稲刈り はぜ掛けの風景

長野県は稲刈りの真っ盛り。
昔ながらの、はぜ掛けの風景が見られる。

刈った稲を束ねて、天日乾燥のため、物干しざおに掛ける作業。
コンバイン普及後は、もみだけを刈り取って、機械乾燥するのが主流となっていた。
いまも大規模米作はその方法だ。

ところが長野県に来て、昔ながらのはぜ掛けによる乾燥が行われているのを見た。
自家用分だけをそうするのかと思ったら、結構大規模に行われている。
はぜ掛け乾燥を売り物にした米も売られていることも知った。

はぜ掛けって、結構大変で、稲の根っこを刈り、稲わらで束ね、よっこらしょとはぜに掛けなければならない。人出がいるし、刈ったばかりの稲束は結構重い。
稲刈りから後の作業に人出が掛けられる状況でないと、そもそもできない。根っこの刈り取りまでは機械でできるが。

定年おじさんは、かつて自宅の近くで田んぼづくりのグループに参加し、手植え、手刈り、はぜ掛けで稲作をしたことがある。
だから、はぜ掛けの大変さは、よくわかる。

できた新米にプレミアがつく現状なら、作業のし甲斐もあるだろう。
地元の人には、「今の乾燥機は性能がいいから、はぜ掛け乾燥と食味に大差がない」と話す人もいるが。
いずれにせよ、頑固というか、奇をてらわず、結果、古いものが残っている長野県らしい風景のひとつである。

はぜ掛けの風景は、上田盆地一帯のほか、諏訪湖周辺の田んぼでも見られる。ほかの地方のことは知らない。

投稿者: 定年おじさん

1956年北海道生まれ。2017年に会社を退職。縁あって、長野の山小屋で単身暮らしを開始。畑作り、薪割り、保存食づくり、山小屋のメンテナンスが日課。田舎暮らしの中で、60歳代の生きがい、生計、家族関係などの問題について考える。60歳代になって人生に新しい地平は広がるのか?ご同輩世代、若い世代の参加(ご意見、ご考察のコメント)を待つ。

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