2025 山小舎来客第六弾!(準備編)

今年最後の来客は毎年恒例のリンゴ狩りです。
孫一家が来ます。
1週間以上前から準備開始です。

最初にあんこを煮ます。
孫だけではなく、女性陣があんみつを好みます。
自家製あんこに、茅野名産の生寒天、山小舎名物のフルーツコンポートを中心に、アイスクリーム、黒蜜などをトッピング。
コンポートのシロップでまとめます。
今回の小豆は県内産です。

県内産小豆を前夜から浸水させて、翌日二度茹でこぼし、びっくり水を加えながら煮てゆく
小豆が柔らかくなったら味付け。隠し味に黒砂糖、塩、しょうゆ、塩麴。硬くなるまで煮詰める

肉料理は当日の炭火焼きのほかに、スペアリブと豚バラの角煮を用意します。
スペアリブは山小舎さんのチャツネを中心に味付け。
角煮は紹興酒で煮て八角で中華風にアクセント。
煮卵意を添えます。

スペアリブ
豚角煮

台所や洗面台、トイレ、ふろ場などはハイターなどでぬめりと汚れを取っておきます。

ハイターと流し台
ハイターまみれ

床、畳は掃除機をかけた後、拭き掃除です。
今回は100円ショップで700円のモップを用意。
拭き掃除が格段に効率アップしました。
部屋の隅の埃やクモの巣払いも欠かせません。

床の拭き掃除
畳の拭き掃除
埃取り

寒さ本番

11月も近くなり寒さが本格化してきました。
山小舎は防寒の準備です。

長野県中央部の姫木別荘地は、標高が高いこともあり、冬の寒さ対策が重要です。
住居は真冬の零下10度以下を想定して作られています。

日本家屋の山小舎では特に寒冷対策は重要です。
主な暖房は薪ストーブですが、補助暖房に灯油ストーブを2基用意しています。

11月初旬の孫たちの来訪前に灯油ストーブを1基取り出しました。
ストーブを2階からおろし、フィルターを掃除するとともに、燃料タンクから灯油の供給を受ける部分をチェックします。
残っている古い灯油を吸い取ります。

灯油ストーブの準備
フィルターの掃除
古い灯油を吸い取る

一部が吹き抜けになっている1階の天井部分を塞ぎます。
これでかなりの暖房効率が上がります。
半地下の扉も完全に閉めておかねばなりません。

天井を塞ぐ
下から見た天井
階段の踊り場もできるだけ塞いでおく

真冬になると、居間と階段及び洗面所の間をビニールで遮断し、さらに和室の襖を締めます。

冷えきった家の中が暖まるのは、真冬だと薪ストーブと灯油ストーブをガンガン焚いて、2~3時間かかります。

みぞれが降った山小舎周辺

姫木管理事務所バイト終了

4月から続いていた別荘地管理事務所のバイト期間がこの10月末で終わります。

山小舎おじさんの、貴重なコミュニケーションと情報交換と全身運動の機会でもあったこのバイト。
一足早くおじさんの全日程を終了しました。

春先の落ち葉集め、側溝のゴミさらいから始まり、初夏・盛夏を迎えての草苅り、草刈りが終ってからは新しい落ち葉飛ばし、倒木処理などが主な仕事です。
広大な敷地と、伸び切った立木、巡る季節を通して別荘地の管理は大事な仕事です。
特に草刈りなどはバイトのマンパワーに頼る仕事となっています。

10月下旬のこの日の仕事は舗装道路上の落ち葉を、ブロワーと呼ばれる機械で吹き飛ばす作業です。
路上には滾々と落葉樹の葉が落ちています。
落ち葉の中にはカラマツの細い葉もあり路面に付着します。
小石などもあります。
それらを風力で吹き飛ばすのです。

軽トラにブロワーを積んで出発

第一義的には舗装路面上をきれいにするのですが、吹き飛ばした先から風雨によって再度路面に出てこないように、更には側溝にやたら吹き飛ばして来年の落ち葉さらいの作業の負担にならないように、吹き飛ばし先を考えます。

落葉松の落ち葉が積もった路路面をきれいにする

草刈り機のように、跳ね飛ばした小石がガラスなどに当たると傷がつくようなことはありませんが、人家や車があると気を付けます。

落葉松の落ち葉は重い

秋晴れが冴えわたったバイト最終日ですが、霜が降りたこの日、風がさすがに冷たく、股引を履き、ヤッケを羽織った作業つなぎ姿がちょうどいい塩梅でした。
暑さをどうしようかと悩んでいた夏が遠い昔のようです。

きれいになった路面

職員さんとバイト仲間たちとは来春までのお別れです。

DVD名画劇場 特集「妄執、異形の人々」 (第5集) テリー・サザーン、ラス・メイヤーの世界

「カジノロワイヤル」  1967年  ジョン・ヒューストン他監督  コロムビア

ハリウッドで長年、ジョーン・ベネットなどスターの代理人や「赤い河」(1948年)、「七年目の浮気」(1955年)などの製作を行ってきたチャールズ・フェルドマンが、そのキャリアの最後に、ユナイト製「007」シリーズ(1962年「ドクター・ノオ」でスタート)とは別系統で作った、イアン・フレミング原作のジェームス・ボンドものの一作。

ショーン・コネリー主演のユナイト製「007」シリーズのパロデイやら、映画史の楽屋落ち、東西冷戦の冷やかしまでがてんこ盛りで、ボンドを誘惑する女性陣のお色気衣装も楽しめる。
ピーター・セラーズの「ピンクパンサー」的なオトボケ演技や、今を時めく(もう終わったか)ウッデイ・アレンのお笑い芸人時代の自虐ネタも存分にちりばめられている。

引退して悠々自適のジェームス・ボンド(デヴィッド・ニブン)が世界征服を企む悪の組織スメルシュの首領ドクター・ノアをせん滅すべく立ち上がる。
ボンドの前には様々な美女(デボラ・カー、新人ジャクリーン・ビセットら)が立ちはだかる。
一方、ボンドを助ける美女たち(「007は二度死ぬ」から連続出演?のウルスラ・アンドレス、ジョアンア・ブテイット、バーバラ・ブーシェら)も百花繚乱。

マタ・ボンドが西ベルリンに潜入する。ジョアンナ・プテイット
ボンド役のデヴィッド・ニブンとバーバラ・ブーシェ

ゲストスターのもったいなさもこの作品のてんこ盛り的な荒唐無稽の表れ。
カジノ王役で出演し、賭博場でなぜかマジックを見せてご満悦なオーソン・ウエルズ。
チョイ役で、ウイリアム・ホールデン、ジョン・ヒューストン、ジョージ・ラフト、ジャン・ポール・ベルモンドが使い捨て風のキャステイング。
これらの配役に全く必然性と関連性がないのもいい。
スターらに手当たり次第に出演打診し、OKの返答の順番に、1日か2日で撮ったのか?

エピソードごとの関連性もなく、ストーリーの展開に必然性もない。
5人ほどの監督(ヒューストンのほか、ロバート・パリッシュ、ヴァル・ゲスト、ケン・ヒューズ、ジョセフ・マグラス、と監督の選出にも一貫性なし)に各パートを任せ、全体の責任を持つ演出者は置かなかったのだろう。
結果として、個々のエピソード、場面に見るべき点はあったものの、それらに統一感はなく、”混沌”と”支離滅裂”に貫かれた作品が出来上がった。
デヴィッド・ニブンを狂言回しに、セラーズとアレンの芸、女優陣のお色気、パロデイで場をつないでゆく。

ピーター・セラーズを誘惑する若きジャクリーン・ビセット

冷戦下のベルリン。
東西の壁を挟んで”、片や”ブルーエンジェル(「嘆きの天使」)”名のキャバレーネオンが怪しく輝き、その足元で売春婦が蠢く西側。
カメラがパンすると、壁際に兵士と鉄条網、全体を覆う赤いライテイングに重苦しいBGMが流れる東側が映しだされる。
鉄のカーテンの硬直ぶりと資本主義の堕落ぶりを揶揄するハリウッド”鉄板”の東西冷戦描写だが、そのあからさまぶりが、わかりやすくて面白い。
ロンドンからタクシーでやってきた、女スパイのマタ・ボンドが潜入する西ベルリンのキャバレーの建物内部は「カリガリ博士」をカリカチュアした(オマージュではない)アヴァンギャルド風書割セットという徹底ぶり。
当時の東側体制とドイツ文化は、ハリウッド映画にとって風刺の対象だったことがわかる。

往年のスター、デボラ・カーとオーソン・ウエルズはそれぞれ自らのパロデイを演じている。
スコットランド出身のカーは、ボンドを誘惑しつつもその魅力に陥落して修道院に隠居する貴族役。
映画の末尾で、清楚な修道女姿で登場し、ボンドに寄付を乞う。
「白い砂」などで、その代表的イメージにもなった修道女姿のパロデイを自ら演じる。

オーソンは巨魁の黒幕役という、近年の自らの役柄に沿った姿で登場。
唐突にマジックを披露するが、マジックはオーソン、プライベートでの趣味だった。

こうしてかつての主演スターが自らのパロデイもしくはプライベートな芸を披露。
ここまでくると彼らにとっての最後の売り物は、過去の名作で着た衣装くらいではなかろうか。

カジノでのオーソン・ウエルズ。ウルスラ・アンドレスも見える

60年代の終わりに当たって、映画はかつてのように人気スターの主演で商売できる時代を終えていた。
で、次の時代の売り物は何か?
悲惨な現実社会を等身大に描くことか、ナンセンス・パロデイに逃げることか、ヒッピー・ドラッグなど別の価値観に向かうことか。

ナンセンスとパロデイの線を目指した本作だが、どうしたことかそのズレ感が痛々しい。
だが本作に価値があるとしたら、堂々とズレに徹したその鈍感ぶりにある。
大スターのありがたみをぶち壊した功罪もあるが、時代の流れか。

バート・バカラックのテーマ音楽がゴキゲンにタイトルバックから流れ、脚本のテリー・サザーンのブラック感覚は60年代のサブカルチャームードにマッチした。

本作の後、映画は吹っ切れたように徹底した現実描写や、徹底した戯画化や、徹底したサブカルチャーに向かうことができたのではないか。



「キャンディ」  1969年  クリスチャン・マルカン監督   米・仏・伊合作

監督のマルカンはフランスの俳優で監督は2作目。
テリー・サザーン原作の映画化権を買取り、友人のマーロン・ブランドに出演を依頼、その影響でリチャード・バートンらビックネームの出演を実現、ABCフィルムズから資金を引く出すことに成功した。

原作者のテリー・サザーンは、「博士の異常な愛情」(64年)、「カジノロワイヤル」(67年)、「イージーライダー」(69年)、「マジッククリスチャン」(70年)などの脚本で知られるブラックユーモア感あふれる作家である。
「キャンディ」は、だれよりもサザーン印あふれる作品だった。
主演のスエーデンの若手女優エヴァ・オーリンのふわふわムード溢れる存在感が何より際立ってはいたが。

インチキ詩人の講演を聞く高校でのキャンデイ

ミニスカート全盛時代のアメリカのハイスクール。
その他の女子高校生に交じって登場するエヴァ・オーリンのマシュマロのようなキュートさ。
講演に招かれたインチキ俗物詩人のリチャード・バートンならずとも、魂を吸い取られてしまいそうだ。

キャンデイ・クリスチャン(オーリン)の家には庭師(リンゴ・スター)がいる。
家に入ってはいけないと命じられているが、地下のビリヤード台の上でキャンデイを犯してしまう。
かねてより惹かれていたようだ。

ニューヨークへ向かう飛行場で、空てい部隊の飛行機に助けられたキャンデイ一行。
彼女の愛くるしい姿を見て、部隊長のゴリゴリの国粋軍人ウオルター・マッソーが色気づいて(里心がついたというのか)しまう。

ニューヨークに着いたキャンデイは、けがをした父親をヒスパニック系の名医(ジェームス・コバーン)に診せる。名医には看護婦の愛人軍団がついている。
名医に口説かれたキャンデイは愛人にひがまれ、妨害される。

シャルル・アズナブール扮するせむしの浮浪者に犯されそうになり、ヒッチハイクで逃げ込んだトレーラーには、ラスボス、マーロン・ブランドのヨガのグルがいる。
もちろんインチキ修行者だ。

キャンデイことエヴァ・オーリン

60年代アメリカを象徴する、芸術家、軍人、医療者、ホームレス、スピ系のインチキぶりを暴くのは原作者テリー・サザーンの得意とするところ。
その暴き方も、毒が効いている。

軍人は『アカとヒッピーたちを叩き潰す』と念仏のように唱え続け、名医はその手術を観客の前でエンターテイメントの如くショーアップするが、肝心な部分は助手に任せる。
ヨガのグルは魂のレベルアップを説きながら腹が減るとジャンクフードを貪り食う。

全部に共通するのは、一皮めくるとただのスケベなおっさんという、その一点だ。

社会の権威者らに毒づく一方で、さりげなくアメリカ社会の現状も揶揄する。
名医がヒスパニック系で差別を逃れるため名前を変えており、かつ病院の掃除婦をしている実母を邪険にしていたり。
メキシコ人や日本人を差別するアメリカ人をからかったり。
ニューヨークのギャング社会の女に対する凶暴さを生々しく表現したり。

それにしても、マルカン監督と親しいというブランドの怪演はいいとして、リンゴやアズナブールはどういう経緯で出演したのか。
ギャラは歩合制だったらしいが出演して後悔はなかったのか。
気になる所だ。

キャンデイは、まさに現代の生き地獄をさ迷うイノセントな聖女の如く、完璧なプロポーションで迷える男たちに施しを与える。
エヴァ・オーリンはキャンデイを具現化した存在だった。

テリー・サザーンは18世紀の小説「カンディード」をモチーフに「キャンデイ」を書いたといわれる。
青年カンデイードの”地獄巡り”とその果ての悟りを描いた18世紀の物語は、美少女キャンデイに置き換えられて20世紀に蘇った。

「カンデイード」は、モンド映画を世に広めたイタリアのグァルティエロ・ヤコペッテイにより映画化もされている。
「ヤコペッテイの大残酷」(1974年 原題:MONDO CANDIDO)として。

こういった共通点をたどると、「キャンデイ」はアメリカ版モンド映画なのかもしれない。


「ワイルド・パーテイ」   1970年   ラス・メイヤー監督 20世紀FOX

ドラッグカルチャー世代感満載の70年代ムービー。
製作監督はインデイペンデント界の雄ラス・メイヤー。
巨乳好みのエロムービーの巨匠で、初のメジャー配給作品だ。
製作にはFOXの支配者ダリル・F・ザナックが当然一枚かんでいる。

「哀愁の花びら」(67年 マーク・ロブスン監督)の続編ではない、とのコメントが流れて映画は始まる。
芸能界の舞台裏を描いた同作の続編として企画された「ワイルド・パーテイ」だが女性の原作者から、原作との関連を拒否されたといういわくつきの作品。
原題は「BEYOND THE VALLY OF THE DOLLS」で、「哀愁の花びら」の原題「VALLY OF THE DOLLS」をモロに意識しているのだが。

安っぽいガールズバンド(白人二人は巨乳)がマネージャーとともに、西海岸に流れてくる。
ドラッグとセックスとヒッピーの西海岸に。

メンバーの一人が叔母さんの遺産を継ぐとか継がないとか。
黒人のメンバーに同じく黒人のボーイフレンドができたとか。
エッジが効いているバイセクシャルなプロデユーサーの推しでメジャーデヴューし、テレビ出演するほどの売れっ子になるとか。
パーテイにたむろするジゴロとねんごろになったメンバーが、ボーイフレンドだったマネージャーを振ったとか。
振られたマネージャーがポルノ女優とデキるとか。
どうでもいいエピソードが展開する。

毎晩繰り広げられるパーテイ

エピソードをつなぐカッテイングの早さ、ところどころに光る構図の鋭さ。
大戦中の記録映画からのキャリアを誇るメイヤー監督の感覚が随所にみられる。
カッテイングの合間合間に、巨乳やヌードを挟むところも抜け目ない。
ポルノ女優がバンドのマネージャーに仁王立ちして別れを宣言する堂々たる仰角の構図は、監督の女性に対する憧憬、信仰が表れているようで感慨深い。

芸能界の虚構をテーマとしながら、だらだら続くエピソードの羅列が一変するのがラストの残劇描写。
両刀使いのプロデユーサーが、自身のセキュシュアリテイーか、アイデンテイテイかをジゴロに侮辱されてから一変し、狂気のバイセクシャル女装マンと化す。

女装マンは、”伝説の剣”でジゴロの首を刎ね、眠っている女性の口にピストルを突っ込み引き金を引く。
同年に起こったシャロン・テート邸での惨殺事件に影響されたともいわれるこのシークエンスは、のちのバイオレンス描写に影響を与えたらしい。
シャロン・テートが「哀愁の花びら」の主演メンバーの一人だったことも不吉な縁だ。

楽屋落ち、スターのプライバシーへのからかいが”芸”の一つでもあるハリウッド文化が、実際の惨殺事件ですらパロデイの材料とし始めたということか。

ヒッピーに顔をしかめる大人がいる、黒人が付き合うのは黒人だけ、ヒスパニックや東洋人の影はほとんどない時代の西海岸。
ドラッグとセックスは欠かせない業界人の世界。
ついでにドイツ人とナチスに対するからかいはこの作品にもあった。

出演者全員が無名で、この作品を出世作として世に出ているわけでもない。
これぞラス・メイヤーのインデイペンデント魂か。
安っぽい描写の中にも時々ぴかっと光る映画人魂があった。

ラス・メイヤー

短大生のガイド付き電車で別所温泉・北向観音御開帳へ

別所線の短大生ボランテイアガイド

始めて上田電鉄に乗りました。

上田電鉄は上田駅から別所温泉へつながる約30分の私鉄です。
その昔は、上田城のお濠に駅から、真田町などを経由して市内を循環、郊外へは丸子町や別所温泉への路線を走っていたそうです。
今残るのは別所線の一路線のみ。
沿線には長野大学、上田女子短期大学などがあり塩田平を通って別所温泉までを結んでいます。

ある日の信濃毎日新聞に、上田女子短大生による、別所線のボランテイア車掌の乗務が再開されるとの記事が載っていました。

10月、11月の休日の何本かのダイヤで実施されるとのことです。
ある10月の土曜日、10:23上田駅発のボランテイア車掌乗務便に乗ってみました。

新幹線の停車駅でもある上田駅
上田電鉄別所線乗り場

早めに上田駅について、別所線の乗り口へ行き、一日フリー乗車券を買って出発を待ちます。
10:23発の列車2両は早めに入線しています。
はかま姿の女子短大生二人が乗り込みます。
慌てて後に続きます。
車内は8割ほどの乗車率です。

一日フリー乗車券
車両

列車がスタートし、女子短大生のアナウンスが始まります。
車内にはボランテイア目当てのお客さんはほとんど見当たりません。
はかま姿の女子短大生と記念撮影する人は、山小舎おじさんを含めて2人しかいません。
多くの乗客は別所温泉北向観音の御開帳を目指しているのでした。

車内
沿線マップ

ボランテイアさんの案内は、停車駅ごとに歴史、名物などを予定の原稿を読み上げて、もう一人が手書きの駅名と名産の写真を順番に提示するもので、乗客とのやり取りや、その他の出し物はなく、非常に素人っぽいものでした。
彼女らが本物の素人女子短大生なのですからしょうがないのですが。

千曲川鉄橋を渡る。2019年の台風ではこの鉄橋1脚が崩落した
塩田平の風景

写真撮影の際はひとこと断わってから行い、SNSへのアップはしないようにとの事前アナウンスがありました。
3枚ほど彼女らの写真を撮ったのですが、前言により掲載できません。
残念。

短大生手製のちらし

県内には、長野市から湯田中温泉を結ぶ長野電鉄、松本から上高地方面に延びる松本電鉄の私鉄があります(第三セクターは除く)。
いつか乗車したいと思っています。

北向観音御開帳と別所温泉

別所温泉駅構内
趣のある別所温泉駅外観

ということで別所温泉駅に到着。
歩いて温泉街を目指します。
数年前に軽トラで訪れた別所温泉、そのころから変わっていません。
御開帳があるという北向観音を目指します。
自家用車の車列が駐車場を目指して伸びています。

北向観音門前横丁
横丁から北向観音への階段を望む

北向観音前の門前横丁を通り、階段を上ると境内です。
人で埋まっています。
有料で御開帳される本尊を拝もうとする人たちです。
1時間待ちだそうです。

北向観音境内にて
無料参拝の列に並ぶ
有料で御開帳の列に並ぶ人々

無料の列に並んでさっさとお参りします。
本堂?に上がると両側に山伏スタイルの修行者が数人並んでいました。
ご本尊は拝めませんでしたが、お参りが済んでから回向柱にタッチします。
善光寺の御開帳の時と同じく、略式の御開帳参拝スタイルです。

御本尊のありがたみをつなぐ回向柱
境内にある愛染カツラ
右往左往する群集を見守るお地蔵様

御参りをすまし門前横丁を流します。
御開帳記念の温泉まんじゅうを1パック買ってみます。

折角別所温泉に来たのだから、温泉に浸かります。
一番近くの大師湯という銭湯式の立寄り湯に入ります、300円。
歴史さえ感じる、いいお湯でしたが浴室と浴槽が狭く、5人も入ればいっぱいなほどの狭さでした。

大師の湯

温泉を出てから、門前横丁に戻ってジェラードを食べます。
既にアイスには向かない季節となっていますが、温泉上がりには欠かせません。
小布施の栗という種類のジェラードを頂きました。

ジェラード

昼どきですがぴったりくる食堂が見当たりません。
上田まで帰って駅蕎麦でも食べようかと別所温泉駅まで来ました。
次の電車がほぼ1時間先なので、次の駅まで歩こうか?と道にでたら直売所らしき建物がありました。
中にはお惣菜やらおにぎりやらが並んでいます。
それらを買って駅で食べることにしました。

この日の昼食

上田電鉄別所線の旅でした。

秋の実りを加工する

実りの季節。
直売所などに出品される秋の実りを仕入れては加工しています。

青トマトのピクルス

最近はおしゃれな酒のアテを目指して、ピクルスを作っています。
材料はキューリ、ビーツなどが多いのすが、信州の直売所では秋に青いトマトが出回るので、作ってみました。

青トマトがあったのでゲット

酢と水に砂糖、塩、ワインを加えたピクルス液を沸かして、黒コショーの粒、とうがらし、ローリエを入れます。
割とドライに仕上げるのが好みです。
青トマトの実は煮沸消毒のため、ピクルス液に入れて煮ますが、煮込みすぎて実が柔らかくなりすぎないようにします。

ピクルス液を作る
瓶詰めして完成

ナツメを干す

ナツメが安かった!

秋になるとナツメが出回ります。
デーツというやつです。
外国の産地では干したものが大量に出回ります。

生でも熟すと食べられるようですが、干してみます。
洗ってから乾かします。
天気が悪いとストーブのそばに置きます。
1週間ほど干したら、一度蒸して再度乾燥させるようです。
果たしてうまくできるか?

第一段階は洗って干す

干芋

秋の山小舎の定番です。
山小舎おばさんも東京で出来上がりを待っているのが干芋です。

直売所やスーパーで丸々としたサツマイモを探します。
丈が長すぎると蒸し器に収まらないのでそこそこの長さで。

買ってくると、洗って蒸かします。
蒸しあがった芋の皮をむいて5ミリから1センチの厚さにカット。
干します。
晴れた日には1日中天日に当てます。
出来上がった干芋の甘さは特別です。

サツマイモを蒸して
皮をむきカット
後は干すだけ

蒸しあがったサツマイモは、実が黄金色だったり、白っぽかったりします。
蒸し方もあるのでしょうが、芋自体の種類や育ち方があるのでしょう。
最上質の出来上がりは、黄金色で底光りがするような干芋です。
干芋は冷蔵で取っておいて、山小舎おばさんに贈呈です。

干し柿

此方も毎年恒例です。
大粒の渋柿で作ると見栄えが良い干し柿ができますが、いい値段がします。
今年は小粒の渋柿でスタートします。
柿の仕入れ代は6個で350円です。

渋柿の皮を剥いたら消毒

干し柿は吊るすまでの仕込みが肝心です。
皮を剥いたら90度の熱湯につけて表面を消毒します。
ひもで結んで早速乾燥開始です。
夜にかかった場合はストーブの近くの物干しざおにかけておきます。
翌日からは外に吊るします。晴

天時は日に当てて、夜は軒下に吊るします。
最初のころはカビ防止のため35度の焼酎をスプレーしておきます。
柔らかくなったら皮を破らない程度に揉んでおきます。
寒さが本番になるころには出来上がりです。

カビに注意して干す。初日は室内干し

ラ・フランスのコンポート

孫がいちごのジャムや桃のコンポートが大好きです。
たくさん作っておきます。
素材の香りと風味が残るのが加工品の有難さです。

直売所に梨が出てくると加工に適した品を探します。
コンポートに向いているのは洋梨です。
今回はラ・フランスがあったのでゲット。
まだ硬い状態で加工開始です。

ラ・フランスが安かった

皮をむいてカット。
並行してシロップを煮てゆきます。
水に砂糖、白ワイン、レモン汁を適量。
手製のコンポートはついつい甘さ控えめになりがちですが、常温保存するので砂糖は必要な分量入れます。

硬いうちに加工します

保存瓶は十分煮沸しておき、梨自体もシロップともども加温消毒します。
温かいうちに瓶に詰めたら、再び熱湯で抜気します。

シロップで煮込んで・・・

軽トラ流れ旅 新蕎麦と穂高神社

穂高神社へお札を返しに行ってきました。
その途中に築北村のそば処さかいに寄ってみます。

麻8時に出ます。
青木村への道をまっすぐ。
道の駅青木に着いたのは10時前、時間があるので寄ってみます。
野菜やおやきを買いました。
秋の味覚が真っ盛りの直売所です。
マツタケは売切れていました。

修那羅山の麓を通って築北村へ。
坂井地区の直売所の駐車場へ入ります。
法被を着た地区のおじさんたちが場内整理をしています。
テントが幾張か建てられ、芋煮などの鍋が煮えており、地元の女の子が紙の深皿によそってもらっています。
地区の秋のイベントが開かれているようでした。

筑北村坂井地区の収穫祭会場
テントでは芋煮が

先ずは念願のそば処へ。
11時開店のはずがもうやっていました。
初めての入店です。

蕎麦処さかい

内部は思ったよりも広く、板の間のほかに座敷もあります。
小さめの旅館のような造りです。
メニューを見ると新蕎麦が出ているとのこと。
キノコのつけ蕎麦の大盛を頼みました。

さかいの店内
新蕎麦が特別価格で

出てきたそばを一口すすって「あれっ」と思いました。
冷たい蕎麦を温かい丼の汁につけて食べる蕎麦です。
汁にはどっさりとキノコが入っています、ぜいたくです。
しかし、口に持ってゆくと熱くもなく、冷たくもない蕎麦が、中途半端な味の汁をまとっているようにしか感じられないのです。

熱い掛けそばは好きです。
冷たい蕎麦を濃い出汁につけてすするのも好きです。
味付けは関東風にこだわりません。
しかし今回のそばはどのジャンルにも属さないのです。
ぬるい付け蕎麦というのがどうにも性に合いません。
10時半の時刻でまだ腹が減っていなかったのかもしれません。
しかし新蕎麦です。
ありがたくいただきました。
店内は、11時前ながらほぼ満席でした。

キノコつけ蕎麦大盛

そば処を出て隣の直売所へ。
秋野菜のほか、新米もたっぷり出ています。
地方の直売所は本当に豊かです。
大根、長ネギなどをチョイス、地元産の干蕎麦も買いました。

直売所

坂井地区を出て国道467号線へ。
ここは聖高原と安曇野の明科を結ぶ西街道と呼ばれる道です。
松本と長野を結ぶJR篠ノ井線に沿って走ります。

途中の聖高原駅に立ち寄ってみました。
篠ノ井線の駅です。
かつては麻績駅といったそうです。
駅は無人駅ではありませんでした。

駅前には食堂などの商店街の跡がありますが、開いている店は若い人がやっているのであろう、ベーカリー・カフェが1軒だけでした。
むしろこんな場所でも店をやろうという人に、いい意味で感心しました。

篠ノ井線聖高原駅
駅前の現状

麻績から明科にかけての西街道沿いは、里山集落の景色や、岩盤の露呈、さらには篠ノ井線のトンネル開通に伴う廃線の景色が見られる興味深い街道筋となっています。
廃線跡はいずれ見たいですね。

明科で国道19号線に下ります。
塩尻から松本を経由して信州新町、長野市に至る主要国道です。
交通量が格段に増えます。
そこから穂高神社を目指します。
今回の旅の目的の一つ、穂高神社のお札納です。

穂高神社の駐車場ではトンボの群れが出迎えてくれました。
いつ来てもゆったりした温かさに包まれる境内です。
参拝の後、お札売り場で巫女さんに納める場所を確認し、新しいお札を頂きます。
返すお札が袋に入っているのを見た巫女さんが「この袋は取ってもらって結構です」とアドバイスしてくれました。境内では鶏(神様のお使い)がいなくなったままだとのことでした。

穂高神社
本殿で祈祷する巫女さん
神楽殿では催し物の後かたずけ中
ドーナツの出店。おいしかった

境内では縁日なのか、食品やフラフト類の出店が花盛りでした。
見て歩くと、サーターアンダギーのような揚げドーナツを売っている店があったので二つ買いました。
黄な粉やココナツなどお好みのトッピングを振りかけてくれるといううれしいサービス付きでした。

この後は、道の駅で買い物。
北アルプス牧場でソフトクリーム。
穂高温泉・シャクナゲの湯でひとっ風呂。
と安曇野でのゴールデンタイムを満喫。
まだ遠い帰路を帰りました。

北アルプス牧場でソフトクリーム
穂高温泉しゃくなげの湯

令和7年畑 落花生を収穫

今年も10月中旬になりました。
畑は出荷がほぼ終わり、10月になってから東京への宅配便での出荷はありません。
今後畑で収穫できる夏野菜は、ナスとほおずきくらいでしょうか。
そしてこれからの収穫は、落花生とヤーコンくらいでしょうか。

今日はまず、夏以来の除草が残っている休耕中の圃場に、草刈り機をもって向かいました。
真夏の雑草の最盛期は終わり、圃場の夏草は枯れるか勢いが失せています。
立ち枯れた夏草と、わらびなどの雑草を、2面ほど刈ります。

休耕地の中では、今年作付けしたヤーコンの畝は無事育っていました。
また、毎年エゴマを撒く場所には自然発芽したのか、きれいな葉っぱと出始めの穂が姿を見せていました。

エゴマの葉と穂

次いでいつもの夏野菜の圃場へ。
確かめるのは落花生です。
雑草にまみれた根っこを引っ張ってみると、豆が土中から現れます。
大収穫とはいきませんが、乾燥させた後に味見できそうです。

落花生を掘ってみる
落花生の収穫全部

此方のヤーコンは盛大に地上部を伸ばしていて、花が咲いています。
今年もヤーコン茶と芋の収穫ができそうです。

今日のその他の収穫

薪仕事2025 チェーンソー講習会に参加

10月のある日、姫木別荘地のコミュニテイセンター(公民館のような施設)でチェーンソーの講習会がありました。

主催したのは別荘地内に住む、伐採業者の社長。
奈良県出身で15歳の時から林業に関わっているという人です。
昨年くらいから、別荘地内の伐採を手掛けています。
山小舎にも伐採した丸太を運んできてくれます。

講習会には主に別荘地内の薪ストーブ愛好家で、自ら薪づくりを実践している(しようとしている)10人ほどが参加しました。
各自、チェーンソー持参です。
山小舎おじさんは薪づくり実践9年目ですが、チェーンソーの目立てや手入れなど、自己流で行っており、講習会は学び直しのチャンスです。

講習会に集まる人々

会は、麓の大門新屋地区で里山保全の活動を行っている佐藤さんという方の挨拶でスタート。
次に主宰者からの木材の特徴などの基本説明がありました。
本題の目立ての仕方へはレジュメ付きです。
ここからは茅野市周辺に展開するマルモ機械という、小型農機販売、修理業者から専門家が二人参加しました。

棒やすりを使っての目立ての実践講座はとても役に立ちました。
これまではしょうがなくというか、やらないよりはまし程度で、しかも自己流で目立てをしていたのですが、ちゃんとやるととても作業効率が上がることを認識できました。
角度と研ぐ方向を学べました。
刃だけではなくて、やすりも減ってゆくのですね。

目立ての仕方を熱心に学ぶ

次いで、エンジン部分を開けてのエアフィルターの掃除方法を実践で学べました。
今までは冬の仕事仕舞に燃料を抜いて、軽くおがくずを取るだけでしたのでちゃんと掃除したいと思っていました。

最後に表に出て丸太を切る実践講習。
プロの道具での玉切り体験です。
今では、普段はバッテリー式の大型チェーンソーで伐採しているとのこと。
大型はよく切れました。

屋外での実践講習

マルモ機械さんの宣伝も兼ねた講習会でした。
マルモさん持参のバッテリー式小型チェーンソーも、枝のカットや東京の自宅用にいいなと思った山小舎おじさんでした。

薪仕事2025 白樺湖TAKIBI・HUTに薪を持ってゆく

薪割り真っ盛りです。

薪を割った後には乾燥のため、1~2年間積み込まなければなりません。
風通しの良い場所だと、夏を越しての1年で、シラカバ、カラマツだと燃料に使えます。
広葉樹のミズナラでは2年以上が必要です。
地上から15センチ以上に積み台を設置し、長さ40~50センチの薪だと2列までに積み込みます。高さは崩れない程度です。

こういった積み台が10基程度作りました。
農協から廃棄予定の木製パレットをもらってきて、ブロックや石を土台に水平に設置しています。
使う量より作る量の方が多いので、積み台を新たに設置する場所がなくなってきました。
隣近所に分けたりしていますが、今年の薪を積み込むスペースを開けなければなりません。

白樺湖畔のキャンプ場TAKIBIHUT
斜面に展開するキャンプ施設

去年、リンゴ摘みのバイトをしたときに、白樺湖畔でキャンプ場のマネージャーをしている人と知り合いになりました。
TAKIBI・HUTという名のキャンプ場を管理しており、りんご園の打ち上げ会を行った場所でもあります。
そこで焚き火用の薪が必要だということで、昨年一度持って行ったことがあります。
今年ももってゆくことにします。

山小舎の乾燥した薪を取り崩し・・・
軽トラに積み込む
カラマツの皮も二締めサービス

余り太くない薪を選んで軽トラに積み込みます。
白樺湖東岸の坂を上ったところにある場所に向かいます。

TAKIBI・HUTに着き、は薪置き場の横に付けます。
そこにどんどん薪を放り込みます。
崩れないように軽トラ一台分積み込んで終了です。

キャンプ場の薪置き場に放り込む
薪の移転完了

湖面ではカヌーが遊んでいます。
遊園地やホテル周辺は家族連れで賑わっています。
秋の行楽シーズンです。

秋の白樺湖畔
湖面で遊ぶカヌー

山小舎では、この度割った薪を積み込み終わると、薪仕事ワンクールの終了です。