2月のある日。
調布市柴崎の彩ステーションというところで、山小舎おじさんによる野菜の報告会がありました。
彩ステーションは、本ブログでもお伝えしたことがありますが、調布市柴崎の深大寺商店街の空家にオープンしたスペースです。
みんなの居場所作りをコンセプトに、物作りや健康をテーマにしたワークショップを開催したり、学校閉鎖の時は子供を預かったりしています。
普段は近所のお年寄りが三々五々集まってお茶したり、外国人が日本語を習いに来たり。
オーナーは隣の個人医院の院長さんですが、副代表を山小舎おじさんの奥さんがやっております。
実質の運営は奥さんと、数人のサポーターでやっています。
このサポーターおばさんたちは、大人数の料理を上手に作ることができたり、あっという間に宴会の片づけができたり、ついでに自家製のおいしいキムチを漬けたりもできる、ハイパワーなおばちゃん方で、山小舎おじさんも崇拝しております。
この彩ステーションに、山小舎から野菜を出荷しております。
1回に付き段ボールひと箱。
週に最大2回の配送。
金額にして1回、1500円から2000円の出荷です。
この野菜が彩ステーションの利用者に好評で、毎回売り切れとのこと。
キューリ、ナス、トマトなどのお馴染みの野菜だけでなく、食用ほおずきを初めて食べてファンになった人もいるとのこと。
これはファン感謝も含めて、生産者による報告会をして、消費者に山小舎と野菜の更なるイメージアップを試みなければなりません!
ステーションの副代表さんに時間をもらった山小舎おじさんは、ついでにパワーポイントの準備もお願いして報告会に臨みました。
簡単に山小舎の位置、畑の位置、付近の環境などを述べた後、畑と野菜の写真を季節ごとにまとめてスクリーンに映してゆきました。
畑と野菜の写真の後には、ジャムなど食品加工の写真、薪づくりの写真、そして今シーズンから取り入れる「ガッテン農法」などの写真を映してゆきました。
収支状況と今年から値上げしたいという話もしました。
参加者は全員80歳代の10名ほど。
スクリーンに真っ赤なトマトが映し出されると「あートマトだ」と歓声が起こるなど、全体を通して好意的な反応に終始しました。
今シーズンから値段を上げたいとの提案には反応がありませんでした。
山小舎としては、毎回ほとんど収益がない状態からは脱却したいのですが。
途中からどんどん質問してくるおじいさんがいましたし、帰り際に「いつも買っています。野菜が届くと皆で取り合いになるんですよ」と話すおばあさんもいました。
最初は参加者の年代を見て、正直、張り合いのなさ?を感じました。
ところが、終わってみて、代えがたい充実感があることに気づきました。
なぜか?
お年寄りのコミュニケーションのやり方を見ていると感じることがありました。
彼らは、話すときには相手と向かい合って相手の顔を見て話しているし、一方的に自分の話したいことを話すのではなく、また相手からの反応を待つ独特の「間」を持っている、のです。
山小舎おじさんの子供時代の社会(日本限定なのかどうかはわからないが)は、大人はこんな感じでコミュニケーションしていたなあ、と懐かしく思い出しました。
これがしっかりとした人間同士の意思疎通だったなあ、と。
今シーズン、山小舎の収支が改善するかどうかは不明ですが、貴重な経験の場を東京でいただいた山小舎おじさんでした。