SL! SL! SL!

県内に保存されているSL(蒸気機関車)の話です。

山小舎生活5年間。
長野県内の各所を訪れるにつれ、思いがけず、数々の保存されているSLと出くわしました。
一時のSLブームが偲ばれます。

駅前に大切に保存されているSL、人気のない公園の片隅に野ざらしでたたずんでいるSL、いろいろありました。

子供時代は、住んでいた旭川から例えば近隣の神居古潭(石狩川に白い吊り橋がかかる、旭川と深川の間の景勝地)まで行こうと思えば、当時の普通列車はSLでした。
札幌・函館間を走る急行ニセコはC62という高速型SLが二重連結で走っていました。
道内のちょっとした駅には、SL用の給水タワーが立っていました。
乗客はトンネルに入ると、煙を防ぐため窓を閉めました。
SLがけん引する客車の座席はすべて木製で、背もたれが直角だったような気がします。
SLには親近感を感じる山小舎おじさんです。

茅野駅東口のC12

まずは茅野駅東口のロータリー内に大切に保存されているC12です。

戦前に茅野郊外の北山にあったという諏訪鉄山から茅野駅まで、鉄鉱石を運んだとのこと。
北山地区は茅野市内から白樺湖へ向かう道筋にありますが、今は鉱山も線路後も痕跡を探すのが困難なくらい様変わりしています。

茅野駅前のC12

SLの保存状態はトップクラスです。
普段は訪れる人も少ないですが(駅に降り立つ人がそもそも少ない)、駅東口に大きく掲げられた「縄文のビーナス」の垂れ幕と合わせて目につく場所に置かれています。
それまでの苦労に十分報いるであろう待遇を受けているSLです。

茅野駅東口階段よりSLを見る

諏訪湖畔のD51

諏訪湖畔のメイン通り、大き家旅館や土産物屋が並び、花火大会の際はメイン会場となる場所にD51が保存されています。

戦後に上諏訪機関区に配属となり、中央本線や篠ノ井線で活躍した車両とのことです。
篠ノ井線を走ったということは、姨捨駅をスイッチバックで越えたということです。
頑張りました。

諏訪湖畔のD51

D51はSLの中で一番多く製造された車体です。
山小舎おじさんが乗ったSL列車のほとんどがD51が引っ張る列車だったことでしょう。

せっかくだから運転室に登ってみる
これがSLの運転室か・・・
運転席からの視界

屋外ですが屋根付きで展示されており、保存状態も良好です。
何より運転室に入れるのがいい。
安全面のこともあり、屋外のこういった展示車両で「乗車」できるケースはなかなかないものと思います。
展示場所が諏訪湖畔というロケーションもいいですね。

諏訪湖畔のロケーション
諏訪湖方面を見る

南牧村のC58

県外の人には「野辺山」といった方が通りがいいのが南牧村。
小海線野辺山駅を中心に広がる高原野菜の産地です。
かつてペンションブームの際に若者でごった返した清里(山梨県)の隣です。
近頃は高原野菜農家が労働力として頼りにする外国人研修生の関連で有名かもしれません。

南牧村の56

村の中心部、国道141号線脇の南牧村資料館の隣の公園内にC56が展示されています。
北海道から現佐久市中込の機関区に移り、小海線で貨客車両をけん引した活躍した車体とのことです。

小淵沢・清里間は急こう配、野辺山付近には鉄道最高標高地点があります。
冬期間の寒さもあります。
過酷な自然環境との戦いを乗り切った車体なのでしょう。

屋根付きで保存状態はすこぶる良好です。
のちにSLホテルとしても利用されたとのこと。
現在は、八ヶ岳をバックにしたロケーションも現役時代と変わらずに退役した車体を静かに休めています。

はるかに八ヶ岳を望むロケーション

飯山と飯田のD51

県北の飯山と県南の飯田にもSLが保存されています。

飯山では駅近くの児童公園の脇に野ざらしでポツンと置かれていました。
周りが草ぼうぼうです。
車体も傷み始めています。
このまま廃棄されてしまわないよう願うばかりです。

飯山の人気のない公園にたたずむSL
放置され朽ちてゆくのか孤高の姿

飯田では繁華街を過ぎたあたりの公民館の脇の空き地にありました。
野ざらしです。

「火の用心」の標語が飾られている程度には手をかけられてはいるようです。それでも存在感を失わないのはさすがSLです。

飯田の公園内のD51

ブームが終わったいま、各地のSLをどう保存するのか。
動かすのは無理にしてもせめて傷まないように保存してほしい。
それが無理なら、部品別に保管してほかの保存車両に使うとか。

全国の保存SLのデータベースのようなものは・・・ないのだろうな。

投稿者: 定年おじさん

1956年北海道生まれ。2017年に会社を退職。縁あって、長野の山小屋で単身暮らしを開始。畑作り、薪割り、保存食づくり、山小屋のメンテナンスが日課。田舎暮らしの中で、60歳代の生きがい、生計、家族関係などの問題について考える。60歳代になって人生に新しい地平は広がるのか?ご同輩世代、若い世代の参加(ご意見、ご考察のコメント)を待つ。

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