畑ギラギラ

夏日が続く畑はギラギラです。
日差しが突き刺さり、跳ね返ります。
人間の作業は2時間どころか、1時間で汗だくです。

トマトは畑に行くたびに完熟の実が大玉、ミニトマトそれぞれ一籠ずつも採れます。
枝は伸び放題で、脇芽かきと、枝のくくりで小一時間ほども作業時間がかかります。

大玉トマトが次々と完熟してゆく

キューリは段々盛りが過ぎてゆくのかもしれません。

成長が遅かったナスはこれから結実が本格化するでしょう。

ナスの結実が本格化

野菜の成長の様子を撮影しようとするのですが、日の光がまぶしくて、スマホの画面が見えません。
何とか操作して撮影するのですが、夕顔の実が画面からはみ出ていたり、何を撮ったのかわからない写真になったり。

全景を収めたつもりがはみ出した夕顔の実

ナス、キューリ、ゴーヤ、ピーマン、セロリなどには畑に行くたびに潅水します。
それらの作物は潅水すると生育が良くなるから正直です。

まったく潅水しないトマトの成育が一番良いのはカンカン照りが続く気候を好むからなのでしょうか。

地蔵温泉 十福の湯

上田市真田地区と長野市松代地区を隔てる地蔵峠の真田側に立ち寄り湯地蔵温泉・十福の湯があります。

地蔵峠を松代側に下ると、右手に皆神山の独立峰が姿を現す、あの道沿いです。

ある日いつもの真田温泉に立ち寄ろうとした山小舎おじさんでしたが、あいにくその日は真田温泉の休館日。
それではと向かったのがその先にある地藏温泉でした。

駐車場から立寄り湯施設方面を望む

地藏温泉は旅館が建っているような温泉街ではなく、立ち寄り湯施設が一つと付近に別荘が10軒ばかり建つだけのです。

施設全景

駐車場に軽トラを止め、建物に至る坂道を登ってゆきます。
山の中の1軒宿に向かうような風情です。

入館料は750円。
県内最大級の料金設定に不安を覚えます。

よくあるような公共施設ではなく、民間運営の施設のようです。
スタッフに若い人がいて、ロビーにはカフェ、ジェラード売り場、リクラゼーション、食堂、売店、ベーカリーなどの施設が所狭しと並んでいます。
それぞれバリバリの業者運営っぽい構えです。

十福の湯玄関

祖の本気度に期待して風呂場へ。
浴場の広さはほどほど。
露天風呂は・・・。

こんなに広い露天風呂は見たことがありません!
ワイドビューに広がる青空と山の緑が目に飛び込んできます。

お湯もちょうど良い塩梅です。
塩素臭はありません。
お湯と景色と空気の三位一体で存分に癒される、まさに絶好空間です。

すっかり露天風呂が気に入りました。
湯上りのお約束は大広間での休憩タイム。
給水機で美味しい水を飲みながら、座敷に横になって休みます。

地藏温泉・十福の湯。
いいところを見つけました。

夏の風物詩 松本スイカ村

今年も松本スイカ村へ行ってきました。

スイカ村には、山小舎暮らしを始めたごく初期から訪れています。
夏の風物詩に参加したいという意識のせいでしょうか。

松本市郊外のJA松本ハイランド和田支所が会場です。

夏の暑さに耐えながら開場へ着くと、地元客を中心に来客で毎年大賑わいです。

毎年このテントで購入します

スイカ選果場にはずらりとスイカが並べられ、テントを張った出店ではお母さんたちが来客の対応に大わらわです。

松本市郊外の波田という地区ではスイカ栽培が盛んで、味も歯触りも良いものが採れるのです。

毎年買っている出店に並び、L玉2個を買いました。
数年前は1600円だったL玉は、去年は1900円に、今年は2100円になっていました。
物価高の影響でしょうか、品質が変わらなければOKです。

買ったスイカを軽トラに積み込む

買ったスイカを軽トラに積んで、お盆にやってくる孫たち用に保存する予定です。

選果場に並ぶスイカたち

原村郷土館

茅野市と富士見町の間に原村があります。セロリの出荷で有名な村で、八ヶ岳山麓に位置し、近年は別荘地としても脚光を浴びています。

原村郷土館という場所に行ってみました。

入り口に藁の道祖神?が待つ郷土館

伝統的な農家を移築したという建物がありました。
馬屋、土間、座敷からなった古民家です。
馬は農耕用で、カイコも飼っていたとのことです。

原村郷土館入り口
厩が室内にある
土間と台所

入り口に立って覗いていると中のおばさんらが、どうぞおあがりくださいと声をかけてくれました。

折角だから、と土間に入り座敷を眺めると、おばさん二人が機織り機の前に座っていました。
愛想のいいおばさん方のトークにつられて座敷に上がり、機織りの様子を眺めつつお話を伺いました。

機を織るおばさんたち

おばさん方は原村の住民。
シルバー人材センターからの派遣で、郷土館の案内と機織りのワークショップを行っているとのこと。
盛んに「原村はいいところですよ」と言いつつ、自分たちの幼いころ、若いころの話と併せて、在郷農家の暮らしぶりを語ってくれました。

古民家ではカイコの換気のため、欄間の部分が開くようになっていたとのこと。
囲炉裏だけの暖房、冷たくなるであろう土間と併せて、冬の室内の寒さが偲ばれる古民家です。

盛んに話しながら、おばさんは10センチ角ほどの織物をたちまち仕上げてしまいます。
予約なしでも来訪者の機織り体験ができるとのこと、縦糸は事前にセッテイングし、横糸も酔いうしてくれるとのことです。

お盆には孫を連れて再訪したいというと、ぜひお待ちしていますとのことでした。

30分もせずに完成した織物

信州ソウルフード放浪記VOL.33 上田檸檬で酸辣湯麺

上田市の海野町商店街。
町の中心部にあるアーケード街です。

歴史ある個人商店が並び、昭和の時代には栄えたであろう商店街ですが、地方都市のご多分にもれず、山小舎おじさんが知った時には歩く人とて少なく、一部の店はシャッターが下り、何区画かまとめて高層マンションの敷地になっているような商店街です。

上田のヤングやファミリーは市内に2か所あるモールへ行っているのでしょう。バイパスのロードサイドには全国チェーンの店も並んでいますし。

ある平日の海野町商店街

その海野町商店街に檸檬という中華食堂があります。
町中華というか、ラーメン屋よりは少しグレードの高い、地元に愛されている店です。
上田映劇で映画を見た帰りに久しぶりによってみました。

店内は先客が3,4組いました。
山小舎おじさんは今月のいちおし、の酸辣湯麺を頼みました。

具材が盛大に飾られた麺が出てきました。
辛味は押さえ気味で、酸っぱさが前面に出ている味付けです。
量的には十分。
食べる楽しみに彩られた盛り付けです。

ホール係のおかみさんに断っての撮影

東京のチェーン店のような化学調味料を容赦なく使った味ではありません。
味のヒステリーのなさが物足りなさを感じさせるかもしれません。

その体によさそうな優しい味付けが地元らしさを感じさせました。

夏野菜の収穫が本格化

暑い日が続く信州です。
標高1400メートルの山小舎は基本的には涼しい気候ですが、下界が暑い日の紫外線は強烈です。
そういう日の畑はカンカン照りです。

夏野菜の収穫が本格化しました。
40本も植えたトマトは実が色づき始め、これからの収穫が大変そうです。
収穫しつつ、脇芽を掻き、伸びてゆく枝を誘導し、下草を刈り、枯れた葉を撤去します。

キューリは油断すると実が巨大化する時期になってきました。
巨大化したら、種を取った実をズッキーニのように煮たり炒めたりして食べようと思います。

ナスは案外気難しい作物ですが、ここのところの好天で、樹が伸び始め花が付き始めました。
収穫しつつ、ナスの大好きな水を与えています。

炎天下の畑では、作物にえひめAIを希釈した水で潅水すると、次回畑で見たときには樹が伸びていたり、葉っぱが大きくなっていたり、実がついていたりします。
山小舎では愛媛AIが切れないように作り続けています。

この日収穫したトマト。味もよし
ピカピカのなすび。今年から白ナスも栽培
キューリとズッキーニ。下の魚雷型ズッキは出荷しませんでした

この日は3回目の彩ステーション向け出荷日。
人気の夏野菜が勢ぞろいしたせいか、たちまち完売したとのうれしい知らせが届きました。

上田映劇で吉田喜重追悼上映

映画監督の吉田喜重が亡くなりました。

1955年松竹に助監督として入社。
同期に山田洋次、1年先輩に大島渚。
就職難の時代とはいえ、大島ともども映画ファンでも監督志望でもない、大卒エリートが映画会社へ入社した時代。
映画界が獲得したこれらの人材は、本人たちの独立とオリジナルな映画活動のみならず、日本映画史のムーブメントへとつながってゆくことになった。

上田映劇では吉田監督の作品から「水で書かれた物語」を35ミリフィルムで追悼上映。
その理由は上田ロケ作品だからとのことだった。

「水で書かれた物語」 1965年 吉田喜重監督  中日映画社(日活配給)

松竹で1960年に「ろくでなし」で27歳で監督デビューした吉田喜重。
1年先輩の大島渚、田村孟さらに高橋治らとともに、当時20代の新人監督の一斉台頭は松竹ヌーベルバーグなどと呼ばれた。

松竹で6本撮った後、吉田は退社。
独立第一作がこの作品。
当時結婚したばかりの松竹スター岡田茉莉子が主演である。

中日映画社のスタッフに、岩波映画出身の鈴木達夫(「キューバの恋人」「祭りの準備」)がカメラマン。
上田でロケしており、上田電鉄丸子線、田沢温泉、デパートなどが出てくる。

石坂洋次郎の原作で、母親への肉体面をも含めた追慕をテーマとしている。

複雑な出生背景を持つ主人公と、それを巡る3人の女たち(母親、妻、芸者)。
3人の女を演じるのは、岡田茉莉子、浅丘ルリ子、弓恵子。
それぞれがキャリア全盛期の作品であり、体を張った演技を見せる。

「水で書かれた物語」亡夫役の岸田森と

特に岡田茉莉子。
夫の独立第一作は、彼女自身の女優全盛期の美しさの時期に重なる。

岡田茉莉子といえば、輝くばかりの若々しさに彩られた「モダン道中その恋待ったなし」(1958年)や、小津作品でのポンポンものをいうおきゃんな娘役や若妻役を思い出す。
その後、自らプロデュースした「秋津温泉」(1963年)で吉田を監督として起用し、時代に翻弄される女の一生を演じた。

「水に書かれた物語」の岡田茉莉子は「秋津温泉」よりいいと思った。
彼女本来の男にこびない、ニヒルの一歩手前の女の魅力が、無言の表情の中に出ている。
しかもそれが全盛期の美しさをもって。
「秋津温泉」の主人公が時代の犠牲者だったとしたら、この作品の岡田茉莉子は人生の結果を自分で引き受ける女性の潔さと孤独を表現しているかのようだ。

吉田監督の個性は、この作品のテーマにあるような微妙なセクシュアリテイだったりの個人的な世界を感性豊かに描くことにあるのだろう。
政治性やポピュリズムは不随物として関与することはあろうがメインテーマとはならない。
そこは大島渚とは異なる個性だが、個人的な世界も突き詰めると果てしないテーマ性につながり、通俗性を旨とする「商業映画」とは相いれないものとなる。

未亡人となった岡田茉莉子を見受けした山形勲と

吉田は「水で書かれた物語」の後、独立プロ現代映画社を設立し、岡田茉莉子とともに「女のみづうみ」「情炎」「炎と女」「樹氷のよろめき」「さらば夏の光」などといった作品を発表してゆく。

いずれの作品も現在では見る機会も少なく、また大島渚作品のように、大向こう受けを狙ったポピュリズムに彩られたキャッチーナ作品でもない。
おそらく己の世界を綿々と追求した、まじめで息苦しい内容なのだろうが、吉田の世界を探求するためにも今こそ見てみたい気がする。

上田映劇当日のラインナップ

最近キャンプ事情

夏休みになりました。
東京に住んでいる娘一家が、山梨県北斗市にあるキャンプ場にやってきました。
折から山小舎に訪れていた山小舎おばさんとともにキャンプ地を訪ねてきました。

借りた区画にテントを張り、炭火焼きの準備

当初からアウトドア志向の娘一家は、キャンプ用品を揃えては、ネットなどでファミリー向けのキャンプサイトを探し、ママ友家族などと同行して、一泊あるいはデイで活動しています。

今回は八ヶ岳エリアでの一泊キャンプとのこと。
昨今のアウトドアブーム。
ソロキャンプとそれにまつわる諸問題。
山小舎から近い姫木のキャンプ場でも最新のテントやターフが週末ごとに花盛りで、ブームが実感されます。

このテントで一家は一泊

さてこの日、山小舎から差し入れをもって、エコーラインを通って富士見町へ。
国道20号線に出て、道の駅・蔦木宿で立寄り湯。
山梨に入り、須玉インターを目指します。
インターから八ヶ岳山麓を上ってゆくとキャンプ場に着きました。

子供が好きなハンモックも用意

標高は1000メートルに近いのでしょうか、麓の集落が途切れた山林の中のロケーションです。
キャンプ場の入り口にはゲートがあり、申し込んだゲスト以外は入れないようになっています。
キャンプ場には屋内の炊事場、トイレのほか、移動式で空調が完備したバンガローが数棟あります。

ゲストらは広い敷地に三々五々点在しており混雑感はありません。
松林を伐採せず、林の中でキャンプするスタイルもいい感じです。
昭和の時代のキャンプ場の、集団生活感丸出しで、汚いトイレには蛾の死体が山積みだったイメージは、もはやありませんでした。

孫二人は火おこしのお手伝い

差し入れの食材で炭火焼き。
ごはんは携帯ガスボンベで炊いていました。
日が沈み始めると肌寒くなりましたが、山小舎のある姫木に比べると温かく感じました。

山小舎で串刺しした焼き鳥を焼いての夕食

夕食を共にした後は、暗くなる前にキャンプ場を辞し山小舎へ帰りました。

トマト収穫

トマトの収穫が始まりました。

コンスタントに暑い日が続き、夏野菜にはグッドコンデイションです。
畑にはキリギリスの声が響き、いろんな虫が飛び交っています。

トマト、ナス、キューリは順調に育っています。

40本ほども植えたトマトの苗は、病気が発生することもなく元気です。
畑では、脇芽かきや、支柱誘引に時間を取られます。
ミニトマトが色づき始め、大玉トマトも青い実がつき始めました。

収穫が楽しみな大玉トマト
すでに収穫時期を迎えたトマト

ミニトマトの実割れや大玉トマトの先腐れが出なければ収穫時期には大わらわとなりそうです。

食べ頃のミニトマト

この日はキューリをたくさんもぎました。
ナスが採れ始めました。

トマトを初収穫しました。
大玉を3つとミニトマト少々です。
実が割れたミニトマトを味見すると例年通りの濃い甘味でした。

キューリは収穫全盛期を迎えました
初収穫したトマト。家族で味見します

この日の収穫は、出荷ではなく自宅に送ります。
今週は子供の誕生日で自宅に帰ります。

松代温泉 松代荘

長野市松代地区にある松代温泉。
実は山小舎おじさんお気に入りの温泉で、長野や松代を訪れた際には寄ることが多い温泉です。

松代地区の田んぼの中に沸く松代温泉。
源泉は近くの立寄り湯、一陽館のようです。

一陽館は、休憩所(閉鎖中)を持った旅館風の一軒ですが、今は浴室のみの営業。
その浴室も脱衣所はなく、浴槽の脇の脱衣かごで着替え、露天風呂へ行くには一度外へ出なければならない(男湯から)という時代がかった造り。
でも人気があり、源泉かけ流しの湯には他県ナンバーの車両が詰め掛けます。

一陽館から道路一本隔てた場所に松代荘があります。
宿泊施設やレストラン、日帰り入浴者用には休憩用の大広間を備えた一大施設になっています。
今回の松代行きでは、この松代荘に行ってみました。

松代荘入り口

入り口で入浴料600円のチケットを買って入館。
フロントではホテルマンが出迎えてくれます。

泉質は一陽館のそれと同じく、赤茶色に酸化したぬるめの湯です。
効き目も一陽館と同程度のような気がします。
雰囲気は十分にあります。

パンフレットより

入湯後は大広間でゆったり。
ファミリーやカップル客に交じって横になって休みます。

石鹸、シャンプー付きで一陽館より100円高いだけなら、設備が整い浴槽も大きな松代荘もいいな、と思いました。

松代荘レストランメニュー