軽トラ流れ旅 大河原峠~小海~稲子湯

初夏の流れ旅、今回は蓼科山のもう一つの登山口・大河原峠を通り、佐久へ下りた後、再び八ヶ岳山中に戻って、山腹の秘湯・稲子湯に浸かってきました。

まずは蓼科山のすそ野を巻いて、7合目登山口を過ぎ、林道を抜け大河原峠を目指します。
蓼科山の登山口は何か所かありますが、大河原峠もその一つです。

蓼科山の登山口、大河原峠

狭くグネグネとした林道をやっと抜けると,標高2090メートルの大河原峠です。
蓼科山へ登る時には、今度はここからもいいな、と思っての下調べの意味もありやってきました。

この日はあいにくの曇天。
峠は風もあり、肌寒いくらいです。
大河原峠の駐車場は満車。
装備を整えた登山客が三々五々登ってゆきます。

ここからのコースは、メインの登山口の7合目登山口より距離は長いものの平坦と聞きました。
ただ、峠に到着するまでの林道が長く、時間がかかります。
道幅も狭く、車両の走行も容易ではないので、どうでしょう、孫たちと蓼科山に登るとしたら、ここまで来るより多少登りがきつくても、7合目からの方がいいように思いました。

大河原峠より佐久方面を望む
登山客で満車の駐車場

大河原峠を後にして初めての道を佐久方面に下ります。
峠を越えると別荘などの建物が見え始めます。

やがてJAXA宇宙空間観測所のパラボラアンテナが見えてきました。
蓼科スカイラインと呼ばれる道は片側1車線の走りやすい道路です。

大河原峠から佐久へ下る途中のJAXAパラボラアンテナ

道を降りたところは佐久市の臼田地区。
国道141号線を右折して佐久穂、小海方面へ向かい直売所などで産品を見て回ります。
夏の収穫シーズンを目前にした佐久地方では、レタスやセロリなどの新物が出回っています。
他にも何か珍しいものがあるかもしれません。

昼食は小海駅に直結したアルルという商業施設にある食堂・月華に入ります。
ご夫婦二人でやっている食堂でカツ丼を注文するとソースカツ丼が出てきました。
食べやすい味でしたが量が多く、満腹になりました。

小海駅直結の商業施設アルル
食堂月華のソースカツ丼
カウンターにNHKデイレクター和田勉の色紙があった

ここまでくると、141号線沿いのスーパーナナーズと高原のパン屋さんに寄らずには帰れません。
2軒ともこの地方のローカル店で、それぞれ2,3店舗を近場に展開しています。
ナナーズは今でもレジ袋を無料サービスしてくれます。
店内で作る総菜が美味しいので感心します。
この日は夕食用にコロッケのほか、お米なども買い込みました。

高原のパン屋さんは、手作りのあんパンやカレーパンが美味しく、地元で人気のパン屋です。
家族へのお土産にあんパンを買い込みました。
自宅へは息子の誕生会のために近々帰ります。

さてここから山小舎への帰還ルートですが、野辺山を回って清里からエコーラインで八ヶ岳の山すそを回遊するのが一般的です。
この日は、最短で茅野へ抜けることができる八ヶ岳横断コースのメルヘン街道を通ることにしました。

小海から松原湖畔を通ってメルヘン街道を目指していると、稲子湯方面の看板があります。
時間があるので寄って行こうと思いました。

麓の集落の狭い道を抜け、高原野菜の広々とした畑を抜けると山道に入ります。
やがて本沢温泉への分岐点を越えます。
本沢温泉は最終駐車場から2時間歩かないとたどりつけないことで有名な温泉です。

やがて稲子湯の建物が見えました。

八ヶ岳中腹の秘湯・稲子湯

北八ヶ岳の登山基地としてひっそりとたたずんでいる稲子湯。
開湯して100年。
天狗岳、硫黄岳への出発地点の宿です。

この日は駐車している車は2台、そのうち1台は立寄り湯に来た高齢者のものでした。
そのおじさんが出てゆくのと入れ違いに建物の中へ。
中には管理人のおじさんが一人います。
入浴料は650円でした。
ちなみに一泊二日の料金は9,870円とのことです。

閉鎖されている売店と食堂。かつての賑わいを思わせる

自炊宿のような、昭和の香り漂う館内を通り温泉へ。
浴室の入り口を過ぎると硫黄臭がして温泉らしさが迫ってきます。
浴室は東北の温泉場のような年季の入った秘湯感にあふれたもので、最近のスーパー銭湯のような温泉に入りなれた身には懐かしくもあり新鮮でもありました。

ここまでコミュニテイバスが運行している

帰りのメルヘン街道は、標高2000メートルの麦草峠を越えたあたりから、霧雨に覆われ視界がふさがれるほど。
ワイパー全開で点灯し、慎重に走行します。

肌寒くもあり、初夏とはいえ山の気候の厳しさを思い知らされました。

天気一変のメルヘン街道

投稿者: 定年おじさん

1956年北海道生まれ。2017年に会社を退職。縁あって、長野の山小屋で単身暮らしを開始。畑作り、薪割り、保存食づくり、山小屋のメンテナンスが日課。田舎暮らしの中で、60歳代の生きがい、生計、家族関係などの問題について考える。60歳代になって人生に新しい地平は広がるのか?ご同輩世代、若い世代の参加(ご意見、ご考察のコメント)を待つ。

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