上田市丸子地区の三才山トンネルふもとに近く、鹿教湯温泉があります。
環境庁指定の国民保養地で、歓楽的要素はない温泉地です。
立ち寄りの、文殊の湯が源泉近くにあり、300円で入浴できるため、寄ることが多い温泉です。
文殊の湯の脇を流れる渓谷には、屋根付きの五台橋という風流な木造の橋が架かっており、紅葉の季節などには温泉地特有の澄んだ空気感とともに、一服の風景画のような風情を醸し出します。
この五台橋を渡り、崖に穿っている石段を上ると文殊堂があります。
奈良時代に行基により創設されたと伝えられ、現在のお堂は宝永6年(1709年)の竣工。
奈良時代の仏像を本尊とする霊験あらたかなお堂と伝えられます。
26年ぶりの御開帳と聞き、行ってきました。
文殊堂まで登るのは、これで2回目でしょうか。
鹿教湯温泉の無料駐車場に軽トラを止め、入浴道具を持参のうえ、文殊の湯の脇をとおって、五台橋を渡ります。
石段を上ると回向柱が目に入ります。
本堂のご本尊とひもで結ばれた回向柱に触れるだけでご本尊の霊験に触れることができるといわれます。
参拝客は他に誰もいません。
温泉地特有の峻烈な空気があたりを支配しています。
この感じが霊験といわれるものの感触なのでしょうか。
お参りも早々に、一巡します。
境内のはずれには薬師堂があり、ご利益により病の癒えた人々の感謝の羅漢んが立てられています。
境内から下って、文殊の湯に入湯しました。
ぬるめの湯ですが芯から効きます。
いつ来てもいい温泉です。