畑の1枚に張り巡らせたネット。
丈2メートルのネットを、50メートルほどの長さで囲んで、ジャガイモ、インゲン、枝豆、大豆を植えておりました。
何事もなく、夏にはジャガイモ、インゲン、枝豆を収穫。
秋になって大豆の枯れるのを待ちながら、空いたスペースに白菜とキャベツを植えておりました。
10月にになって、畑に残るのは里芋、ヤーコン、菊芋など。
畑作業は一息ついておりました。
10月下旬、ヤーコンと菊芋の収穫に久しぶりに畑を訪れました。
まあまあの出来のヤーコンと菊芋を掘起し、ついでにネット内の白菜の様子を見に行きました。
そこで見たものは白菜の影も形もない畝と、倒れたネットの姿でした。
ネット内に入ると、奥の大豆も全滅していました。
ネットは内側から倒されています。
どう見ても鹿が親友して作物を食い尽くし、ネットを倒して脱出したようにしか見えません。
して、侵入路は?
よく見ると奥にネットが食い破られた穴が開いています。
ここから侵入し、食い尽くした後はネットをして支柱毎なぎ倒して出て行ったものとみられます。
白菜、キャベツが跡形もないのはもちろん、硬い大豆の地表部も食べつくされています。
畑をあさる「野良鹿」たちとはいえ、野生のおきてに生きています。
彼らが「餌場」として認識している畑の、たとえネットに囲まれていたとしても、目の前の青々とした鉱物を何としても得んとしたのでしょう。
冬を前にし、食料をあさる野生動物の、宿命ともいえるどう猛さ、必死さが伝わってきました。
【補遺】
山小舎の庭に植えたキセワタという草もネットをはぐって鹿が食べ尽くしていました。
夏までは見向きもしなかったのに。
これからはブルーベリーの枝なども狙われます。
人間と鹿の攻防が始まります。