ジャガイモが全滅していた。
シカによる食害だった。
毎度の足跡により、ジャガイモ畑が鹿の運動場と化していることはわかっていた。
が、芋を食べているとはわからなかった。
種を植えてから1か月たつ。
全然芽が出ない。
端っこに1つ小さ芽が出ていただけ。
これは、もしかして?
鹿の足跡といい、掘った跡の数々といい・・・。
芽が出たところを片っ端から芋まで掘り起こして食べつくしたのに違いなかった。
鹿に餌付けをしてしまった。
ジャガイモは、去年も同じ畑でほぼ食害がなかったので安心していた。
これは鹿にとっても、人間にとってもよくない状況だ。
畑は人間の領域であることを鹿にも知らしめなければならない。
今年はジャガイモはあきらめるか?
そう思いながら、山小屋に保存していた去年のジャガイモを選別していた。
芽が出そろった小芋がたくさんあった。
どうせ全滅ならこれを植えなおしてみるか?
自家採取の種芋は病気になりやすいとて、種芋は毎年買い求めるのがジャガイモ栽培の基本だが、この際しょうがない。
シカの食害に負けっぱなしの状況にリベンジするためにも、植えなおそう!
とりあえずざっと畝を立て直す。
畑を鍬で起こしてみて、確かに種芋は出てこなかった。
出てきた種芋は芽が出なかったものなど数個だけ。
確かに芋ごと食べられていた。
芽が出ている株も2,3個あった。
畝に種芋を置いてゆく。
その上にマルチをかぶせる。
収穫まで土寄せも何もしない浅植えという栽培方式だ。
4列できた。
10キロ箱に8割ほどの芋を植えた。
芽が出たらマルチに穴をあけよう。
芽が出たら、畝自体をピンクテープで囲むか?
鹿と山小舎おじさんの知恵比べです。
憎らしい鹿です。
種芋を食べてしまうとは。
動物たちのことを知らなくては農業は出来ないのですね。
彼らとの共存はなかなか厄介ですね。
新しい種芋が育つのを楽しみにしています。