然のように第二波の入店はなく、表の人通りは更にない羽黒下の仲好食堂です。

続く商店街。空いている店舗はほとんどない

折角佐久に来たので、野沢地区にあるピンコロ地蔵に久しぶりにお参りして帰りました。

ピンコロ地蔵
参道は閉まっていた
商店街のたい焼き

投稿者: 定年おじさん

1956年北海道生まれ。2017年に会社を退職。縁あって、長野の山小屋で単身暮らしを開始。畑作り、薪割り、保存食づくり、山小屋のメンテナンスが日課。田舎暮らしの中で、60歳代の生きがい、生計、家族関係などの問題について考える。60歳代になって人生に新しい地平は広がるのか?ご同輩世代、若い世代の参加(ご意見、ご考察のコメント)を待つ。

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