令和2年のお盆もコロナのうちに終わりました。
梅雨の長雨の後には猛暑の季節が到来しました。
高度1300メートルの山小舎にも強烈な紫外線が降り注ぎ、高度700メートルの畑は近づくのもはばかられるほどのカンカン照り。
水が浮いていたような畑はいつの間にか、乾燥地帯の畑のようにカチンカチンになっています。
お盆で中5日ほどご無沙汰していた畑に向かいます。
鹿の餌場と化しつつある圃場では、順調に生育していた小豆がやられていました。
成長した葉先のみならず、実が入った鞘もきれいに食べられています。
さぞおいしかったでしょう。
鹿にとっては、夏場で新鮮な植物が不足気味になった季節に手軽につまむスナック代わりだったことでしょう。
落花生も半分ほどやられています。
この「半分」食べる、というのが曲者で、鹿はこれでやめるのではなく、安全を確認し、味をしめます。
こうして味を覚えた植物については、なくなるまで食べつくすのです。
山小舎おじさんの畑で鹿は、ジャガイモ、小豆、サツマイモ、枝豆、落花生、セロリなどの味を覚えました。
否、餌付けをしてしまいました。
手を出さないのは、里芋、ヤーコン、長ねぎ、です。
苦かったり、刺激のある植物は苦手のようです。
鹿の食害防止には、柵による物理的防御と駆除しかないというのが、世の中の結論です。
来年に向けては、最低限度の柵を設けつつ、鹿が嫌がる策を施し、餌場という認識を改めさせる、という風にする予定です。
どうなることやら・・・。
この地域はまだ鹿とハクビシンなど程度の食害で済んでいますが、これにイノシシ、サルが加わるともうお手上げです。
現にそれらの食害に見舞われている地方では、入植者の離農などが問題化しているそうです。
本来は人間と棲み分けていたはずの野生動物による食害に、「世の中のせちがらさ、余裕のなさ」を感じるのは山小舎おじさんだけでしょうか。
これが動物相手だけならまだ「牧歌的」ですが、人間による盗難を心配しなければいけない時代になったとしたら・・・それは「殺伐」そのものです。
そうならないことを祈りつつ・・・。
鹿の通路ではない方の圃場の様子です。
畑はまた、虫などの宝庫でもあります。