三鷹駅で盛岡さんさ踊り

東京の、それも三鷹駅で、盛岡さんさ踊りを見る機会がありました。

時どき寄る三鷹駅の立食い蕎麦。
店を出て何気なく見たポスターに北東北フェスの文字が。
よく見ると秋田の竿灯と、盛岡のさんさ踊りを、三鷹と武蔵境の駅でダイジェストでデモンストレーションする催しが開かれるとのこと。
3月のJR東日本の新幹線乗り放題切符発売前の宣伝も兼ねての企画なのでしょうか。

2月18日の三鷹駅

たまたま先月の八戸魚買い付け旅行で、盛岡にも寄ったばかりの山小舎おじさん。
さらにたまたま、盛岡城跡公園内の歴史文化館でさんさ踊りの展示を見たばかりでした。

歴史文化館の展示コーナーには、さんさ踊りの準備から本番までをビデオが上映されており、ミスさんさ踊りに選ばれた娘さんが踊りをマスターするまでの練習の様子も見ることができました。

1月に訪れた盛岡歴史文化館
歴史文化館のさんさ踊りの展示

山小舎おじさんは、毎年8月に開かれるさんさ踊りの本番を見たことはないのですが、初夏に訪れた盛岡の北上川河原で本番に向けて練習する集団を見かけたことがあります。
本番さながらの熱の入った練習風景に、北国の夏の到来を感じたものでした。

さて当日の三鷹駅構内。
いつものように乗客らでごった返しています。
さんさの演武は駅コンコースで行われるとのことですが、心配になります。
大丈夫でしょうか。

三鷹駅みどりの窓口前

駅員に詳しく聞くと、みどりの窓口前に特設会場を設置するとのこと。
14時開演の30分前から会場設営作業を開始するとのことでした。

待ちきれないおじさんは、設営開始時間前にみどりの窓口前に行ってみました。

時間になると駅員たちが、ポールとテープをもって場所を仕切り始めます。
三々五々、観客らしき中高年が集まり始めます。
さんさの演武を聞いて駆けつけた、岩手出身の方々なのでしょうか。

駅員らによる会場設定

駅員たちが盛岡、秋田の観光パンフレットの入った袋を配りはじめました。
その間にも、「14時から、ミスさんさ踊り、ミス太鼓、ミス横笛の参加による演武が始まる」とのアナウンスが繰り返されます。
観客は狭いコンコースを遮断するように二重、三重に演武舞台を囲み始めています。

さあいよいよミスさんさ踊りがやってきます。
会場が一気に華やぎます。

ミスさんさ踊りを先頭に演武団が入場

水色の着物と、青の着物を着たミスさんさ踊りが一人ずつ。
背後に赤い着物と、特徴的な飾りをつけた菅笠姿のミス太鼓が3人と、ミス横笛が1人。

いずれも若い娘さんたちです。
立ち姿、表情はすでに素人のそれではありません。
特にミスさんさ踊りの二人は。

初々しく、つつましやかな表情の娘さんたちですが、さんさのプロとしての自信と覚悟がかんじられます。

司会係の駅員が後で言ったことには、2021年と22年のミスさんさ踊りだったとのことです。

一礼して演武が始まりました。
独特の手の動き、跳ねたり中腰になったりダイナミックな足腰の動き。
歴史文化館のビデオで見たさんさ踊りそのままです。
太鼓のリードに横笛の調子が和して、テンポの速いリズムです。
2曲ほど舞うと、ミスたちは肩で息をしていました。

太鼓のリードで演武が始まる
特徴的な手の動きが鮮やか
足腰の動き、移動、太鼓らとの入れ替えなどのダイナミズムにもあふれている

曲の間にはミス達が自らマイクを持ち、盛岡やさんさ踊りの解説、宣伝を行いました。
ニューヨークタイムス選定の「2023年に行くべき世界の旅行先52か所」に盛岡が選ばれた(なんと第2位!)ことにも、さりげなく触れていました。

20分間の演武が終わりました。
夏のお祭りでダイナミックにはじける、岩手の伝統文化を感じることができました。

美人が踊る姿はいいものだ、と思いながら三鷹の駅を後にしました。

投稿者: 定年おじさん

1956年北海道生まれ。2017年に会社を退職。縁あって、長野の山小屋で単身暮らしを開始。畑作り、薪割り、保存食づくり、山小屋のメンテナンスが日課。田舎暮らしの中で、60歳代の生きがい、生計、家族関係などの問題について考える。60歳代になって人生に新しい地平は広がるのか?ご同輩世代、若い世代の参加(ご意見、ご考察のコメント)を待つ。

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