令和元年台風19号の爪痕 続々報

台風19号の被害です。
全国ニュースでも流れましたが、上田市内の千曲川沿いの現状です。

上田電鉄の鉄橋が崩落

上田電鉄は上田駅と別所温泉駅を結ぶ私鉄です。
札幌と定山渓温泉を結ぶ定山渓鉄道があったように(とっくに廃線)、弘前と大鰐温泉の間に弘南鉄道があるように、福島から飯坂温泉に向かうには飯坂電車に乗るように・・・。都市とその奥座敷と呼ばれる温泉街の間には私鉄路線が走っていることがよくあります。

上田とその奥座敷・別所温泉の間を結ぶのが上田電鉄。
1920年創業の歴史を誇る私鉄で、かつては青木村との間や、丸子町との間(丸子鉄道と合併後)の路線を持っていたが別所線以外を廃止して現在に至る。
別所温泉への観光客や、路線住民の足として活躍している。

台風19号の被害により、上田市街の千曲川の左岸堤防が削られ、鉄橋の橋げたが崩落した。

一部区間が不通で前線復旧の時期は未定。
体力のないローカル私鉄でもあり、ここはしっかり国の援助によって早急に復旧が待たれる。

これが首都圏、中京圏、関西圏での出来事だったら是が非でも早急な復興に向けて手当てがなされることだろう、と思うのはおじさんだけだろうか?

このショッキングで前途に決して希望をもたらさない風景が果たしてこの先いつまで上田市民の前に晒され続けるのだろう。
それともこれが今の地方の、いや日本の現実なのだと下級国民は心せよと天からのの戒めなのか?
それが下級国民のおじさんのひがみと妄想だったらよいのだが。

上田駅構内の上田電鉄改札口の様子。

鉄橋と平行する橋は運航可能なので代替バスよりを運航中。

上田駅の上田電鉄改札口は閉鎖されている。

しなの鉄道も途中折り返しの運転中

しなの鉄道は軽井沢と篠ノ井(長野市郊外)を結ぶ私鉄。
もともとは、高崎と新潟を結ぶJR信越本線(の一部)です。

北陸新幹線が軽井沢・長野間を通っているとはいえ、本線を私鉄に移管するとはJRも商売に徹しています。
あっ、民営だからしょうがないのか!?

しかも、しなの鉄道に移管した部分以外(高崎・横川間と篠ノ井・新潟間)をその後もJR信越線として継続経営し、横川・軽井沢間を廃線というのもよくわからない。

通勤客などで手堅い経営が望める長野県区間を私鉄に高値で売り、また、横川・軽井沢間の碓氷峠越えの厳しい路線経営から手を引きたかったから、としか思えない。
あっ、民営だからしょうがないのか!?

今回の台風19号で東御市内の千曲川にかかる海野宿橋がしなの鉄道線路上に崩落し、上田・田中間が不通となっている(上田・篠ノ井間と、軽井沢方面は開通している)。

上田駅構内のしなの鉄道改札口の様子。
軽井沢方面の案内板が表示されていないのを除き、上田鉄道の改札口よりはより平常に近い。

いつもと変わらないように見える上田駅前。

果たして本当の復興はいつか。

 

投稿者: 定年おじさん

1956年北海道生まれ。2017年に会社を退職。縁あって、長野の山小屋で単身暮らしを開始。畑作り、薪割り、保存食づくり、山小屋のメンテナンスが日課。田舎暮らしの中で、60歳代の生きがい、生計、家族関係などの問題について考える。60歳代になって人生に新しい地平は広がるのか?ご同輩世代、若い世代の参加(ご意見、ご考察のコメント)を待つ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です