ガッテン農法畝づくりの実践 その3

ガッテン農法にはまっています。
畑に行くたびに畝を掘り、資材を投入して畝立てをしています。
今回はガッテン農法の畝づくりに必要な資材の調達についてレポートします。

枯れすすきを調達

ガッテン農法で大量に必要なのがススキ。
今はススキがシーズンではあるのですが、いかに田舎暮らしの山小舎おじさんといえども、大量のススキを調達するのはひと手間です。

7メートルほどの畝を立てる場合、ススキが一抱え程は必要になります。
数株から10株ほど固まって生えているススキを5回ほど刈って、一抱え程になります。

大門街道沿いのススキの群落。茎の堅い立派なススキが採れる

山小舎から畑の間でススキの群落を探します。
道から近く、軽トラが駐車できる場所、明らかな敷地内ではないこと、が条件です。
ススキは道端にいくらでも生えてはいますが、条件に合う群落となるとそうはありません。

別荘地近くの空き地のススキ。細い茎だが大量にとれる

が、やはり山道。
人に迷惑が掛からないで刈れる場所はあります。

目星をつけた場所で、刃の付いた鎌で刈ってゆきます。
思わず、「俺は河原の枯れすすき・・・」のメロデイ-を心で口ずさみます。

紐で縛って軽トラに積み込みます。
紐で縛らないと走っているうちに風圧で飛んで行ってしまいます。

一抱えを縛って運ぶ。これで1畝とちょっとの量

落ち葉を調達

ガッテン農法では落ち葉も使います。
山小屋周辺に、ミズナラの落ち葉なら無限にあります。
が畑に持ってゆく荷姿に落ち葉を整えるのは、これもひと手間です。

熊手で落ち葉を集め米袋に詰める

熊手で集めて米袋に詰めますが、乾いた落ち葉は軽いものの、まとめるのが大変なので、霜や雨で湿った時を狙います。
7メートルの畝で1から2袋分の落ち葉が必要になります。

燻炭を調達

ガッテン農法の畝づくりでは燻炭を使います。
これは、もみ殻を焼いて自作します。

山小舎付属の炉です。
廃材から生ごみまで何でも燃やします。
これで燻炭を焼いています。

普段はごみ焚きに活躍する炉

まず、炉の中の灰や燃えカスを取り除きます。
種火をおこします。
燃えやすい端材などを使います。
簡単に消えてはまずいので、しっかり火をおこします。

種火はしっかりとまんべんなく燃やす

炉の空気取り入れ口を閉じます。
蒸し焼きにするので、空気が入れば完全燃焼し、灰になってしまいます。
もみ殻の灰はそれで利用価値があるのですが、今回の目的は燻炭化です。

自作の金属板も使って空気取り利口を封鎖

煙突を立てて、その周りにもみ殻を投入します。
しばらく、煙突から盛んに煙が出ます、炎が出るときもあります。

煙突の周りのもみ殻が焦げてゆきます。
燃え具合を見て、もみ殻を混ぜたり、煙突を外したりしながら炭化を待ちます。

翌朝にはもみ殻燻炭が出来上がっています。

種火の上に煙突を立て・・・
煙突が倒れないようにしながらもみ殻を入れてゆく
もみ殻は盛れるだけ盛っておく
翌日に焼きあがった燻炭。少々ごま塩だが・・・

地元パワースポット訪問記VOL.15 日本アルプス総鎮守・穂高神社

気になっていた穂高神社へ行った。

ガイドブックには「信州屈指のパワースポット」と、凛と輝く社屋の写真とともに紹介される穂高神社。
是非いかなきゃ!

穂高神社があるのは安曇野市。
山小舎から行くには諏訪側へ峠を越え、北上しなければならない。
しかも交通量が集中する松本周辺を抜けなければならない。

うーん、混むのは嫌だなあ。
そこで、諏訪側に出て国道20号から19号に入った後、アルプス側に迂回北上し、松本を避ける形で安曇野を目指すことにした。

国道19号線沿いの塩尻から山沿いの山形村へと迂回する。
通称「サラダ街道」と呼ばれている県道25号線を進む。

周辺はバラエテイに富んだ畑作地帯。
いろんな作物が植えられていて観ていて楽しい風景。
リンゴの収穫は終わっていた。

上高地から流れてきた梓川を越える

安曇野市に入ったあたりで、山裾の道から大糸線沿いのメインルート、国道147号線に下りた。

安曇野市の中心部で、大糸線の豊科駅があるエリアは、長野自動車道の安曇野インターにも近く、地元商店街のほか、郊外型チェーン店も並んでおり、交通量も多かった。
北アルプスが雪を湛えた姿を見せている。

安曇野から望む北アルプス
安曇野市豊科地区の商店街

かつては「壁」として日本列島を東西に隔てていた日本アルプス。
その東側は「毛人」の住む場所といわれていた。
朝廷が京都にあった時代の一方的な歴史観だが、なるほど遠望される北アルプスは、近寄りがたくも決然としてそびえる壁のようだ。

安曇野市豊科郷土博物館に寄ってみる。
郷土が現在まで受け継いでいる「御船祭り」に特化したといっていい館内のレイアウト。
手作りの「御船」がぶつかり合う祭りの映像が流れている。
石器時代からの歴史を追うような、一般的な郷土博物館より、郷土の一押しに特化したレイアウトは印象的に映った。

二階では特別展示として、郷土から出征し特攻隊として戦死した青年の資料や、満蒙開拓団、空襲、疎開などに関する聞き書きなどが展示されていた。
きちんと保存されている当時の遺品や、手打ちのワープロによる説明文などを見ると、まじめな県民性がうかがえるようだった。

博物館玄関にあったニホンカモシカの毛皮。寒さに強そうな手触りだった

国道147号線を北上して穂高神社へ。
日曜とはいえ、渋滞ともいえる交通量にビックリ。
大糸線・穂高駅駅前の穂高神社までは程ない距離。

穂高駅前の商店街の背後に隠れるようにして穂高神社はあった。
鳥居をくぐって1時間無料の駐車場へ。
境内に入ってびっくり。

まず、そこら中に鶏が放し飼いになっている。
あとで聞くと「神様のお使い」だからとのこと。

混んでもいなく、閑散ともしていない参拝客。
ガイドブックの写真で目に付くピカピカの社屋は、拝殿の前、境内の中央に立つ神楽殿。

思わず足取りが軽くなり、自然に笑みがこぼれるかのような雰囲気。
来てよかったと思えるありがたさ。
これだけ有名で、参拝者も数知れずの歴史を持ちながら、今も境内に流れるすがすがしい空気。

拝殿
神楽殿
ご神木

帰りに境内にある、御船会館という宝物館に入ってみる。
ここも、安曇野郷土博物館同様に、御船中心の展示だった。
7年ほどごとに行われる遷宮の行事にも、御船に乗った飾り物が欠かせないようで、歴代の写真が展示されていた。

安曇野地方。
真のパワースポット、北アルプスの神々しいパワーを背景に、空気がすがすがしいエリア。
そうすると穂高神社は、「北アルプスのパワーを受取る場所」という意味での「パワースポット」なのだろうか。