信州ソウルフード放浪記VOL,20 小海町の風とり食堂

八ヶ岳の東山麓、国道141号線沿い。
高原のパン屋さん、スーパーナナーズの並びに食堂風とりはあります。

バイトの草刈りで一緒の管理事務所の職員さんが教えてくれた食堂です。

八ヶ岳を茅野から小海町へと横断する、メルヘン街道の麦草峠を越えてゆきました。

高原のパン屋さんもスーパーナナーズも、小海町を通る際には寄るところですので、目指す風とりもすぐわかりました。

食道正面全景
店先のメニュー表

おすすめの風とり丼を注文します。
とんかつのほかに、白身魚とエビとイカのフライが乗ったどんぶりです。
最近少食になった山小舎おじさんにとって、思いのほか量が多く、やっとの思いで完食しました。

メニューより
お店おすすめの風とり丼。

正直いって、イカやエビのフライはともかく、メインのとんかつが〈通常レベル〉のものなので、満腹以上になると胃に入ってゆきません。
とんかつ専門店ではない食堂なのでしょうがありませんが。
風とり丼は若い人向けのメニューでした。

かの別荘管理事務所の職員さんは、カツ丼とラーメンのセットを食べると言ってました。
若いです!

休み休み食べ終えた山小舎おじさん。

店を出ると10人近くのライダー集団が、佐久方面からやってきて食堂の駐車場に入ってゆきました。
ライダー飯としても有名な場所のようです。

今度来るときがあったら、信州サーモン丼か馬刺し丼にしようと思います。

巨大ズッキーニを食す

ズッキーニという作物は実が成ったままで放っておくと巨大化します。

キューリなどもそうですが、採り遅れて巨大化すると種ができてきます。

キューリとズッキーニが異なるのは、ズッキーニが巨大化してもあまり食味に影響しない点です。
地方の直売所などには巨大化したズッキーニを安く売っているところもあります。

7月上旬に1週間畑を留守にしていた山小舎おじさんは、今年も巨大ズッキーニと対面することになってしまいました。

3本ほどは山小舎にやってきた奥さんに持って帰ってもらいました。
そのほかに巨大キューリをたくさん持って帰ってもらいました。
山小舎には2本の巨大ズッキーニが残りました。

1週間不在の後の畑で収穫したズッキーニ
この日のキューリもご覧の通り

山小舎ではズッキーニを〈夏のオールマイテイの野菜〉として重宝します。

カレーに入れます。
豚汁には大根代わりに入れます。
ソテーしてもおいしいです。
冬瓜の代わりにダシで煮てあんかけにしてもいいでしょう。

山小舎の「普段使い」のズッキーニ
断面。中央部分にできたワタはが取り除いて使う

この日は豚汁に入れることにしました。
巨大ズッキーニは台所に転がしておいて、必要に応じて輪切りにして使います。

豚汁の具にするときは、一番最後に入れます。
煮すぎると煮崩れするからです。

豚汁に投入したズッキーニ

煮崩れするとせっかくの歯触りが失われてしまいます。

しばらくは夏の恵みをいただけます。

信州ソウルフード放浪記VOL,19 岡谷の鰻

長野県民がごちそうと思うのは、てんぷら、マグロ、うなぎだそうです。
諏訪湖を擁する諏訪、岡谷地方では、ワカサギと並んでうなぎが古くからの名物です。

昭和元年には、諏訪湖、天竜川周辺で38トンのうなぎの水揚げが記録されています。
現在では天然うなぎを商いする鰻屋はほとんどみかけないものの、諏訪湖と、そこから流れ出る天竜川に接する岡谷市は、うなぎのまちとして町おこしをしています。

町おこしパンフレット表紙

山小舎おじさんも家族が来た時など、諏訪湖周辺へ出て鰻を食べることがあります。
この日は岡谷にある小松屋という店へ行ってみました。

パンフレット内内容

料亭風のアプローチを経て玄関をくぐります。
この日のメニューは鰻重、鰻丼、鰻定食の三種類のみ。

しっかりとアクリル板で区切られたテーブル席に案内されます。

出てきた鰻重。
ふんわりと柔らかく焼けており食べやすかったです。

小松屋の玄関
鰻重。ご飯の量もちょうどよく、満腹。

岡谷の鰻というと、蒸さずにパリッと焼き、甘辛いたれをかけた店が多いのですが、小松屋さんは関東風に近い食味でした。

入店時はパラパラだったお客さんが、あっという間に満席になりました。
退店したときには、完売の看板がかかっていました。

完売御礼の看板に見送られて退店

岡谷周辺には、水門、観光荘などの有名鰻店が点在しており、どこも常に満員です。
家族が来た時に、たまに食べる鰻が楽しみな山小舎おじさんです。

アンズの季節

6月末から7月にかけてはあんずの季節です。

プラム類、桃、ナシ、ブドウ、リンゴと続く信州の果物シーンのトップを飾って登場するのがアンズ。
上田から千曲市にかけての一帯が名産地です。

今年もアンズを買いました。ジャムとコンポートに加工しました。

独特の甘みの中に酸味を感じることができるのがアンズの特徴です。
生食よりも加工してより特徴が出る果物のような気がします。

独特の色味もいいですね。
日本的な果実です。

ジャムができました

信州にもいよいよ夏が到来しました。

信州ソウルフード放浪記VOL.18 松本どんぐり

松本駅近くの洋食店どんぐりへ行ってきました。
塩尻へ行ったときに、松本まで足を延ばして寄りました。
1954年創業という老舗です。

6月に入った松本の町。
駅前を通ると、研修旅行なのでしょうか、中学生のグループがいます。
男女合わせて4人から5人のグループで駅前から市内に散ってゆきます。

松本へ日帰りの研修旅行、しかも12時過ぎに駅前にいるということは・・・、10時に地元の駅を出発したとして、松本まで列車で2時間くらいの距離の町から来たのか?
大糸線沿線の白馬あたりから?もしくは木曽方面から?もしくは伊那谷方面?

この日の松本駅

考えながらどんぐりの店を探していると、女子中学生のグループが「おなか一杯」といいながら出てきた店がありました。
めざす洋食店どんぐりでした。
よく見ると、そのグループも駅前にいたような地方からの研修旅行の中学生のようでした。

洋食店どんぐり

よくある、老舗洋食店風の店構え。
ドアを開けて店内へ。
おばさん風のウエイトレスに案内されて4人掛けのテーブルに着きます。

客層は勤め人のランチ風が多い中に、昼ビールを頼む観光客風がチラホラ。
地方の店にありがちな、地元限定の入りづらい雰囲気は全くありません。
きわめて都会的で事務的なサービスを受けられそうです。

どんぐりのランチメニュー

ハンバーグ、カツを中心にしたワンプレート料理がランチのメイン。
1,000円弱から1,300円の価格帯です。
山小舎おじさんは、ハンバーグにエビフライが2本ついたランチを頼みました。
1,200円ほどでした。

ミックスグリル、ハンバーグとエビフライ

すぐに水が運ばれ、フォークとナイフなどの入ったケースが運ばれてきます。
ややあってサラダとスープが運ばれ、メインの皿とごはんの皿が運ばれました。

ごはんの盛がよいのは地方の食堂のいいところです。
サービスは都会的で、食事の内容は地方色豊か、とは双方のいいとこどりではないですか。
サラダのボリュームもいい感じ。

許可を得て撮影。
ハンバーグはファミレスや個人食堂にありがちな冷凍もの、とは一線を画すジューシーなもの。
ソースの味も甘みがちながらまあまあ。
老舗洋食店としてのレベルを維持しているからこその集客ぶりを納得。

2本のエビフライもカリッとしており、タルタルソースが添えられているのもうれしかった。
見れば、とんかつソースのボトルも配膳されています。
エビフライの味変への配慮なのでしょうか?細かな心遣いです。

付け合わせの、コーンとポテトフライ。
いちいちボリューミーです。
その下にスパゲテイナポリタンが一定量加わってワンプレートをなしています。

余談ですが、信州で食べるナポリタン・・・。
信州に限らないのかもしれませんが、直売所やスーパーで売っているお惣菜としてのナポリタンのケチャップ濃度の濃いこと!
県内の食堂では、付け合わせのナポリタンを頬張ると、それまでの食事がすべてケチャップ味に書き換えられるほどです。
軽快に進んでいた食事が、最後のケチャップ味の濃度の前にスローダウンすることもあります。

最近では山小舎おじさん、スーパーなどでナポリタンのお惣菜パックを買ってくるとそのままでは食べません。
倍くらいの量のパスタを新規に茹で、フライパンに玉ねぎとキノコなどと炒めておいて、パックのナポリタンと新規の茹でパスタを投入し炒め和えてから食べます。
つまりワンパックのナポリタンを、3倍増のナポリタンに作り替えてから食べるのです。
新たな調味料は必要ありません、バターを溶かすくらいです。
味付けがちょうどよくなった上に、食費も節約できます!

どんぐりでの付け合わせのナポリタンも2倍増くらいにして食べたい味付けでした。
これが信州のソウルナポリタンなのか!

おなか一杯になって店を後にしました。

どんぐりを出ると松本の飲食店街

信州ソウルフード放浪記VOL.17 イナゴ

信州伝来の食材に挑戦してみようと思います。
イナゴ、鯉、鮒、ハチの子、ザザムシなどいろいろあります。
それらは、道の駅や直売所の片隅に、あるいは地元資本のスーパーなどに並んでもいます。

今までは山小舎おじさんとそれらの食材の間には、渡り切れないほどの距離があり、橋渡しの機会(地元居酒屋でつまむとか、地元の人とワイワイ言って食すとか)がなければ、出会いはないな、と思っていました。
が、この度地元系スーパーのやおふく東御店(トオミテン)というところに寄ったとき、リーズナブルな値段のイナゴの佃煮を見て、自然に手に取ることができました。

道の駅の棚で、県外の観光客向けにデコレートされた高額なそれらと違って、地元の客向けにお惣菜として売られている姿に親近感がわき、〈距離感〉が一気に縮まったのかもしれません。

やおふくで購入した状態のイナゴ佃煮パック

イナゴの佃煮そのものはこれまでも食べたことがあり、素材に対する警戒感はありません。
警戒感があったとすれば、素材の処理と味付けに関してでしょうか。

というのも、かつて岡谷の川魚料理店でアユの佃煮を買ったときに、その生臭さにがっかりしたことがあったからです。
素材が古いのか、内臓の下処理が悪いのか、生臭さの残る佃煮はいただけませんでした。

山小舎おじさんは母方が滋賀県で、琵琶湖名物の小鮎の佃煮を食べる機会が多かったのですが、関西の端くれらしく、洗練された味付けというか、川魚を素材としつつ、別物のように加工され炊き上げられ、万人の舌に合うように磨き上げられた佃煮で、アユの佃煮というと琵琶湖のそれを思い出すののです。

対して信州のアユの佃煮は、これが川魚だ、アユだ文句あるか、といわんばかりに臭みと苦みをそのまま残したものとなっていました。
味付けも心なしか中途半端で、甘みもしょっぱみも強くありません。

ラップを取ったイナゴ佃煮パック

余談が長くなりました。

やおふくのイナゴの佃煮はお惣菜としては文句のないものでした。
素材云々ではなく、つくだ煮としてしっかり、甘く、辛く味付けされており、おかずとして文句ありません。

なお、この佃煮、イナゴの原産地が中国とありました。
この値段では国産イナゴは食べられないということなのでしょう。

イナゴを一匹つまんでみる

信州ソウルフード放浪記VOL.16 上田・ニュービーナス

3月のころ、かねてから行きたかったニュービーナスという食堂へ行ってきました。

人口比の飲み屋の数が全国トップクラス、という上田の飲み屋街のはずれの2階にあるこの店。
階段の上り口には「営業中」の幟のほか、ローカルテレビで紹介された際の写真などが飾られ、にぎやかな空気を醸し出しています。

イメージは、がっつり大盛系でマスターの人柄が売り物、というものでした。

念願のニュービーナスに到着

階段を上がって扉を開けると、思いのほか喫茶店風の店内です。
マスターの人柄なのか、常連客の和やかさなのか、アットホームなムード、ではありますが、
もう一歩〈進む〉と、地元の人限定の田舎のスナック風、になりかねなくない第一印象です。

マスター夫妻がタイムリーに反応し、快く迎えてくれるので安心して入店。
注文は入り口の黒板に書いてあったハンバーグ定食にしました。

注文を待つ間、山小舎おじさんが新聞を探していると、常連客が「ここにあるよ」と、自分が読み終わった信濃毎日を差し出してくれました。

常連客もスマートに見かけぬ客に対応してくれました。

上田は信州では〈都会〉。
見かけぬ者に対するこういった振る舞いは本当の田舎ではなかなか見られ無い、都会風の〈社会化〉された行動なのです。

ハンバーグ定食が出てきました。
運んでくれたマスターに「写真に撮っていいか?」と聞くと「どうぞ、自分の家のようにふるまってください」と言ってくれます。
「ごはんとみそ汁、漬物はお替り自由ですから」とも。

マスターのふるまいも十分〈社会化〉されています。
都会からUターンした人だったり、それこそかつてのユースホステルのような仕事をしてきた人だったり、の感じがします。

ハンバーグ定食650円。ドリンク付き

お替りせずとも満腹の山小舎おじさん。
食後を見計らって、マスターにはバナナジュースまで運んでいただきました。

ドリンクはバナナジュース

店には来客用のノートがおいてありました。
ノートには食べ盛りの大学生や、評判を聞きつけてやってきた人たちの書き込みが残っていました。

世の中は緊急事態下だったか・・・、蔓延防止下だったか・・・。

昼間とは言え閑散とした心細い飲み屋街。
「営業中」のニュービーナスの幟には勇気づけられました。

その社会化されたホスピタリテイには感謝です。

「蔓延防止」下の上田飲み屋街

信州ソウルフード放浪記VOL,15 伊那・たけだのソースカツ丼

長野県のカツ丼は、卵とじ方式が主流ですが一方でソースカツ丼の流れもあります。
伊那地方ではソースカツ丼が主流のようです。
山小舎おじさんは伊那へ行くと、「たけだ」でソースカツ丼を食べるのが楽しみです。

「たけだ」は精肉店が併設している食堂です。
伊那市の中心部からは少し離れていますが、休日などは人が並ぶ店となります。

カツの厚さは精肉店ならでは、さらに自家製のソースが食欲をそそり、何度食べてもその直後に「また来たい」と思ってしまいます。

「たけだ」の外観
右に精肉店、左が食堂。ランチタイムは13時30分までに入店しないとアウトになります

この日は並ばずに入れました。
1150円の「得々ソースカツ丼」を頼みました。
内容と比してリーズナブルな値段設定です。

メニュー

いつも通りに分厚い肉は柔らかく、ソースが食欲をそそり、ご飯の炊け具合もちょうどいいです。
幸福感に満たされているうちに満腹にもなります。

運ばれた時の姿。店員さんに「写真撮っていいか?」と聞くと「おいしく撮ってください」。
蓋を開けていざ

ソースカツ丼といえば新潟が有名です。
かつて出張の際に、あらかじめ調べておいた新潟駅近くのとんかつ屋でソースカツ丼を食べたことがありました。
とてもおいしかったでした。
イメージとしては、上品にカットした豚肉を上手に揚げて細やかな味のソースに浸したもの。

一方、「たけだ」のソースカツ丼は、まずカツ自体が分厚いのです、分厚くて柔らかいのです。
それに手作りのフルーテイなソースが絡むのですから独特の満足感に満たされるのです。

単に卵とじの代わりにソースに浸したカツ丼、ではなくてカツ丼のスペシャリテイといってもいいくらいです。

伊那市内には、分厚いカツを使ったソースカツ丼を出す店がほかにもありますが、ソースが単に甘辛いだけだったりで、「たけだ」の味にかなわないのが残念です。

肉の分厚さを見よ

信州ソウルフード放浪記COL,14 岩村田青春食堂

佐久市は山小舎周辺の「街」の一つです。

白樺湖畔近くに位置する山小舎。
大門街道に沿って、北陸新幹線、しなの鉄道方面へ下れば上田の街があります。
大門峠を越えて中央線方面へ下れば茅野、諏訪の街があります。
もう一つ、大門峠を北へ折れ、雨境峠を下ると、芦田、望月といった中山道沿いの村落を経て佐久の街があるのです。

手元に、昭和60年信濃毎日新聞社編の「ふるさと地理誌①佐久平 上田盆地」というグラフ誌があります。
東信地方と呼ばれる、軽井沢、小諸、佐久、上田から山小舎のある小県郡旧長門町までの、主に産業と文化を紹介しています。

今は佐久市に併合された、臼田町の商店街や、佐久の繁華街だった中込、岩村田の商店街の当時の賑わいを見ることができます。

同紙で紹介されている中込地区の商店街再開発後の景色
当時の岩村田商店街。交通量は変わらない

岩村田は山小舎から佐久に下った道沿いにあり、佐久方面の街へ行くときには寄ることが多いにです。
ここには中山道沿いにアーケード商店街が残っており、和泉屋という和菓子屋(洋菓子もある)で季節の和菓子を買って帰るのが楽しみです。

近くに北陸新幹線の佐久平駅ができ、新しい商店街としてショッピングモールと郊外型店舗ができました。
休日などはショッピングモールは家族連れで混雑しています。

かつてはそこそこの人口を擁していた地域ごとに路面店が集まった商店街がにぎわっていました。
今では、首都圏と結ぶ大動脈の新幹線駅周辺が一大商圏となり、各地域の消費者は自動車でそこに集まります。

この日、今年初めて佐久の「街」へ出かけた山小舎おじさん。
お昼ご飯に、岩村田商店街にある青春食堂を選びました。

令和4年3月の岩村田商店街

アーケード街を折れた通り沿いにある食堂。
見た目は、若者が古民家を改造して始めたカフェ風。
メニューはフライ定食や麺類で、がっつり系です。

青春食堂玄関

店内は古民家風。
といっても100年以上の古民家ではなく、明治以降に作られた住宅風。
天井を吹き抜けにし、梁と柱を強調したリノベーション。
残した2階はゲストハウスにしている。
聞けば税務署の官舎だった建物だという。

リノベを施した税務署官舎が建物

頼んだのは塩ラーメンセット。
鶏のから揚げとサラダがついています。
ラーメンは思ったよりこってりとしており食べ応えがありました。

満腹の一膳です

店内には岩村田で行われるという「祇園祭」のポスターと、過去のお祭りの写真が展示されていました。
200回を超えるという岩村田祇園祭、チャンスがあれば見たいものです。

食堂がある通りはちょっとした飲み屋街です

帰りはいつもの和泉屋でどら焼きのお土産。
お土産といっても一人で食べる用。
和泉屋は佐久平のモールにも出店しています。
さすがポイントは押さえた経営ぶりです。

アーケード街にある和泉屋菓子店
この日の「お土産」

3月の味噌仕込み

山小舎暮らし2回目の味噌仕込みをしました。

今回は3月下旬の仕込みです。
大豆の量は1キログラムとしました。
麹も1キロ、塩が400から500グラムとなります。

麹を用意。700グラムと400グラムの袋を使いました。

まず大豆を洗って水に漬けます。
水につける時間は漠然と一晩とかではなく、豆の芯まで水に漬かるまで。
18時間くらい漬けました。

18時間水につけた大豆

ストーブに鍋を乗せて大豆を茹でます。
これも完全にやわらかくなるまで、4時間くらい煮続けました。

豆が手で簡単につぶれるくらい煮ます

煮ている間、麹と塩を合わせておきます。
〈よおく〉、混ぜます。

麹に塩を400グラムほど混ぜます。

茹で上がった大豆を潰します。
〈よおく〉、潰しておいて、塩麴とよく混ざるようにします。

前回の味噌は味もまずくなく、日持ちもいいので愛用しているのですが、豆の粒が残っていたり、塩気が立っていたりと、細やかさに欠ける出来でした。
今回は材料を〈よおく〉混ぜるなど、手をかけてまろやかな出来上がりを目指します。

煮上がった大豆を潰します

大豆を〈よおく〉茹でて完全につぶし、塩麴とよく混ぜます。
すりこ木でつぶれない部分は、スマッシャーなどを使いできるだけペースト状にします。

混ぜ合わせたものをボールに丸め、そのボールを甕の内壁にぶつけるようにして詰めてゆきます。
こうすると空気が抜けてカビが生えずらくなるなど、発酵・保存状態がよくなるようです。

大豆と塩麴を混ぜて甕に仕込んでゆきます。

甕に材料を詰め終わると、表面を平らにならし、残しておいた塩を振って密閉します。
ラップを敷いて、布巾をかけ、重しをします。
空気に触れさえしなければカビは生えないものと思います。

密閉し、重しを乗せて保存します。

夏を越えたころに一度天地返しをする予定です。