2年ぶりのソウルフード放浪記です。
これからこの枠では、本来の地元ソウルフードに限らず、地元の名物食堂や、気になった食べ物などもネタとしてゆきたいと思います。
ということで、先日訪れた塩尻での昼食に、市役所食堂を訪れました。
なぜ、塩尻に行ったか?
塩尻は、山小舎暮らしの気分転換のドライブにちょうど良い距離にあること、季節の農産物に掘り出し物があること、信州3大シアター(おじさんが勝手に言っている)の東座という由緒ある映画館があること、かつて駅前の観光案内所で駅構内で収穫したブドウを1袋100円で買えたこと、ワインの産地出であること・・・。
つまりは、山小舎おじさん的見どころにあふれた街だからです。
この日も、まずは郊外にあるJAの直売所へ向かい、格安のイチヂク、ブドウ、ナシなどを購入しました。
「掘り出し物」とは、イチヂク1袋が150円で手に入るということでもあります。
ついで駅前へ。
30分無料の駅ロータリー内駐車場に軽トラを止めて、観光案内所へ。
駅構内のブドウの販売は先週終わっていた、とのことでしたが、地元産品コーナーに並んでいた地酒とワインの中から清酒・笑亀特別純米4合瓶とワインをセレクト。
観光案内所の女性職員さんは今日も気軽に雑談にも応じてくれました。
ちなみに塩尻市内には民間の路線バスは撤退し、岡谷や松本と結ぶバス路線はないとのこと。
市内と近郊を結ぶいわゆるコミュニテイーバスのみ運行中とのことでした。
諏訪から松本までバス旅をするのであれば、塩尻峠を歩いて超える必要がありそうですね。
塩尻での昼食。
気になっていた塩尻市役所の食堂へ行ってみることにしました。
一度トライしたことがあったのですが、2時のタイムリミットに引っ掛かり、食べられなかったことがあります。
長野県の食堂は2時で昼休みに入る、という厳しい不文律を痛感させる一コマでしたっけ。
さあ、市役所食堂の再トライです。
閑散とした1階ホールからエレベーターで5階へ。
そこにあったのはさらに閑散とした空間でした。
サンプルも券売機もないので食堂の中に入ってゆくと、おじさんが一人でキッチンで立ち働いていました。
ボードにメニューが書いてありましたが、注文する前に「焼き鮭がおすすめだよ」と言うのでそれを注文。
500円を手渡そうとすると「その箱に入れて、おつりが必要なら取って」とのこと。
紙の箱に500円玉を入れました。
食堂内には三々五々、職員らしき人が食事しています。
食堂らしき活気はどこを探してもなく、昼休み時間外に数人が弁当を広げている会議室、のような風情です。
肝心のメニューですが、カツ定食など数種類のメニューがあるようでした。
食べた焼き鮭定食も見た目より満足感のある手作り風の味でした。
食堂に来た人が、主のおじさんと「ごはん半分ね」などともれなく会話を行うような、コミュニケーションにあふれる場でもありました。
市役所や公共機関の食堂はかつては、安く、まずいながらも活気にあふれた場でしたが、調布市役所が食堂を廃止したように、かつての直営食堂の姿は減少し、食堂があっても完全外注スタイルで、内部の造作もメニューや値段も各業者に応じたもの、になっています。
大学食堂も国公立ではCOOP食堂の経営に統一されています。
塩尻市役所の食堂。
主のおじさんが完全ワンオペの元、数少ない固定客を相手にコミュニケーションの貫徹を旨として孤軍奮闘しておりました。
主のおじさんが撤退したら市役所から食堂はなくなるのでしょうか。
主の元気の続く限り残ってほしいものです。