山小屋のお隣さんから声がかかった。
注文制作のピザ窯を持ち、土足で作業できる炊事小屋を持つ、田舎暮らしの「プロ」のお隣さん。
別荘地に定住20年以上のベテランで、おじさんの山小屋観点でいえば、前オーナー時代からの付き合い。
ご主人は、田舎暮らしの実践のほか、地域との交流を実現せんと、都市住民の農業体験ツアーや別荘住民による援農隊結成などをコーディネートしてきた人だ。
時々、ピザやパンを焼いたといって誘ってくれる。
こちらからは野菜や東京土産などを持ってゆく。
今回は久しぶりにピザのお誘いがあった。
小雨降る中、伺う。
晴天ならピザ窯近くの野外テーブルで食べるが、雨なので炊事小屋へ案内される。
この炊事小屋、流しとガス、薪ストーブで思い切り炊事ができるので、おじさんもお気に入りの場所だ。
炭火焼台が設置されたテーブルに座る。
焼台は素焼きの焼き物とのことだ。
今日のピザは、野沢菜を使ったものが1枚、ツナが1枚。
ふわっと焼けていておいしい。
前回より上手に焼けているような気がする。
日本酒が出てきた。
地元丸子(上田市丸子)の地酒・喜久盛。
おじさんを酒のみと知っての歓待がうれしい。
長野の地酒はうまいのはもちろん、「安心して」飲めるのがいい。
この「安心感」というやつ、ありそうでいて、なかなかないものだ。
酒、味噌、醤油の醸造所は県内各所に数知れず現存し、安心した味覚を地元に供給している。
この1点にも長野県の底力を感じる。
時ならぬ、隣組交流。
ピザに舌鼓を打ち、昼酒に酔いしれる。
つまみの真打は、ご主人、別荘住民、地域住民のこの20年ほどの交流の歴史だ。
気が付いたら4時過ぎ。地酒が底を打ったのを合図にお開き。
いい気持ちになったおじさん、山小屋で飲み直し。
翌日は体が重かったことでした。