県内には各地にローカル新聞があります。
県内を網羅する信州のオピニオン紙としての「信濃毎日新聞」が、日刊新聞として圧倒的な地位を占めていますが、各地で発行される「市民新聞○○版」(○○には諏訪、佐久などの地域名が入る)などローカル新聞も存在します。
多くは週刊で、単価も200円ほどしますが、より地域に密着したニュースが載っています。
「市民新聞」がネットワークによるローカル新聞だとすれば、独立したローカル新聞もあります。
「小諸新聞」もそうした1紙です。
小諸市内のコンビニで購入した、2024年11月15日付の同紙をめくってみます。
1面は、「コーヒー好きには楽しい」とのキャッチコピーで語られる、小諸市内で開かれる「こもろ珈琲セッションポッシブル」というイベントの予告記事です。
市内の老舗喫茶店の2代目店主が、市内の喫茶店9店に声をかけ、共通チケットを販売し、小諸産の名水を使ったコーヒーを飲み比べてもらおう、とのイベント。
昨今は、古い建物をリノベーションした店舗で、若い人が起業するケースが増えたという小諸ならではのイベントです。
1面の隣には、市内の小学校4年生が、林業体験の少年団を作り、伐採見学や輪切り体験をしたという記事。
県内の各地は周辺を山に囲まれた地形となっており、林業は信州にとって欠かせない産業であり、子供たちにもつなげていこうということからの記事です。
2面、3面とめくってゆくと、市内の小中高校での行事の記事、ガールスカウトなど地域のグループ活動の記事、叙勲者の紹介など地域の功労者に関する記事などが続きます。
スポンサーなどは付きようがない内容ですが、地域の住民にとっては、情報源だったり、必要な知識をもたらす記事となります。
小諸は北国街道沿いに発達した歴史ある街並みが残っており、昨今は若い起業者にも注目されつつある町です。
軽井沢から、移住者に人気の御代田町、小諸へと全国的な注目が西進してきたのでしょうか?
フリーペーパーとは一味違う情報の宝庫でもある「小諸新聞」の役割は大きいと思います。