令和4年 青春18きっぷの旅 中央本線で木曽路へ

夏の青春18きっぷ発売の季節です。
今年も購入しました。

ある土曜日、中央本線の塩尻・中津川間の列車に乗ってみました。
木曽路を巡る各駅停車の旅です。

茅野~塩尻~十二兼

07:07茅野発松本行きの普通列車に乗りました。
土曜日ですが高校生たちでにぎわう茅野駅のホームでした。

土曜日朝7時の茅野駅下り線のホーム

塩尻駅で下車し、中央本線中津川行きを待ちます。
コーヒーを飲もうと駅構内のキヨスクを訪ねました。

しかしながらレジわきのコーヒーメーカーには故障中の貼り紙が。
レジのおばちゃんに確認すると、10分待ってくれれば、とのこと。

すぐ近くの待合室で座って新聞を読んでいると、すぐに直ったと声がかかりました。
レジのおばちゃんの人間味のある対応に心が温かくなりました。

塩尻駅で中央本線中津川行きに連絡

中津川行き列車に乗りました。
初めての木曽路です。

塩尻を出発してすぐ、盆地から、中央アルプスと北アルプス南端の間の山間を上ってゆきます。
山間を縫う木曽谷をたどる路線です。
かつて木曽谷には中山道が通っていました。

車窓は急峻な山々、というよりは、日本的な山の緑が続くという感じ。
思ったよりも開けた場所が多く、そういた場所には町が広がっています。

木曽谷を行く

木曽地方の中心地である木曽福島、大関御嶽海の出身地・上松を過ぎたあたりに十二兼という駅があります。
実は山小舎おばさんの実母の母親の出身地だそうです。

山小舎おばさんは全く記憶にないそうですが、親せきによると、川の音が聞こえるいい場所、とのこと。
せっかくなので下車してみました。

下車して駅の発着時刻表を見ると、次の列車まで2時間半もあります。
たまたま駅にいた青年に聞くと、中津川方面へは路線バスもないとのこと。
中津川方面に進むには駅に戻って2時間半後の列車に乗るしかありません。

駅前の観光案内標識

駅前には名所案内版が一つ立っているだけ。
現中山道(国道19号線)に面した駅ではないとはいえ、周りには店1軒、停留所一つありません。
集落といえるのかどうか、人家がぽつぽつと並んでいるだけです。
雑草が伸び放題の廃屋も目立ちます。

駅前の風景

仕方がないので、温泉施設や民宿があるという名所・柿其渓谷(かきぞれけいこく)へ向かって歩きました。
木曽川を渡り、重要文化財というコンクリート製の水路橋をくぐります。

木曽川を渡る

木工所などを過ぎます。
集落らしい集落にも乏しい地域です。
ここら辺、南木曽町のはずれの地域で、柿其渓谷付近の水力や林業の基地だったようです。
果たして山小舎おばさんの母方の実家はどのあたりで何をしていたのでしょうか?

コンクリート製の水路橋をくぐる
斜面に集落が点在する
渓谷に向かうにつれ民宿が現れる

汗だくになって歩いているうちに時間が過ぎ、折り返して駅に向かう時間が近づきました。
渓谷入り口の温泉宿を見た後、折り返して駅に戻りました。
山道の上り下りで計7~8キロも歩いたでしょうか、腰が痛くなりました。

傾向入り口にある温泉施設

岐阜県中津川

列車に乗り終点の中津川で下りました。
土曜日だからでしょうか座席はほぼ満席でした。

駅の立ち食い蕎麦で昼食です。
愛想のよい主人が袋から出したそばを湯がき、温めたダシをかけて出してくれます。
ダシは完全に関東風というか東日本風で、色が濃くしょうゆ味がしっかりしたもの。
美味しかったです。

かき揚げ蕎麦450円

折り返しの列車は1時間後。
駅前を散策します。
駅前に立つ観光センター・にぎわい特産館に入ってみました。

どら焼きなどの銘菓、産品が並んでいました。
菓子の種類が多いのと、温暖な地で産するお茶が並んでいるのが目を引きました。
今どきの各地方は、地元の農産品を魅力あるお土産に加工しているものです。
自宅用の土産に、煎茶、菊芋の粕漬、飛騨美濃伝統野菜を加工した七味唐辛子を買いました。

お土産を購入

岐阜県の中津川は長野県とは違う匂いがしました。

木曽福島で中山道散策

中津川から折り返しの松本行き列車に乗り、木曽福島で途中下車しました。
木曽路の風景に触れるためです。

木曽福島は長野県木曽郡の中心地で、木曽谷では大きな町となります。
町の中心部に中山道宿場の景観が残っています。

次の列車まで1時間しかないが、中山道の景観を見ておきたく、駅前の観光案内所に飛び込みました。
マップを所望するおじさんに係の女性はにこやかに応対してくれ、中山道に関心あるなら、と街道案内の冊子までくれました。

木曽福島駅前

マップを頼りに宿場の景観保存地区へ急ぐ。
残って入のはわずかな区間でしたが、建物の景観が保存され、水が昔ながらに流れていました。

宿場の景観保存地区

駅までは別の道、現在の商店街を歩きました。
地方の商店街とて、さびれてはいるが、江戸時代の景観保存地区よりも人々の匂いが感じられます。

街中の風景
御嶽海の出身地は隣町
街角の風景

こういった通りにこそ、その地方独特の風情というか歴史というか、が強く漂っているものだと思いました。

投稿者: 定年おじさん

1956年北海道生まれ。2017年に会社を退職。縁あって、長野の山小屋で単身暮らしを開始。畑作り、薪割り、保存食づくり、山小屋のメンテナンスが日課。田舎暮らしの中で、60歳代の生きがい、生計、家族関係などの問題について考える。60歳代になって人生に新しい地平は広がるのか?ご同輩世代、若い世代の参加(ご意見、ご考察のコメント)を待つ。

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