山小屋おじさんの別荘地には朝市があります。
夏の間の1か月ほど、有志によって毎日開かれます。
おじさんは昨年から出店しています。
1日おきに出店がせいぜいですが。
かつては大繁盛の朝市。今は・・・。
一億総中流時代の末期。
20年以上前のこと。
別荘地には総中流時代を担った世代が溢れていました。
団塊の世代を中核とする彼らは、仕事もバリバリ、都市部での市民活動もバリバリこなしてきた世代です。
別荘地にやってきても単なる別荘ライフに満足せず、地元との交流や畑づくりに精を出し、地元自治体に掛け合って朝市を開くに至りました。
そうして開いた朝市には、開店前からお客が列をなし、また出店するためには厳しい条件をクリアしなければならなかったそうです。
出品は野菜のみならず、漬物、ピザ、ジャムなどの加工品のほか、手芸品などに及び大いに盛り上がったとのことです。
そのうち、加工品については業法の関係から出品にストップがかかりました。
また、出店者の高齢化、別荘人口の減少、生協など購入方法の多様化などにより朝市は衰退して行きました。
おじさんが参加した昨年は、出店者は5名でした。
5名の内訳は、別荘住民で自作の野菜を出品するひとが2名。別荘住民で地域の農家から委託販売する人が1名。地域の農家で直接出品する人が2名です。
おじさんが出店するのに何の資格もいりませんでした。
来客数はお盆の時期を除けば1日(8時から10時)数名から十数名というのが実情。
おじさんは延べ12日出店して売り上げ13,200円というのが現実でした。
朝市は賑やかだった時代を過ぎ、役割を終えたかのようでした。
今年の朝市と対面販売の楽しさ
今年のおじさんの初出店の様子です。
出品は、男爵、デストロイヤー、キャベツ、白菜、夕顔、ズッキーニ、インゲン、キューリ、トマト、ナス、ツルムラサキ、玉ねぎ、長ネギと種類はそろっています。
値段は1袋100円が基本。
白菜、夕顔、トマト(5個入り袋)は200円としました。
他の出店者は1人。
今年は4名の参加ですがこの日は2名が休みでした。
奥さんの体調不良と、奥さんがパートに出るため土日しか参加できないため、とのこと。
高齢化と不況という今の時代を物語っています。
この日の来客数は5組。
おじさんの売り上げは800円でした。
デストロイヤーが、お勧めにより売れたことと、巨大化したズッキーニをあえて求めるお客がいたことがうれしかった。変わった野菜でも、特徴や料理方法を伝えると興味を示てくれるお客がいるのはこの朝市のいいところです。
対面販売のトークにより、ハックルベリーが売れ、後日ジャムがおいしかったと言ってくれたお客が印象深かったのが去年のことでした。
果たして今年はこれからどんな出会いがるのか?楽しみです。