信州ソウルフード放浪記VOL.6 上田やまざきやのおやき!

信州名物の一つがおやきである。
米が取れなかった信州で主食の代わりとなったのが、ソバ、麦などを原料とする粉食。
信州そばが有名で、ブランドとして全国化しているが、地元で今も愛されるのがおやき。
野沢菜漬などの具材を甘辛く味付けし、皮で包んで焼いたもの。
本来は囲炉裏などの灰で焼いたものだった。

信州名物数々あれど・・・

おじさんのような山小屋一人暮らしの人間にご当地の名物は案外縁が遠い。
信州名物といえば、ソバ、おやきのほかに、馬肉、イナゴ、蜂の子、鯉、ザザムシなど数々あるが、おじさんはほとんど食べたことがない。

買ったことならある。
直売所の地元産コーナーで、鯉の甘露煮のパックを買った。だけど食べてはいない。
一人で食べる発想が出てこない。

これが、地元の家に招かれたとしたら喜んで食べるだろう。むしろ地元の名物を所望するくらいだろう。
なぜならその「場」がこれ以上ない「地元」のシチュエーションだから。

あるいは都会から家族、知人らが来たとして、「ノリ」でなら食べることがあるだろう。
さらに地元の居酒屋で飲むとしたら蜂の子か、ザザムシかをつまんでいたかもしれない。
事実10年近く前の会社出張時に長野駅前の居酒屋で肴としたのは馬刺しだった。うまかった。

でも一人の山小屋では、地元の名物とはいえ、食べつけないものを献立にする発想が出てこないのだ。
山小屋で一人晩酌をしながら、鯉の甘露煮やイナゴの佃煮をつまむことが今でも想像できない。

やまざきやのおやきと団子

上田に地元の客が通う和菓子屋がある。
やまざきやという。

団子、もち、どら焼き、かきもちに洋風のレーズンサンドまである。

ここの一押しがおやきだ。
地元の人が買ってゆくのを見ると、おやきを10個近くも買ってゆく。
もう一か所、地元御用達の今川焼屋である富士アイスにおける地元客の買い方も似ている。
そこでは今川焼を箱単位で買ってゆくのだ。

今回おじさんがやまざき屋やで買ったのは、クルミ、ゴマ、みたらしの団子各1個と、野沢菜、切り干しのおやき各1個、そしてどら焼き2個だった。

おやきはここ、やまざきやで食べて初めてうまいと思った。それまで、直売所や土産コーナーで、冷凍のおやきなどを見かけることがあり、名物としてのプッシュ感を感じることっはあっても買って食べようとは思わなかった。

おやきは具もさることながら手作り感満載の皮がうまい。
団子はクルミなどのタレがうまい。
わざわざ作る以上は興味とやる気を持って作っているのがわかる味がする。

地元の人が通う店に間違いはない。

信州ソウルフード放浪記VOL.5 とんかつは信州の名物だ(上田寺下・味楽亭)

信州は肉がおいしい。
同年代の長野出身者にそう言ったら「そんなことはない!」と断言されたが、実際にそうなのだからしょうがない。

アルプス牛に信州豚、信州鶏がある。
いずれもうまい。
地元で買うと新鮮なのもいい。

おじさんの連れ合いなど、レバーは決して食べない人だったが、信州鶏のレバーだけは食べる。
おいしいのだそうだ。

今日はとんかつを食べるぞ

上田電鉄という私鉄が上田から別所温泉までつながっている。
途中の駅に寺下というところがある。
住宅地というより田んぼの中の駅である。

ほど近く、とんかつで地元に人気の味楽亭がある。
日頃、豆腐だ、大根だ、キャベツだ、お惣菜のコロッケだ、と粗食のおじさん。
オフの一日にとんかつを食べにゆっことにした。

味楽亭は今日も満員だった

地元客でいつも満員の味楽亭。
土曜日のこともあって訪れた13時半ころにもまだ入場待ちの人らがいた。

おじさんも記名して待つ。
待つのが嫌なら時間をずらして、と思っても信州の食堂は14時になれば昼休みなのが鉄則。
味楽亭も14時30分までが昼営業の時間だ。
自分の都合でいつ行っても店が開いているわけではないのだ。

やがて名前を呼ばれて大テーブルの相席へ案内される。
外で待っていても、店員がドアを開けて名前を呼んでくれるから安心だ。

ロースかつ定食をオーダー。
キャベツの盛がいい。
ごはんのお替りが自由だ。
肉の脂身が邪魔しない(脂の味がいい)ので最後までおいしく頂ける。

地元のファミリーの御用達なのもうなずける。
上田にはここのほかにも、力亭、仔豚屋などの有名店がありそれぞれにおいしい。
素材をケチらず、盛りのいい、地方の良さが満喫できる。

信州こそとんかつの、そして肉の名産地である。

信州ソウルフード放浪記VOL.4 茅野駅で立ちそば

信州といえばそばです。
おじさんのお気に入りは茅野駅西口の立ち食いソバ、白樺亭です。

茅野駅と隣の商業ビル・ベルビアへ

茅野駅はJR中央線の主要駅として、「8時ちょうど」に新宿を出発する特急あずさも停車します。
新宿を8時発だと茅野到着は10時ころでしょうか?

普通列車では、上りは甲府行きが多く、下りでは松本行きの便が多く、地元の人が利用しています。

土日は観光客、登山客の利用も多く、にぎわっています。
茅野の街中で歩く人を見かけることはほとんどなくとも、駅には人が集まっています。

西口には通りを挟んでベルビアという商業ビルが建っています。
3時間無料の地下駐車場を有するビルです。
ちなみに岡谷には5時間無料の駐車場が町の中心部にありますが、いずれにしても買い物客を国道のロードサイドから町の中心部に呼び戻そうという地元商店街の意地を感じます。

閑話休題。
このビルの二階の一角・バラック通りには、蓼科の別荘を長年利用していた映画監督の小津安二郎を記念するコーナーがあります。

小津との縁により毎年茅野で開かれる蓼科高原映画祭のポスターなども展示されています。

小津が利用した別荘の室内の再現です。地元の清酒ダイヤ菊が好みだったとのこと。
すっきりとした飲みやすい酒です。

さりげない展示コーナーで訪れる人もめったにいませんが、茅野の文化レベルの高さを示すものではないでしょうか。

立ちそば白樺亭

ベルビアから連絡通路を通って茅野駅西口へ行きます。

駅構内に入ると左手に立ち食いソバの白樺亭があります。
おじさんは昼頃に茅野の街へ行くと、ここでそばを食べることがよくあります。

自販機で食券を買います。

メニューです。

通常バージョン(ゆでそば使用)のかき揚げそばが400円です。

かき揚げ自体はそれほどでもないのですが、やはりそばが違います。
コシがあるというか、歯ごたえがあるというか、立ち食いソバとしては出色のレベル。
信州ならではです。

これで店の前に打ち水でも打ってあったら・・・、って駅構内の立ちそば屋では無理な話ですが。
観光客に交じって地元の高校生などもよく食べています。
地元に愛される場所です。

駅の改札口とは別の一角には、観光案内所があります。

茅野を舞台とするアニメの「聖地」の紹介コーナーもあります。

茅野市も時代をキャッチアップして頑張っています。

畑の隅の春の恵みを食す

畑に行くと、すみっこやあぜ道に春の植物が芽を出しています。

ウドです。

畑のわきに芽を出していました。
大家さんが昔植えたのでしょう。

一度遅霜にやられて枯れてしまいました。
でもあきらめずに新しい芽を出しまていました。

自生の植物でさえ季節を誤るほどの今年の低温なのでしょうか。
数本いただいて帰りました。


酢味噌和えにしました。

ニラです。

これも畑のわきに自生しています。
二握りほどちぎるとニラの香りが漂います。

山小屋のお向かいさんから頂いた卵でとじて食べます。
半分野生のニラは歯ごたえがありました。

よもぎがあちこちに群生しています。

新しい芽のうちに取りました。
とりあえずざるにあけて日に干しました。
フライパンで炒って瓶に保存します。
よもぎ茶として毎朝飲もうと思います。

本来のよもぎ茶の作り方は、採取した後、葉先だけを蒸して、乾燥させた後、炒るのだそうです。

炒りすぎると焦げ臭くなり本来の香りが損なわれるので気を付けます。
おじさんは去年のヤーコン茶作りで炒りすぎて失敗しました。

信州ソウルフード放浪記VOL.3 ハルピンラーメンを食べる

ハルピンラーメンをご存じだろうか?
諏訪地方を発祥とするご当地ラーメンである。

戦時中、中国に従軍した日本人が、除隊後、現地の味を再現して諏訪に店を出した、とのストーリーを持つラーメンだ。

本店が昭和49年の創業というから、ラーメン店としては古株なのだろうか。
それとも、ソウルフードと呼ぶには歴史が浅いのか。

諏訪に本店があり、周辺の茅野市などに、のれん分けした店が数店ある。
おじさんは、中央道の諏訪南インターを降りた対面にある諏訪南店に入ったことがあるが、パンチのきいた味でおいしいラーメンだと思った。
店も地元の客で繁盛していた。

茅野市内の国道152号線、通称ビーナスライン沿いにハルピン味噌ラーメン・雷蔵という店がある。

もう一度ハルピンラーメンを食べたかったおじさんは、茅野へ行ったついでに食べてきた。

メニューは味噌ラーメンを中心に、醤油ラーメンなどもある。
大き目のチャーシュウをはじめ、トッピングが主張しているのが特徴か。
定食メニューとしてお替り自由のごはんに、唐揚、餃子などが付いたセットがある。
おじさんは通常の味噌ラーメンに唐揚定食を付けたものを注文した。

ラーメンの味は味噌スープが甘めで、おいしいが飽きやすいのではないかと思った。

定食メニューは唐揚が揚げたてでうまかったのと、セルフサービスのごはんが盛り加減が自由にできてよかったと思った。
総合的には十分満足した。
外食の醍醐味といえる、濃い味付けを堪能できた。
量もたっぷりなのは地方の外食におけるお約束だ。

最近、東京などでは自然な味と称して、芦花公園にあった外人店主のアイバンラーメンとか、今も神保町で人気のエチオピアカレーなど、ナチュラルなのか水臭いのかわからない外食もある。

おじさんはたまに食べる外食ならはっきりとした味のほうが好きだ。

駐車場には北八ヶ岳ロープウエイの看板が立っている。

 

直売所の夏みかんでマーマレードを煮る

冬です。東京は柑橘類の収穫時期です。
東京の家々の庭には、夏みかん、ゆず、キンカンなどの柑橘類が植えられ、今の時期にはたわわに実をつけていることがよくあります。
東京にいると当たり前の風景ですが、雪国から見ると実にうらやましい風景です。
おじさんは長野に暮らし始めて、東京が恵まれていることに気づきました。

西東京の直売所で夏みかんをゲット

おじさんは自転車散歩のついでに、各場所の野菜直売所を覗いて歩きます。
雪国と違って、関東の畑は1年中農作業が可能です。
葉物の旬は冬です。
冬でも、白菜、大根、ニンジン、サトイモのほか、キウイ、柑橘類が直売所をにぎわします。

柑橘類では、夏みかん、甘夏、ゆず、キンカン、レモン、八朔などが売られます。
このうち大型の柑橘類である、夏みかん、甘夏、八朔などは、直売所でも1個80円ほど、2個で100円ほどが相場です。
おじさんは自転車散歩の際に、西東京市の直売所で4個100円の夏みかんを見つけ、ゲットしました。
その直売所の背後の畑を見ると、柑橘類の木が並ぶ畑になっていました。

これはお値打ちです。
キウイなども小金井などを中心に栽培され、時期には小型ながら10個ほど入った袋が200円ほどで手に入ります。
野菜ばかりではなく、果物が地元で生産され直売所で手に入るというのは素晴らしいことだと思います。

夏みかんでマーマレードを煮る

おじさんは山小屋ではいろいろなジャム、コンポートを作りましたが、柑橘類の加工品はほとんど作っていません。
なぜなら原料が地元産ではないからです。
長野県の庭や畑では柑橘類は育たないのです。

ということで、入手した夏みかんでマーマーレードを作りました。
まずレシピを確認します。
皮を細切りにして湯でこぼし、実と一緒に煮るのが基本レシピです。中の袋も煮るというレシピもあるようですが、今回は袋は捨てました。

皮をむき、千切りにして湯でこぼします。3度湯でこぼしましたが苦みは十分残っています。
実を袋から出します。種もたくさんあるので取り除きます。
袋を絞ってジュースを残します。

仕込みに手間と時間がかかります。
湯でこぼした皮に実とジュースを加え、砂糖を入れて煮ます。同時に瓶を消毒します。
砂糖は味を見て目分量。
多いほど保存性は増しますが、食べるときのことを考えると少なめにします。

「暮らしの手帳」に、ジャムを煮るときはさっと煮ること、じっくりにすぎると風味が飛ぶ、というコメントがありました。
それと、ジャムには冷めたときに固まるという性質があることを考慮し、とろとろの状態で火を止めます。

瓶に詰めると小瓶が3本できました。

味見すると皮の苦みがアクセントとなり、実の風味と相まっておいしくでき上がっていました。
地元産の旬の果実の味を残すことができました。

今年もタクアンを漬けました

11月19日。たくあんを漬けました。
大根を干したのは10月30日。
約三週間干しました。
畑で収穫した不ぞろいの大根たち。

本来は頭としっぽが、丸くくっつくくらい干したいところ。重さは干し始めから半分程度に減りました。
それでも今回は少し早めの漬け込みになるかもしれません。

おじさんは今週末で山小屋を冬季休眠します。
その前にたくあんを漬けておきたかったのです。

漬けた後、水が上ります。
その後は重しを減らして、長期間漬けこみます。
そうしてから山小屋を退去する予定です。
そのために、退去の数日前に漬けることにしたのです。

水が上がるまでの重い漬物石のままでは大根の水気が抜けて筋張ってしまいます。
おじさんは去年それで失敗しました。

ヌカと塩、ザラメを用意します。
樽の底に、それらを敷きます。
大根をできるだけ隙間なく敷いてゆきます。
一段敷いたら、ヌカ、塩、ザラメをまぶします。
次の段の大根は、前の段と直角に敷きます。
最後にヌカ、塩、ザラメを多めにまぶしておきます。

漬物石をこれでもかと乗っけます。
水の上りを確認するまで数日待ちます。

たくあんといえば日本で一番ポピュラーな漬物だと思います。
おじさんが子供のころ、北海道の実家では親が毎年漬けていました。
木の樽が家にありました。
漬けあがるのが正月明けで、凍った漬物汁をシャリシャリ言わせながら食べた思い出があります。

昭和6年生まれの叔父が学生時代、寮でたくあんを漬けていたということです。
終戦後の食糧難の時代の話です。

コメのご飯と、味噌、たくあんがあれば十分に一食になります。
日本人の知恵です。

 

今年も柿酢を仕込む

柿酢という日本伝来の食酢がある。
発酵食で有名な、東京農業大学の小泉武夫先生のブログでも紹介されている健康食。

おじさんも仕込みました。
材料の柿は、この季節、長野ではいくらでも売っています。
渋でも甘でもいいそうです。
熟れたものの方が発酵が早いと思います。
柿の表面についている白い粉が酵母になって発酵するのだそうです。

おじさんは材料を探しました。
農家の庭先や畑の隅っこに柿は鈴なりになっています。あちこちの庭先に干し柿がぶら下がっています。
農家に知り合いでもいたら、干し柿や柿酢の材料であればいくらでも手に入りそうです。

そういった知り合いのいないおじさんは、直売所へ行きました。
直売所といっても、地元産のものを売り、食堂を併設し、お客が引きも切らないところもあれば、地域にひっそりと建っているところもあります。
そういった直売所へ行きました。
八百屋がやっている直売所のようです。
道路わきによくある安売り八百屋のようなものです。
市場で仕入れた野菜の売れ残りを売っている感じです。

B品を探すならここです。
聞いてみるとありました、熟しすぎた柿が。
一箱400円とのこと。買いました。

作り方。
柿は洗いません。へたを採ります。傷があれば除きます。
消毒した瓶に放り込みます。
布巾か紙で瓶に封をして、あとは放っておくだけです。

だんだん泡が出て発酵してゆきます。
時々かき混ぜます。
泡が浮き、透き通った酢が溜まってきたら濾して保存します。
年明けには出来ているでしょう。

これは去年の柿酢です。
濾した時には透き通っていましたが、今は柿色に成熟してきています。
正月に鱠にでも使いましょう。

信州ソウルフード放浪記VOL.2 長和町「立岩和紙の里」で新そばを食べる

おじさんの住む山小屋があるのは長野県小県郡(ちいさがたぐん)長和町というところ。
長和町は上田盆地の西端に位置し、二つの峠で茅野、諏訪と接している。

おじさんの山小屋は、茅野へ抜ける大門峠という峠の下にある。
長和町の中心部へ行くには国道152号線、通称大門街道を下ってゆく。
大門街道を下りきり、役場や、「道の駅マルメロの里」を過ぎ、上田市に入る直前に、立岩和紙の里という施設がある。

この地区の特産物・和紙を取り上げた、体験型施設で、特産物の販売、食堂を併設している。

団体客が体験紙すきをしたのであろう、何十枚もの漉いた紙を型枠ごと干している風景をよく見かける。

おじさんはここの前を何十回も通ったが、入ったのは初めて。
公共施設特有の敷居の高さというか、上から目線をおじさんのナイーブな心にさざ波を立ててしまうのだ。

いつもはコンビニ弁当か直売所のうどんで済ませる、畑の後のおじさんの昼食。
今日は思い切って和紙の里の食堂を覗いてみよう。

入ってみると、内部は広く、太い柱と梁の伝統的な日本建築。
昔の学校か何かの公共施設だったと思わせる。
時代をワープして、子どもの頃の学び舎に戻ったようで落ち着く。
平日の2時ではあるがほかに客は一人。

レジのお姉さんのおすすめは新蕎麦とのこと。
今日の定食をチョイス。
蕎麦の実が入ったとろろご飯と新蕎麦のセット。

これがうまかった。
長野に来てから、十割蕎麦や、善光寺の門前蕎麦、上田の有名店などで蕎麦を食べたが、一番食べやすいそばだった。
麺の硬さと風味とが一番調和がとれていると言おうか。

田舎の食堂では、なんといっても素材の良さと盛りのよさを期待するが、素材の良さについては文句なし。
油っ気のないメニューにしては満足感もあった。

ちなみにこの施設、長和町振興公社という第三セクターの運営。
同社は、スキー場や、温泉施設なども運営している。
いわば、町の公共性の高い商業施設を、民間から引き継いで、あるいは最初から直営で運営しているわけだ。

おじさんがバイトしていた別荘管理事務所の慰労会が、湯游パークという町内の温泉施設の食堂で催されたが、その温泉施設も、長和町振興公社が経営している。
半官半民じゃないと町の商業施設は成りゆかないのか?

ヤーコンジャムを煮る

ヤーコンという作物がある。
アンデス原産で日本での栽培は歴史が浅い。
球根を食べるが、サツマイモのような外観。
生で食べると、シャキシャキして甘く、中国では果物として売られているらしい。

オリゴ糖など栄養分が多く、体に良いとされている。
日本では、北関東、東北を中心に栽培され、長野でもよく見かける。

定年おじさんの自宅ではスムージーの材料として、小松菜やリンゴに混ぜて飲んでいる。
今年おじさんは畑に4株(球根)ほど植えた。
順調に生育。

秋には葉を採取してヤーコン茶にした。
11月になってから収穫したが、そこそこの収量があった。

形のいいものは自宅のスムージー用にしようと思っている。
半端なものも結構出た。小さかったり細かったり。
それらをジャムにしてみた。
同量のリンゴと30%ほどの砂糖にレモン汁。

ヤーコンもリンゴも、すりおろしてから煮るのがレシピ。
おじさんは、リンゴもヤーコンもスライスして煮てみた。

ヤーコンの実が割と硬かったので、ストーブでゆっくり煮た。
2時間後、リンゴが煮崩れてきたのに対し、ヤーコンの形が残っていた。
思ったより手ごわいなヤーコン。
ヤーコンジャムを煮る際の「ひと手間」はすりおろすことだったのか?
でも硬くて手間だったしなあ。

そこでおじさんは、柔らかくなったヤーコンをスマッシャーでつぶしながら煮てみた。
何となく混じりあった。

ヤーコンのショウガに似たさわやかな香りも残ったジャムができた。
いつものように煮沸した瓶に詰めて、減圧、殺菌。

体にいい保存食ができた。

以上、家族にはジャムおじさんと呼ばれたこともある定年おじさんより。