山小舎では毎年、干し柿を作っています。
今年も、干し柿用に最適な釣り鐘型の渋柿が出るのを待っていました。
なかなか見つからないので、今年はなしかなあ、と思っていたら、道の駅の直売所に出ていたので一袋買って干しました。
その日直売所では、東京からだという一組のお客さんが、渋柿を手に取って、「東京だとこのサイズの渋柿が1個200円する。買いたいが、ヘタの形が・・・」と、係の人を呼んでいました。
ヘタがT字型にカットされていないことがネックのようでした。
係の人は、ヘタがT型にカットされていない理由はわからない。
今年は渋柿も不作でだった、今回はいつもの出荷先からようやく入荷したもの、とのことでした。
買って帰ってから、干し柿の作り方を改めて調べました。
出来上がりをきれいにするためには、消毒が大事だとのことでした。
今年は干す前の熱湯消毒のほか、アルコール噴射による消毒を併せて行うことにしました。
へたがT字型ではないので、結びを固く行うことと、一組を2個とする結びにすることで、落下を防ぐようにしました。
消毒用のアルコールですが、地元のスーパーに行ったところ、47度の焼酎小瓶が「柿の渋抜き用」として売っていたので買ってきて、当面1日1回柿に噴射することにしました。
柿を結び、熱湯消毒した最初の晩は、室内のストーブで乾燥させましたが、二日目以降は晴れた日は陽に当て、夜は雪の降る日でも軒下に吊り下げています。
横殴りの雨に一晩さらされた翌朝には、大慌てでアルコールを吹きかけつつ、ストーブで乾かし、雨を乾かしました。
その後、柿は順調に乾いています。
冬の青空をバックにすると柿の鮮やかさが際立ちます。
朝方や夕方の、モノトーンの世界でも、パートカラーのように柿色が輝います。
今年になって、改めて柿の存在感に気づく山小舎おじさんです。