ご近所立寄り湯めぐりVOL.7「信州の鎌倉」別所温泉

晩秋の別所温泉へ行ってきました。
信州の鎌倉と言われている温泉地です。
なぜそう呼ばれるのかというと、鎌倉時代に由来する古いお寺が多く、風情があるからだけではありません。
この地を収めたのが、塩田北条氏といい、鎌倉北条氏の要職にあった人物を祖としており、ており、その意味で鎌倉とはつながっているからなのです。

温泉地の中心は北向観音

上田市郊外の塩田平のどん詰まりに湧いた温泉です。
北向観音と呼ばれるお寺が中心部にあります。

参道の両側にはみやげ物屋が並びます。

善光寺の南向きに対し、ちょうど向き合っていることからこう呼ばれるようになったとのこと。
善光寺の未来往生とこちらの現世利益は一対のもので、両方に参拝しないと「片参り」と呼ばれるそう。

 

なるほど観光地として人があふれかえりながらもどこか一人孤高を保った風の善光寺に比べて、場末の裏町のような俗っぽさを含んだ北向観音と参道です。
聖と俗を併せ持っています。

境内に愛染かつらが実在するのも北向観音らしいところ。「愛染かつら」古いですねえ。
上原謙と田中絹代ですよ。
主題歌は霧島一郎でしたっけ?
おじさんは映画見たことあります。

国宝・八角三重塔と安楽寺

風情のある古刹を楽しむならここです。
安楽寺。

本堂に至るアプローチは今の時期モミジに彩られています。空気がきれいです。
格式ある天台宗のお寺で、国宝の三重塔を有してはいますが観光地の俗っぽさを超越しています。

山門をくぐってすぐ右手の鐘突き堂の堂々たる高さにビックリ。

本堂といい、いちいち建物が立派です。
都会と違い由緒あるお寺が昔のままに残っているのです。

唐風の三重塔は、県内の国宝指定第一号とのこと。
おじさんの好みでは、青木村の大宝寺三重塔のほうがいいですが、こちらも景色にフィットした良さがありました。

ちなみにこの日の写真が「ボケ」ているのは、ソフトフォーカスを狙ったわけではなく、レンズを汚い手で触り汚れていたからです。
申し訳ありません。

外湯「石湯」に立ち寄り

別所温泉には外湯が3か所あります。
今回は石湯に入りました。


入浴料150円、ロッカー代50円(戻りません)。
石鹸、シャンプーの備え付けはありませんが、売ってはいます。

かすかに硫黄臭がする透明なお湯です。
熱すぎず、温くもありません。
若干トロリとした湯質です。
温泉に入るとその日一日からだが温まったままです。

上田電鉄・別所温泉駅

上田電鉄別所線の終着駅です。
昔日、人々が電車で温泉を訪れた時代、の賑わいを忍ばせるような駅です。

今は主に沿線住民の通勤、通学の足として利用されている別所線ですが、10月の台風19号により、千曲川にかかる鉄橋が崩落し、上田、城下という1区間が不通のまま復旧のめどがついていません。


一刻も早い復旧が待たれるところです。


旧車両が展示されていました

投稿者: 定年おじさん

1956年北海道生まれ。2017年に会社を退職。縁あって、長野の山小屋で単身暮らしを開始。畑作り、薪割り、保存食づくり、山小屋のメンテナンスが日課。田舎暮らしの中で、60歳代の生きがい、生計、家族関係などの問題について考える。60歳代になって人生に新しい地平は広がるのか?ご同輩世代、若い世代の参加(ご意見、ご考察のコメント)を待つ。

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