信州ではりんごの季節が到来しています。
主力品種のフジが11月中旬に出回るまでの10月ころは、古くから馴染みの紅玉を仕入れるチャンスです。
アップルパイやチャツネの材料にもってこいの紅玉、この日は王道のジャムにしてみました。
年が明けてりんごのジャムを使おうとしたとき、紅玉のジャムがあるとうれしいからです。
誰かにプレゼントするときにも、紅玉ジャムがあるとセレクトできますし。
この日加工した紅玉は、小諸市の長井農園というところで入手したもの。
小ぶりですが6玉入って400円という安さ。
まだ50歳前後に於見える若い農園主の熱心な説明を聞きながら、ほかの品種とともに購入しました。

ジャムの加工はいつもながら。
専用の鍋で、専用のへらを使いながら加工します。
包丁でカットするたびに水で洗浄。
皮つきのまま煮込みます。

今回は、ザラメと白糖を合わせて使用、レモン汁をかけた後はしばらく放置し、紅玉から水分が出るのを待ちます。水は全く使用しません。
砂糖の量はりんごの半分とされていますが、山小舎では多くて3分の1くらいです。
風味を邪魔しないためです。

ストーブを使って煮込みます。
煮崩れて、煮詰まってくるのを待って瓶詰めします。
リンゴの実が少し残っているくらいが好みです。

保存瓶はあらかじめ、ストーブを使って1時間ほど煮沸しておきます。
蓋は瓶詰めの10分前から消毒。
蓋についているゴムが熱で柔らかくなりすぎ、瓶詰め後にガラス瓶とくっつくのを防ぐためです。
紅玉と瓶がそれぞれ熱いうちに瓶詰めです。
瓶内の空気ができるだけ少なくなるような量を詰め、軽く蓋をします。
熱湯で煮て抜気をします。

ジャムの常温保存のためには、消毒とともに重要な作業となるのが抜気です。
瓶の中の空気を最大限に抜くのです。
抜気の後、蓋を閉めておくと、粗熱が取れた後の蓋がぺコンとへこんでいます。
うまく空気が抜けた証拠です。

中小3瓶の紅玉ジャムの完成です。
作成年月と中味を書いたラベル代わりの見出しを蓋に貼って棚に置いて保存します。
